「ものづくり」

   

昨晩、「NHKアーカイブス」で「列島ドキュメント 12坪工場の主人たち」という番組を観ました。1990年代前半の不況下、東大阪の小さな工場で頑張る人たちのドキュメンタリーです。

不況で親会社から突然発注が止められ、さらに借りている工場の家主が借金のために土地を売りたいからと立ち退きを要求された工場。古い機械では生産性に問題があるが、新しい設備投資はとても無理と悩む工場主。仕事が無いときは他県に赴き、仕事をしてくる流しのような職人さん。工場に仕事が無いときはお好み焼き屋で働いて家計を助ける奥さん。

ひたすら「大変なんだなぁ。。」というエピソードばかり・・・。

しかし、そんな厳しい状況でも皆さん、自分達の仕事に誇りをもってかっこよく生きているのです。私たちの生活はこういうかっこいい職人さんたちに支えられていると、強く印象付けられました。

日本のこんな風景、知らない人は本当に知らない。たとえば車を作るのに、どれだけの部品が使われていて、それぞれの部品がどのように作られていて、どのような人たちが関わっているか。車は完成品としての車しか知らない人は(私も含めて)たくさんいると思います。

知らなくても生きていけるけど、知らないと、まるで社会の仕組みの大事な部分をぼろっと落としてしまうような、そんな気分にさえなりました。

結局、番組に出ていた地域の工場の多くは現在、職人さんの高齢化などで多くが閉鎖してしまったそうです。きっとどこかで別の誰かがまた私たちの生活を支えている。それは日本かもしれないし、海外かもしれない。

思いをはせると・・・感慨深いです。

・・・ちなみにこの「NHKアーカイブス」、いい番組だと思うのですが、あまり好きじゃないです。いっつも観た後センチメンタルになってしまうので・・・。日曜に夜更かししてうっかりこの番組を見てしまうと、翌日まで胸がキューんとしてます。今日も一日なんだかキューんとしてました・・・。

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