「未熟児フォローアップ外来」+「小児内分泌」5回目
娘ヨーちゃん、とうとう鼻水デビューしました。
一般的に赤ちゃんは、お母さんからもらった抗体のおかげで生後半年くらいまで風邪をひきにくいそうですが、早産児のヨーちゃんにはその免疫をあげられていません。
このように免疫不全であり、そして慢性肺疾患であるヨーちゃんは、風邪をひくだけでも長引いたり、重症化したりする危険性があります。
なので、特に寒くなってからは感染症に気を付けてきました。体温調整、大人の手洗い、人ごみには連れて行かない、などです。発達のために、雨の日以外は外出していますが、バス、電車など、公共の交通機関にはまだ乗せていません。
抵抗力をつける必要もあるので、多少の病気は必要悪かもしれません。ですが、もう少し体が大きくなってからと考えています。そのかいあってか、まだ体調を崩したことは一度もありませんでした。
それが、先日、朝起きたら鼻の奥をズゴズゴ言わせていたのです。
初めてのことだったし、まだ風邪をひかせたくなかった私は少しうろたえました。ただ、ご機嫌はよく、熱もありません。ミルクもおっぱいもしっかり飲んでくれます。鼻水も鼻から出てくる様子はなく、奥の方に少しあるのかなぁ、程度でした。
この日のために電動鼻水吸い機を用意していたので、早速試したところ、奥の方からゆるめの鼻くそ(汚い話でスミマセン)が少し出てきた程度で、鼻水とはいえない状態でした。
日中、一筋だけ鼻水が出てきました。また、泣いてもいないのに片目から涙が出てきたのですが、それは鼻水かもしれないと思いました。ただ、それも一度だけのことで、相変わらず鼻の奥がズゴズゴ言っているだけ。
また、少し咳らしいものを出していましたが、ミルクなどがむせて咳をしていることはよくあるので、咳なのかむせなのかよくわかりません。
そんな日が2,3日続きました。
恐らく病院に行く程度じゃないなとは思いつつ、何もしなくていいのか気になっていたのですが、ちょうど予防接種(B型肝炎3回目)があったので、注射を受けていいのか確認ついでにかかりつけ医の先生に聞いてみました。
まず、注射は問題ないとのことで、予防接種は予定通り受けました。また、風邪については、高熱が続く、食欲がない、元気がない、といった症状がなければ病院には来なくていいとのことでした。
「鼻水なんて、保育園に通っている子どもは年中出しています」とのこと。
そういえば児童館に、鼻水ダラダラ出している赤ちゃんも来ていたなぁ、なんて思い出しつつ、たいしたことない状態で済んでほっとしています。
ただ、生後半年でインフルエンザにかかった赤ちゃんの話も聞いたので、引き続き気を抜かずに過ごしたいと思います。
……と、本題と異なるトピックが長くなりましたが、今回はフォローアップ外来と内分泌の通院についての記事です。
- [1回目]修正1か月、月齢3か月
- [2回目]修正2か月、月齢4か月
- [3回目]修正2か月、月齢5か月
- [4回目]修正3か月、月齢6か月
修正4か月、月齢7か月での受診です。
5回目のフローは「計測」→「フォローアップ外来」→「採血」→「内分泌」でした。
この日は診察室が開くのを待合室で待っていたところ、隣の科の患者らしき通りすがりのおじいさんに声をかけられました。「赤ちゃん、いいですね。見せてください。何か月ですか?」と、笑顔で抱っこ紐の中のヨーちゃんをのぞき込んできました。
「かわいいなぁ、かわいいなぁ、赤ちゃん、いいですね」と嬉しそうな笑顔を見せてくださって、なんだか私も嬉しくなりました。そのおじいさん、隣の科に行って戻ってきたと思ったら、またヨーちゃんに微笑みかけてどこかに去っていきました。
自分の子どもをかわいがってもらえると本当に嬉しい、という気持ちは母になって初めて知る感覚です。
身長がおかしかった計測
フォローアップに来たら、毎回最初に行うのは身長、体重、頭囲の計測です。
