初めての「未熟児フォローアップ外来」+「小児内分泌」+「かかりつけ医での予防接種」(1)
3週間お世話になった実家を出て、親子3人の生活が始まっています。いろいろ心配でしたが、どうにかなるもんだなぁという日々です。乳飲み子との生活は寝不足になりますが、搾乳+面会通いの方が辛かったかな。
さて、ブログに書きたいことがいろいろ溜まっているのですが……記憶が鮮明なうちに娘ヨーちゃんの初めての未熟児フォローアップ外来について書きたいと思います。
退院から約4週間後、初めての未熟児フォローアップ外来を受診しました。
また、これまでブログには書いていませんでしたが、実はNICU入院中に先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の診断がくだっておりまして、同日に小児内分泌も受診しました。
さらに数日後、退院後初めて地元のクリニックに行き、予防接種も受けています。
これらについての模様をまとめて書きたいと思います。
フォローアップ外来は転院しました、という話
小さく生まれた赤ちゃんは、フォローアップといって、NICU/GCU退院後に他の赤ちゃんとは違う検診をしばらく受けることになります。
恐らく多くのお子さんは、入院していた病院の小児科に通うと思われます。しかし、転院、という表現が正しいかわかりませんが、私たちは病院を変えることにしました。もともと出産予定だった病院に戻ることになりました。
「切迫早産体験:救急外来、緊急入院、救急搬送……そして緊急帝王切開による出産まで(1)」で書いたように、私が出産時に母体搬送されたため、出産・入院していた病院は自宅からやや遠いのです。私一人が面会で通う分には許容範囲でしたが、赤子連れで毎月通うのは辛いと思われました。
また、元の病院は最寄りの夜間救急対応の病院でもあります。ヨーちゃんがこの病院の患児であることは、緊急時に大きなアドバンテージがあります。
そんなわけで、ヨーちゃんは私がもともと出産予定だった病院の小児科にお世話になることになりました。主治医の先生に相談し、自分で元の病院の予約を取り、紹介状をいただいて受診することになりました。
3か月もお世話になったので、寂しさや名残惜しさはありました。しかし、フォローアップの際にタクシーで往復して、やはり距離の近さは重要だと実感し、病院を変えてよかったと思っています。
病院についてから診察に至るまで
私は元の病院の患者ですが、ヨーちゃんは初診になるため、早めに行って初診の手続きが必要でした。
紹介状2通に加え、入院中に撮っていただいたMRIやレントゲンやらのデータCDを提出します。それらを元に電子カルテを作っていただいたのだと思うのですが……1時間近く待たされて疲れました……。
幸い、ヨーちゃんは抱っこが気持ちよかったのか、寝入っていて騒ぐことはありませんでしたが。
初診の手続き中に予約の時間は過ぎてしまいました。しかし、受付の人曰く順番はまだ来ていないとのこと。待合で待たされる気配がすでに漂っていました。
小児科の受付に行くと、まずは計測を受けてくださいとのこと。身長・体重の計測のことでした。また、採尿と採血もありました。
採尿は専用のビニールの袋(採尿パック)をつけておいて、おしっこが出たら看護師さんに取ってもらいます。NICU/GCU時代にも何度かありましたが、女の子は袋から漏れやすいので看護師さんがいつも苦心していました。
採血は手の甲からでした。採血中は隔離されてしまうため、その模様はわかりませんでしたが、暴れないようベッドにはりつけけられていたようです。終わったらぎゃんすか泣いておりました。採った血液は検査室に母親が自分で持って行きます。
この計測と採尿・採血中、予約時間はとっくに過ぎているので順番にならないかひやひやしましたが、まったくその気配はなくだいぶ待つことになりました。
後から考えると、先生の方で紹介状やデータ、採尿・採血の結果を見ないと診察ができないので、それらの結果待ちだったのかなと思います。
ヨーちゃんは抱っこ紐からおくるみに移したのですが、環境が変わって疲れたのか、おとなしくしてくれていました。途中、小児科の授乳室にて授乳したりしながら受診までの時間を過ごしました。
小児内分泌(先天性甲状腺機能低下症について)
小児内分泌の受診が先になりました。
日本小児内分泌学会のサイトから引用すると、先天性甲状腺機能低下症とは「生まれつき甲状腺のはたらきが弱く甲状腺ホルモンが不足する疾患です。」
