第12回 ROBO-ONE 観戦後記
・第12回 ROBO-ONE 観戦記(1)
・第12回 ROBO-ONE 観戦記(2)
・第12回 ROBO-ONE 観戦記(3)
・第12回 ROBO-ONE 観戦記(4)
ぜひ順番に読んでくださいね。
観戦後記を書き上げようと思った日(9/20)、ちょうど岡山に出張中だったかずこさんから素敵な写真付き携帯メールが届きました。
あー!トコトコ丸!
・・・ニュースでROBO-ONEが紹介されていたそうです(放送は恐らく9/19)。かずこさん、私がしきりに(?)見せていたトコトコ丸の写真や携帯待受けイラストを覚えていてくださったのですネ。自分が好きなものを人が覚えていてくれるのはとても嬉しいです(*^^*)。かずこさんありがとうございます!!
ってなわけで、テンションあがった状態でROBO-ONE観戦後記。気合入りすぎて時間がかかってしまいましたが、それに見合ったボリュームになってます(あらー)。
最初に断っておくと、私は偉そうなことを書けるほど観戦歴は長くありません。ヒューマノイドの競技会観戦は去年の秋葉原ロボット運動会が初めてだったので、わずか一年足らずです。当然それまでの歴史や背景があって今のROBO-ONEがあると思っていますが、何か勘違い発言があったらごめんなさい。
まず、高松の会場の雰囲気ですが、3月の後楽園ホールに比べて家族連れが多かったなぁという印象です。中央前列の特等席はキッズ用なのですが、本戦はぎっちり埋まってました。お父さん、お母さんは後ろの席で見守ってました。あと中高年やお年寄も結構みまけましたよ。予選の日は隣りがおばあちゃんと50代くらいの息子さんペアだったし。皆さん週末のお出かけに「ROBO-ONE来たよ!」という雰囲気でした。男女比では女性がすごく少なかった気がします。というのも、休憩のたびにお手洗いに行ったのに女性用トイレはガラガラだったから。そんなものですかね。
キッズは良い子もたくさんいましたが、ときどき「うりゃー!」と抱え上げて会場の外に連れて行きたくなるような暴れん坊もおりました(笑)。とにかく走る、走る。そして客席で暴れる。子供だから仕方ないと思ってますけど・・・。後楽園ホールの中央最前列で立ってビデオ撮影してた海外メディアよりはましか。(←半年経っても怒っている。)
すでに何度か書いた気がしますが、私は本戦より予選デモが好きです。ロボットの個性と、製作者のプレゼンテーションがたっぷり楽しめるから。あくまでも観客目線ですが、本当に次から次へとどんなロボットがどんなデモをしてくれるのか楽しくて仕方ないです。もし参加する立場だったら認定大会の優勝で予選無しの参加は楽な気がしますが、あの予選もROBO-ONEの醍醐味なんじゃないですかね。ROBO-ONE代表の西村さんが予選を減らしたいみたいなコメントされてましたが、それはちょっと寂しい。確かにこのまま参加者が増え続けると今の構成じゃやっていけなくなりそうですけど・・・。
参加者の方は当然(?)予選を突破して、ROBO-ONEの頂点を目指して頑張っているのだと思いますが、課題を高い技術でクリアすることだけを見ているのではなく、観客を意識したデモを見ると、見ていてすごく楽しくてそして幸せです。そしてその最たるものが今回は「タマちゃん」のデモでした。で、考えてしまうわけですよ。「ROBO-ONEの目的ってなんだろう」って。
下記はROBO-ONEの公式サイトに書いてあった大会趣旨。
-----(抜粋ここから)
ROBO-ONEの目的は、「ロボットの楽しさ」をより多くの人に広めることです。
観客がロボットや試合を楽しむことができ、参加者の意欲を掻き立てるロボット競技を目指します。 そのため、試合の勝ち負けよりも技術的な素晴らしさやエンターテイメント性を重視します。また、ロボット技術の普及と健全な発展を目指すため、技術情報はできるだけ公開します。
-----(抜粋ここマデ)