早産児に限らず、赤ちゃんの身長体重が成長の目安として大事な数値であることは言わずもがなかと思います。なのにこの日の看護師さん、対応がおおざっぱで焦りました。
ヨーちゃんはまだ60cmに満たないのですが、測ってもらったら85cmと出てきました。あまりに頓珍漢な数字に驚いて「え?」と看護師さんを見たら、もう一度測ります、と再計測。それがまたもや86cmとか。
「86cmですね~」と記録しようとしているので、慌てて「あの、大きすぎるんですが」と言ったら「はぁ?」と言われ、ちょっと嫌な顔。
しかし、思うところがあったのか、がちゃがちゃと計測機をいじり、ぎゃんぎゃん泣いているヨーちゃんを尻目に3度目の計測。すると、ようやくそれらしい数値が出てきました。
「すみません、機械がおかしかったみたいです」……って……。赤ちゃんの身長計測が難しいのは理解していますが、母親にとっては繊細な数値なんだけどなぁ、、ともやもやした計測でした。
未熟児フォローアップ外来5回目
前回の診察で貧血とくる病を卒業したヨーちゃん。もうフォローアップでの血液検査はないため、採血前にフォローアップに呼ばれました。まずはおむつ一丁で先生の診察です。
前回、修正3か月の終わり近くで首がまだ座っていなかったのですが、今回は首すわりが確認されました。修正4か月の半ばくらいなので遅すぎず、といったタイミングでした。
また、本来の月齢で受けていたBCGの跡が気になっていたので、ついでに見ていただいたところ、問題ないとのこと。少し反応が強いかと思っていたのですが、もっと強いくらいの方がいいと言われ、安心しました。
続いて計測の結果についてです。前回はやや成長の鈍化が見られましたが、今回は身長、体重共に問題ありませんでした。
体重はすでに、本来の月齢の最低体重(母子手帳に載っている成長曲線の下限よりさらに下にある線ですが……)にもうすぐ届くかもしれません。ただ、身長はまだ小さめ。前回のお話によれば、低出生体重児は身長より体重の伸びの方が先になるケースが多いそうなので、しばらく気にせず見守りたいと思います。
最後は、いつものように医療相談をさせていただきました。診察のついでに医療相談できるのはフォローアップの醍醐味です。
まず、私がずっと気にしており、毎度のように聞いてしまう感染症のこと。風邪をひかせないよう人ごみには連れて行かないし、未就学児との接触は避けるなど気を付けているのですが、一方で風邪をひかないことで抵抗力がつかないことも心配しています。
先生曰く、風邪をひくためというより、発達のためにも子どもとの交流は必要とのことでした。ただし、子どもと言っても年齢が同じ0~1歳児がいいそうです。自治体の0歳児イベントに足を運んでいましたが、これからも通おうと思いました。
なお、病気には、麻疹や風疹のように一度かかれば抵抗力がつくものもあるし、RSウイルスのようにだんだんと症状が弱くなるものもある。また、インフルエンザのように毎年型が変わってかかり続けるものもある。だから病気になったところで抵抗力がつかないこともあるわけで。
これは誰にとっても同じですよね。インフルエンザはかからなくて済むならかからない方がいいわけです。RSウイルスについては今シーズンだけシナジスで重症化は防げるので安心です。
また、修正5か月から始めようと思っていた離乳食を、もう始めてよいかうかがいました。先生曰く、もう首はすわっているのであとは本人のやる気次第とのこと。ただ、早産児で修正5か月早々に始めるのは早い方らしいです。
最後に、どういう話の流れだったか覚えていないのですが、大人になってからの話になりました。早産児は、臓器が未熟なまま生まれており、その影響が大人になってから出てくることもあるようです。
