映画「ペコロスの母に会いに行く」

   

映画「ペコロスの母に会いに行く」を見てきました。映画製作中に偶然知った作品で、寄付をしてチケットをもらいました。認知症の母親とその息子の話で、母が興味をもつだろうと思ったからです。11月に公開になり、母と日程を調整していたのですが、人気がなかったのかあれよあれよと上映館が減ってしまい結局は母と行くのはあきらめて今日渋谷で見てきました。

原作は実話に基づく漫画です。舞台は長崎。バツイチ・ハゲ・うだつの上がらないサラリーマン兼ミュージシャン兼漫画家の雄一が主人公で、彼と認知症がすすみ施設に預けられた母みつえとの物語。

私は母と息子の現在進行形の話だと思っていたので、母親の過去の話や、主人公がまだ幼いころの家族の模様が重点的に描かれていたのはイメージと違っていました。ややその描写が冗長な印象があり、それが退屈に感じた人もいる気がします。ただ、作品全体を振り返ってみると、昔に戻って行く認知症の母の姿を描くのに、その昔の情景やエピソードが重要だったんだと思いました。

私が個人的にツボだったのは赤木春恵が亡き祖母にそっくりだったことです。もしかすると認知症の家族を持った人たちはみんなあの赤木春恵と自分の家族を重ね合わせるのかもしれませんが、うちは特に似ていると思いました。最後は物語の筋とは別に祖母を思い出してはらはら涙が止まらなかったです。うちの母が見たら同じ気持ちになるだろと思います。DVDになったら絶対借りて見せようと思います。

ちなみにWikiによるとこの作品で赤木春恵は“世界最高齢での映画初主演女優”としてギネス世界記録に認定されたそうです。すごい。そして長崎の描かれかたもなかなか素敵でした。ぜひ一度訪ねてみたいです。

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