一人暮らし事件簿

   

先日、新居で起こった怖い出来事をご報告いたします。

その日はまだそれほど遅くない時間に帰宅し、まずマンション入り口の集合ポストを開けました。いつもチラシがあふれているのですが、チラシに紛れて質素な小さな紙きれが一枚。どうせまた何かの広告だろう…と思いつつ目を走らせると…

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連絡票

貴宅に入った泥棒を捕まえました。被害確認のため10月×日に伺いましたが、不在でしたので平日の○時から○時の間に連絡を下さい。

警視庁○○○警察署
窃盗共同捜査本部
電話番号○○○
内線番号○○○
担当○○○
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ギエエエーーーーー!
ど、泥棒が入ったとなーーーー!!


頭が真っ白。理解できないというか、状況をすぐに受け入れられないというか。しばらくポストの前であわあわした後、すぐにでも警察に電話をしたかったけど、すでに受付時間外。実家に電話でもしたら大騒ぎになって「それみたことか!」とばかりに連れ戻されるので、実家には電話できない…。

とりあえず犯人は捕まっているので、今私の部屋にいるということはない。なのでまずは部屋に戻ることに。

しかし、状況をすぐには受け入れられず、エレベーターに乗っている間も目をぐるぐる回しながらあれこれ考えているうちに、次第に現実逃避を始め、「これは新手の振り込め詐欺かもしれない!」という妙な思考転換。連絡票に書かれた警察署は実在するけど、ここに書かれた電話番号は嘘かも!…と勝手なシナリオを描いておりました。

部屋の前について、鍵を取り出して、嫌だけれど荒らされた部屋を想像し、心臓をバクバクさせながらドアを開けました…。

キッチンは…とりあえず出てきたときの状態。換気のためにあらゆる室内の扉を開けて出て行くので、それらを順番に閉めながら部屋へ…。電気がついてない状態でも、とりあえず部屋は同じように見える…。カーテンを閉め、電気をつけて、フーフーと過呼吸寸前の状態であちこちを確認。もともと金目の物はまったくない部屋なのですが、その中でパソコン、テレビは貴重品。それらも朝出てきたときの状態。パスポートなども確認。ある。部屋はまったく朝と変わらない。次に、下着…と思って干していた風呂場へ。問題なし。

1Kの狭い部屋なので、これで確認終了。
うむ…人が入った気配はない!

ということは、この日ではなく、以前入ったということなのか、はたまたやっぱり新手の振り込め詐欺や嫌がらせなのか。

パソコンを起動し、連絡票に書かれた電話番号を検索。番号はその警察署の正しい番号でした。ということは、この連絡票自体は本物と思われる。ただ、ネットで、「この部屋に入った可能性が高い」という理由で(実際は被害はなかったのに)連絡票を受け取ったという方がいたので、まだ事実とは言い切れません。あれこれ考えても何もわからないので、とにかく次の日一番で電話をすることに。被害は確認できなかったものの、安心しきれない気持ちの悪い状態で、この日は夜遅くまで防犯情報をネットで眺めてました…。

翌日、始業前の短い時間に警察署へ電話。とても感じのよい警察の方が名前を確認した後、経緯を丁寧に説明してくださいました。

まず、この部屋に泥棒が入ったのは事実。しかし、事件が起きたのは半年以上前で、前の入居者が被害届を出していたそうです。そして今回、逮捕にあたってこのような連絡が来たのですが、入居者が変わっていることは警察には伝わっておらず、後に入居した私が上記の連絡票だけ見てエライ驚かされたというわけです。

手口も聞いたのですが、どうやら前の入居者が集合ポストに鍵を入れておくという信じがたいことをしており、それが盗まれて堂々と正面から侵入されたそうな。あり得ない…。鍵をポストに入れるなんて…昭和じゃないんだから…。とにかく、ピッキングだとか、バールでこじ開けるだとか、ドア以外の場所から侵入したりしたわけではなく、入居者の防犯意識の低さが生んだ事件というわけです。

電話に出た警察の方はとても親切で、このマンションでこれ以外に事件が起きた事は無いし、このような防犯意識が低い行動をとらなければ大丈夫。心配なことがあったらいつでも連絡くださいとのことでした。

うーん。何も被害が無かったことは一安心。でも、よくも悪くも強烈な洗礼を受けました。防犯意識は非常に高まった反面、やっぱり一人暮らしは怖いなぁという思い。家事や孤独より犯罪が一番怖い。

ネットで色々調べたら、被害にあった部屋って鍵がかかってなかったり、部屋の窓が開いていたりしたのが意外と多いらしい。オートロックで安心して少しの外出のために自分の部屋の鍵をかけなかったり、窓を開けっぱなしにしたり…。色んな防犯グッズがありますが、あれこれ設置するより、初歩的な防犯意識が一番大事なんだろうと思いました。

ちなみに受け取った連絡票は玄関に貼ってあります。見ると緊張する。今回の事件、嫌な思い出ではなく、良い緊張感を持つ機会にしたいと思ってます。

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