戦って勝つのも素晴らしくてカッコいいけれど、見ている人が笑って楽しんで喜べることも、同じくらい素晴らしい。タマちゃんはROBO-ONEの勝ち負けとは違うところで勝負し、そして勝利を収めたのではないでしょうか。トコトコ丸のかわいさもそうなんだけど、私は特に求めているものがそっちの方向に強いので、エンターテインメント性をバトルの勝敗より大切に感じるのです。
予選で何体か音楽を扱うデモがあったのですが、解説者からはロボット・バンドを作ってはというコメントがありました。実現したら楽しいだろうなと思います。芳賀さんが絶賛していたKinopyの、見た目からデモの内容まで統一された世界観をもつという、作って動かすだけじゃない演出の方法に、後からじんわり感動したり。・・・タマちゃんは決勝で初戦敗退でしたが、それでもさまざまな賞を受けていました。これまでのROBO-ONEは詳しく知りませんが、これからもそのような方向性や視点は大切にしてもらいたいなと思います。
あとデモを見ていて思ったのが、「できること」から演技を考えてるデモは、それがなんとなく素人の私にも伝わるということ。「あぁ、きっとこの人はこの技術を使いたくて(使えるから)このデモを考えたんだろうな」という流れみたいなものです。もちろん、課題があるのでその課題のために自分が扱える「技術」をもとにデモの内容を考えると思うのですが、なにか、もっと「やりたいこと、実現したいこと」が前面に出てもいいのかな、と感じました。それが個性につながるし。
技術が大切なのはすごく良くわかるのですが、それが先行してしまうと少し白けちゃう。ROBO-ONEに限らず、企業がつくるロボットたちも、技術の面で「すごいだろ」としか見せてもらえないと、「すごいね」で終わってしまって、そこから先の未来やストーリが描けないのと同じです。「やりたいこと」を「できること」から探すのではなく、両方のバランスが大切なのかなと。「夢」や「野望」と、「技術」のバランスが、結果いいデモを作るのではないかなと思います。
そのほか気になったのは製作者の方々のプレゼンですかね。私は自分がプレゼンが苦手なので、皆さんマイクで堂々とプレゼンされていてすごいなと思います。ただ、きちんとしたロジック(or 論法)なしで「役に立ちます」とか「かわいいです」ってのは聞いていて辛いです。特に「かわいさ」は好みがありますから。押し付けられるのは痛いです。そうそう、プレゼンターの方はもっとコスプレとかしたらどうでしょう。過去の写真で見たことありますが、基本的にあまりやらないですよね(どうしてなのでしょうか)。NAKAYANさん&レグホーンのお揃いのシャツとか、さり気なくて好きでしたが。
・・・あぁ。なんつって。
自分は単なる観客なのに、すげぃ生意気で勝手なことをたくさん書いてしまいました。不快に感じた方がいましたら申し訳ありません。・・・言い訳なのかフォローなのか微妙ですが、なにはともあれ参加されている方の多くは社会人。働きながら趣味をここまで極めるパワーは素晴らしいです。もし小さなお子さんいる方がいたら、さらにスゴイな~。(それを支えている奥様方がエライ。私なんか想像するだけで無理だわ。)
最後に、ROBO-ONE代表西村さんから、「役に立つこと」をメイン・テーマにした大会を検討したいという話がありました。というのも、後楽園や高松の予選で「役立つこと」をテーマにしても、それらのデモが「本当に本当に役立つことなの?」という疑問を残しているからです。私はそれはすごくいい考えだなと思いました。バトルやサッカーとはまた違う方向に「技術」に磨きがかかり、さらにロボットと人との未来のビジョンを描くための素敵なヒントやアイディアが、たくさん出てくるのではないでしょうか。そのテーマを通じて、ロボットと人間の生活の融点(?)がもっとリアルになると面白いと思います。
以上、文字ばかりで恐縮ですが、ROBO-0NE観戦後記終了です。ロボットに関して「ROBO-ONE」だけに傾倒したくないという変な抵抗があったのですが(笑)、今大会ですっかりファンに仕上がった気がします。
大会関係者の皆様、参加者の皆様、これからも頑張ってください。
応援しています!
これにて「第12回 ROBO-ONE 観戦記」終了!
つづいて、「ロボワン落書き」を数点公開予定です。