→引用元と続きはこちら
http://jspe.umin.jp/public/senten.html
生後4~6日の赤ちゃんが全員受ける新生児マス・スクリーニング(先天性代謝異常等検査)にてひっかかりました。
この検査、小さい赤ちゃんは正しい結果が出ないらしく、ヨーちゃんはNICU入院中に3回受けています。1回目、2回目までは「よくわからないけど多分大丈夫」といった結果だったのですが、検査機関より念のため3回目を受けた方がいい旨連絡をいただき、その3回目で甲状腺ホルモンの数値がひっかかったのでした。
詳細は前述の日本小児内分泌学会のサイトをご覧いただくとして、以下は入院中ヨーちゃんについて受けた説明の私の理解です。
ヨーちゃんは、院内での血液検査でも甲状腺ホルモンの値が低いことが確認されました。また、後日退院時に足のレントゲンも撮りました。骨の一部の成長の遅れが認められ、甲状腺機能低下症の症状の一つとのことでした。
このような診断がくだり、ショックはショックだったのですが、甲状腺機能低下症は服薬のみで症状を抑えることができます。チラーヂンというお薬を一日一回飲めばホルモン値が保たれるのです。
早く見つかったのは幸いで、入院中からこのチラーヂンの投薬が始まり、現在も服薬中です。
甲状腺機能低下症の原因には、甲状腺がない、小さい、別の場所に存在するなどがありますが、退院間際の検査で「甲状腺が適切な場所に存在する」、というところまでは確認していただきました。ただ、大きさについてはまだ体が小さいため、評価が難いとのことでした。
また、これは因果関係の検証ができないのですが、妊娠前に私が卵管造影検査を受けたことが関係あるかもしれないとのことでした。
先天性甲状腺機能低下症は一過性のものであれば、定期的な血液検査をしつつだんだんと薬を減らせるとのことでした。だいたい小学校入学前くらいに検査入院し、判定するとのことです。
前説明が長くなりましたが、以上のような経緯があり、ヨーちゃんはNICU/GCU卒業後もチラーヂンを飲みながら小児内分泌に通い、甲状腺ホルモンの状態の確認と薬の処方をしてもらうことになったのです。
そして退院後初の血液検査の結果、甲状腺ホルモンの値は正常に保たれているとのことでした。
薬を飲んでいるおかげなのですが、実は良い兆候でした。
ヨーちゃんは退院から外来までの約4週間で、体重が約1kg増えています。一方で投薬量は変わっていません。体重に対して薬の量を増やさずホルモン値が保てているというのは、相対的に薬を減らすことができているということだそうです。
引き続き同じ量で様子を見て、少ない量が続けば、2~3歳で薬をやめられる可能性があります。その場合、一生続くものではなく、一過性だったということになります。そして、もし卵管造影検査が原因だった場合は、一過性で済む可能性があるそうです。
まだ退院後一か月の話なのでまだ先はわかりませんが、いい方向に進みそうで嬉しい診察結果となりました。
なお、余談ですが、ヨーちゃんはNICU入院当初、看護師さんたちからとても静かでおとなしい赤ちゃんと言われていました。それがある時期からそれなりに騒ぐようになったのです。
ちょうどチラーヂンを飲み始めた頃でした。甲状腺ホルモンが少ないと元気が出ないらしいのですが、この薬で改善され、本性が現れたのかなんて言われたのです。結局、関係があったのかはわかりませんが、もしそうだったら随分分かりやすい変化でした。
また、このチラーヂンというお薬、薬局ですぐに手に入るものではありませんでした。
ヨーちゃんはまだ錠剤が飲めないので散剤をミルクに溶かして飲むのですが、薬局で散剤を扱っていないケースがあります。扱っていても一回あたりの服薬量が少ないため、用意するのに時間がかかると言われました。
病院近くの調剤薬局では1時間待ちだったので諦め、帰宅後に近所の調剤薬局に電話をしたところ、こちらは散剤の用意がないとの回答……。
結局、錠剤を粉砕したものを近所の薬局で用意してもらいました。(錠剤を粉砕したものでよいかは薬局から病院に確認したようです。)調剤薬局に処方箋をFAXして用意してもらい、夜、帰宅した夫に取りに行ってもらいました。思いがけず入手に手間がかかった薬でした。
……「初めての「未熟児フォローアップ外来」+「小児内分泌」+「かかりつけ医での予防接種」(2)」に続く。