会社の子育て支援は「当たり前」なのか

   

先日聞いたイラっとする会社の話を急に思い出しました。

私の勤務先にはベビーシッター補助があって、子供が小学生卒業までベビーシッターを利用すると会社から手当が出ます。先日、その手続きをしている人事の担当の人と話す機会がありました。彼女は手続きについて電話で問い合わせを受けるそうなのですが、かかってくる電話がとにかく傲慢、強引、八つ当たりのような怒りの問い合わせが多いそうなのです。

手続きの方法がわからず怒りをぶちまけたり、自分の手続きの遅れを押し付けたり、しまいには部署も名前も名乗らず「明日までにやっておいて!」と夜に電話をかけてきてがちゃんと切るとか。特定のおかしな人の話ではなく、こういう人が普通にいるらしいのです。その彼女は半年前から引き継いでその業務にあたっており、「おどろきました~」と言ってましたが、そんな話聞いて私もびっくりしましたよ。

働くお母さんが忙しいのは理解しているし、会社もそのためにいくつかの支援の枠組みを用意しています。でも、その支援は「当たり前」なんでしょうか?その権利を激しく主張することが正しいのでしょうか。少なくとも、その窓口の人に対して高慢な態度を取ることが正しいとは私はとても思えません。

ネットで似たようなトピックを検索かけたところ掲示板で、会社に対して権利を吠えるように主張している子持ちの女性をいさめている人がいました。これから子供の急な病気とかで同僚に助けてもらうことも起こるのに、あまり自分の権利ばかりを主張するとあなたは助けてもらえないよ、と。

以前、他の会社でワーキングマザーの訴えを聞く機会がありました。なかなか職場で業務量のバランスがとれなくて困ってるという主張に同情したのですが、話を聞いているうちに「私は子供がいるのだから!」という権利の部分の主張が強くなってきて、途中から「この人と一緒に働きたくない…」と心の中でげんなりしました。男の人とか、独身の人とか、結婚してても子供がいない人とかが、利益を追求する会社という組織で子持ちの人たちを支える無償のモチベーションは保ちにくいものです。

人手であれお金であれ、子どものいる親を会社の原資で支えているのは事実です。そのバランスを崩すようなことをすると、日本の会社のような組織はうまくいかなくなります。もっと言うと、そもそも子育ての支援は会社が行うことではなく、行政の役割だと思っています。会社で手厚くすればするほど招かざる不平等感が生まれる。私は子育て支援のために税金が上がるのはいいけど、会社の給料が減ると言われたら納得しないでしょう。

独身のやっかみと捉えられるのであまり声高には言いませんが、そんなわけでベビーシッター補助には賛成していません。(勤務時間を誤魔化して補助を不正受給している人を見ちゃったせいもありますが。)…前はいい会社だな、と思っていましたが、この頃は会社が逆差別の方向に突進しているようで心配です。このままいくとどこかでバランスを欠くと思います。

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