生活習慣病にかかりやすい傾向があるので、お酒やたばこは控えた方がいいとのことでした。また、肺については慢性肺疾患の診断を受けているので認識していましたが、腎臓も弱い可能性があるそうです。お酒やたばこのし好品だけでなく、塩分なども気を付けないといけないんだろうと思います。
これらは……私がヨーちゃんの生活を管理しているうちは私が気を付けるべきことですが、大人になってからのことは、子どものうちから教えておくべきことです。腎臓の話はショックでした。
薬は前回、インクレミンとホスリボンを卒業済み。しかし、身長の伸びがまだ足りないこともあり、アルファロール(ビタミンD)は継続することになりました。
フォローアップ受診は以上です。診察後はシナジス注射。相当痛いんだろうなぁ。。泣いていました。
また、続いて甲状腺機能の検査のための採血をしてもらいました。今日は見知らぬ先生が採血をしてくださったのですが、かなり長いことギャン泣きしていました。どうやらうまくいかなかったようで、両手に針を刺しただけでなく、片手は青くなっていました……。
先生や看護師さんが申し訳なさそうにしていましたが、赤ちゃんの採血って(NICUで間近で見ており)本当に大変そうなのを知っているので、多少は仕方ないと私は思っており、お互い恐縮する妙な空気が流れました。
小児科内分泌5回目
続いて、先天性甲状腺機能低下症の診察です。血液検査の結果が出たところで、呼ばれました。
甲状腺関連の数値が出るのにいつも時間がかかるのですが、この日はいつもより長く感じました。そして、それには理由があったことが診察の際にわかりました。
TSH(甲状腺刺激ホルモン)の値が上昇していたのです。甲状腺ホルモンの値であるFT3、FT4は正常値だったのですが、このホルモンを出すための指令であるTSHが5を超えていました。(だいたい5以下が基準値で、10を超えると要治療。今回ヨーちゃんは8くらいでした。)
病院の血液検査では、前回の値から変化があった場合、もう一度検査にかけてくれるそうで、そのため時間がかかったのだろうとのことでした。
先天性甲状腺機能低下症はこれまで、チラーヂン(薬)を増薬することなくきていました。このまま「病気は一過性のものだった」と話が終わるのかと期待していたのですが、そうは問屋が卸さなかったようです。
ただ、TSHは一時的に上昇することが時々あるそうです。ストレスを受けたり、風邪をひいたりした後などに起こることがあるそうです。
なので、先生もあまり深刻に捉えていないようでした。ヨーちゃんに成長の鈍化や便秘、元気がないなどの症状がないこともあり、今回は再び増薬なし(=減薬)で一か月様子を見ることになりました。
なお、内分泌の先生から離乳食について一つアドバイスがありました。甲状腺機能低下症の場合、ヨードをたくさん摂取することは好ましくありません。特に顆粒の昆布だしは濃縮されている場合があるので、使用は避けた方がいいとのことでした。料理嫌いの私も、昆布だしくらい自分でとろうと思いました。
まとめ
身長・体重は順調に伸びており、首も座って発達は特に問題ないようです。ただ、甲状腺ホルモンの血液検査では、TSH(甲状腺刺激ホルモン)の値が上昇しており、増薬はしないものの、様子を見ることになりました。
超低出生体重児ヨーちゃん、退院後の経過は概ね順調だと思っています。
しかし、何もなく済むわけではないようで、前回の成長の停滞は焦りましたし、今回のTSHの上昇にもややショックを受けています。また、腎臓の話も、帰宅してからネットで調べた該当の記事などを読んだらかなり落ち込みました。
ただ、私としてはヨーちゃんの体調管理、栄養管理など、できることを頑張るだけで、後はヨーちゃん自身の成長を見守るしかありません。
懸念されていることが必ずヨーちゃんに起こるとか限りません。随時必要な情報を集め、できることを考え、実行していくことの努力は怠らないようにしつつも、過剰な心配はせずに過ごしたいと思っています。