本「チェ・ゲバラの遥かな旅」
アルゼンチン行きを決めたので、旅行までに関連する映画やら本やらを多少なりとも見たり読んだりしようと思ってます。そんなわけで読んでみようと思ったのがチェ・ゲバラに関する本。カストロとキューバ革命を起こした彼が、アルゼンチン人であるというのは多分多くの人が知ってることでしょう。
本人の著作(ゲバラ日記)は以前、全部読みきれなかったので、ネットでお勧めされていた日本人の小説家が書いた「チェ・ゲバラの遥かな旅」を読みました。アルゼンチンで生まれ、ボリビアで最期を迎えるまでを描いたノンフィクション・ノベルです。小説なので人物の心理描写など脚色などはあるでしょうが、とても丁寧にゲバラの一生を描いています。
何よりも、読みやすくて面白いというのが素晴らしいです。最初の数ページを読んだだけ一気に引き込まれます。つまらないところが全然なくて、最後まで止まらないくらい面白いです。そして、胸に迫るところは目頭がぐっと熱くなります。キューバ革命の前後はやはり何とも言えない熱い気持ちが湧いてきます。誰よりも強く、そしてずっと息子を愛し続けるゲバラの母親の姿なんかもこの本で初めて知りました。
あと、フィデル・カストロにもしびれました。同時代を生きる者として、どこか古めかしいイメージを持っていたのですが、この革命までの活動、そして革命後のキューバを守ろうとする政治活動での彼の姿が、とてもたくましく母国への愛情にあふれているように見えました。ゲバラとはまた違った人間的な魅力を強く感じました。
それに、アメリカの印象も変わったかな…。中南米視点でアメリカを見るという視点が少しできた気がします。
ゲバラの一生を知るのにとても適した一冊だと思いました。
※おまけ:2004年に映画を見たときの感想が残ってました。読んだ本も写真展もよく覚えてない…。
『映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」』