映画「ゲド戦記」

   

見てきました!宮崎ゴロー監督の「ゲド戦記」

公開から半月以上経ち、いろんな悪い評判は耳にしていましたが、自分で観た結論として「なるほど。イマイチ。」というところです。

以下、感想です。ネタばれ含むので興味のある方だけご覧ください。


イマイチだと思ったポイントを書き出してみました。

・終盤までとにかくつまらない
・ストーリーがよくわからない
・キャラが誰もよくない
・画面が寂しい
・画面のスイッチがへぼい

書きすぎ?(笑)
ストーリーについてですが、細かなキャラクターや世界観の設定、心情説明などをかなり省いてる印象を受けました。メインである、ゲド、アレン、テルー、テナー、クモ。誰一人としてきちんと説明されているキャラがいません。結果として、ストーリーの全体像もぼやけています。世界についての説明もほとんどなし。竜の存在とは?賢人とは?「真の名」ってなに?・・・原作読んでないと意味がわかりませんよ・・・。

展開も淡々としていて、クライマックスまではとにかくつまらない。小さな盛り上がりすらもなく、意外性もないので、楽しむポイントが皆無です。

次にキャラクターですが、みんな中途半端で魅力がありません・・・。ゲド、テナーはまったくお飾りのようだし(「ゲド戦記」なのに!)、アレン、テルーも中心人物でありながら個性に欠けるのです。悪役クモも、「敵」という位置づけでしかなく、それ以上の何かを持っていそうで持ってないので残念でした。

最後に画面について。とにかく草原&雲のシーンが多く、寂しい印象を受けました。にぎやかなのはホート・タウンのシーンくらいで、それ以外はひたすら自然&メイン4人のキャラしか画面に出てきません。色もなく、人の気配もないのです。つまらないなぁと思ったのは、ストーリーだけじゃなくて、この画面作りにも原因があったのかも。

あと、画面の切り替えが「へっ?!」というくらい変なところがありました。アレンとテルーが見詰め合うその横から突然竜が昇りあがったときとか、テルーが竜からその姿を戻したとき。突飛すぎて笑ってしまいましたよ・・・。

あの、一応よかった点も書いておきます。

・雲がきれい
・「テルーの唄」がいい
・菅原文太と岡田君の声がかっこいい
・テーマがそれなりに共感できる

雲の色がきれいでした。でも、雲の描写多すぎ。
さんざんCMなどで流れてる「テルーの唄」はいい曲だと思います。でも、映画中ではこれまた突飛な使われ方です・・・。残念。
声優ですが、ゲドの菅原文太とアレンの岡田君がいい。特に岡田君はファンではないのですが、声だけでかなりかっこよくて驚きました。
そして「生きることとは」というテーマですが、それなりに共感できました。人によっては「何をいまさら・・・」と思うかもしれませんが、このテーマに関してはストーリー全体に一貫性を持って語られていたと思います。

しかし、結局何が描きたかったのか、何も伝わってこなかったなぁ。「ゲド戦記」についてのゴロー監督の自己解釈の一部を垣間見たような、そんな気分です。

この作品に原作がなく、そして「ジブリ」という冠がなかったらそれなりに観られた作品だったかもしれません。逆に、原作を知っていて「ジブリ」の作品として期待した人はみんな裏切られたような気持ちかも。だから悪い評判が流れてるのかな。

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