帰国直後限定!「シンガポールと日本の違い」をあれこれ書いてみた
ブログに書きたいネタがとにかく山積みなんですが、とりあえず気持ちが冷めないうちに書いておきたい「本帰国後一か月の間に感じた、シンガポールと日本の違い」について記事にいたします。日星比較はこれまでもいくつかのテーマで執筆してきましたが、もっと雑多なテーマで、しかも帰ったばかりの今だからこそ気づいたことについてです。
シンガポールと日本、どちらのいいところも悪いところも書きます。気分を害されたら恐縮ですが、私なりの本音なのでご了承ください。
Contents
日本は割り込みが少ない
シンガポールで割り込みをされて、私が憤慨していたことは、これまで下記の記事で書いてきました。
- バスや電車の割り込み問題
- 初めて割り込みにノーって言ってしまった
- 戦慄!…割り込み寸前の絵を描いてみました
- シンガポールのバス、避けがたい割り込みと騒音(そして騒音を我慢してる今)
- バスの割り込みを注意して罵倒された。そしてバス会社に苦情を出した話。
5本も書いてる(笑)。おかげさまで「シンガポール 割り込み」というキーワードで私の記事が検索上位に出てきてしまう始末です。
日本に帰ってきて思うのは、やはり日本ではシンガポールほど割り込みはないということです。列のサインがある場所で並ぶのはもちろん、並ぶ場所が不明確な狭い駅のホームでも、日本人はなんとなく先にいた人たちの順番を尊重しているように見えます。
私は割り込みが、シンガポール生活のストレスのベスト5に入るくらい嫌いだったので、この点でのストレスはだいぶ軽減されました。ただ、シンガポール生活の後遺症で、割り込みを警戒する癖がついています。後ろに目を配ったり、前に入られないように距離を詰めたり……。これ、治るんでしょうか(笑)。
ちなみに、日本でも割り込みする輩はいます。前の記事に書いた野田琺瑯のセールでは、2時間も待った挙句売り場に着いた直後に後ろのおじさんに追い抜かれました。まぁ、こういう常識のない人はどこにでも一定の割合でいるものです。
日本はトイレがちゃんと流れる
(すみません、トイレのネタなので嫌な方は飛ばしてください。)
日本のトイレはちゃんと流れるのが幸せです。
こんなこと書いたら「シンガポールのトイレだってちゃんと流れるわ!」と怒られそうですが、私たちが住んでたマンション(コンド)のトイレは一度では流れませんでした。私たちの入居前にオーナーがタンクを替えてくれたようですが、問題は下水の配管にあったようで、二回分の水を流さないと汚水が送られないように見えました。
また、外のトイレでも、水洗ボタンを長押ししないと流れないトイレが多々ありました。そんな生活を送っていたので、日本でもついついトイレのレバーを長く回してしまいます。
さらに、シンガポールのトイレは、水流が激しすぎて便座が濡れるトイレもよく見かけました。正直、あまり気持ちのいいものではなかったです。
ただ、シンガポールのトイレの方が優れている点もあります。知り合いのケイさんが言っていたことなのですが、シンガポールのトイレは日本ほど匂わないです。主にショッピングモールのトイレなどのことなのですが、日本より設備が新しいのに加え、掃除の頻度が日本のそれより多いのではと推測します。日本の場合、場所によってはトレイが古くて、そして匂いが染みついている気がします。
日本は換気扇がちゃんと排気してくれる
シンガポール在住の方々にはお馴染みなのですが、シンガポールのキッチンの換気扇は外に排気しません。吸い上げた煙や匂いをフィルターを通してそのままキッチン内に戻すだけです。そもそも排気ダクトがなく、仕組みも変えようがないので、あるがままの状態を受け入れるしかありませんでした。
で、使い続けているうちになんだか意味があるのか分からなくなり、私は途中で使うのをやめてしまいました。煙や匂いが心配な調理をするときは、キッチンのドアだけでなく、部屋中の窓も開けて換気するようにしていました。
それが、本帰国して新生活を始め、換気扇をつけたところ、ちゃんと空気が外に出ていくではないですか。こんな当たり前のことになんだか妙に感動しました。
文化や生活習慣の違いなので、シンガポールを悪く言う意図はありませんが、これは日本のスタイルの方が私には馴染みます。
日本、年寄りがめっちゃ多くない?
日本が「高齢化先進国」であることはシンガポールに来る前から十分認識していたことですが、いざ本帰国して生活を再開してみると、街で見かけるお年寄りの多さに驚きます。
無職の私は平日の昼間に街をうろついているのですが、どこもかしこも年寄りがあふれているように見えます。特に強烈なのがチェーンのカフェで、平日の昼間は老人サロンと化しているお店があちこちにあります。かくいう私の父も、喫茶店やらファミレスやらをはしごするのが楽しいみたいです。(ちなみにお気に入りは珈琲館とジョナサン……。)
シンガポールも少子高齢化が進んでいる国です。ただ、人口の4割を占める外国人の多くは働き盛りの世代なので、全体として日本ほど老いている印象を受けません。それと比べると、日本の高齢化の風景は衝撃です。たぶん、訪日外国人も同じことを思っているに違いありません……。
日本、自転車めっちゃ多くない??
これもシンガポールに来る前から認識していたことですが……シンガポールから帰ってくると、日本の自転車の多さには驚愕します。
東京中心部の住宅街での足は車ではなく、自転車が多いし、昨今は車を持たない人も増えているので致し方ない状況です。私も帰国早々、自転車を買ってもらいました。
しかし、駅前や繁華街近くにあふれる違法駐輪自転車の山を見ると、かなりうんざりします。
運転に問題を感じることもあります。歩行者で混雑する道を無理やり走り抜けようとしたり、十字路で減速や一時停止をせずに突然前を横切る運転など、マナー違反を超えてルール違反と思われる人たちが多くいます。
また、これは前述の高齢化の話ともつながるのですが、高齢者でかなり危なっかしい運転をする人たちが多くて困ります。自転車用道路が整備されてるのに、歩行者用道路を走り抜けていくご老人。恐らくそういう道路の存在に対する認識が薄いのでしょう。車と同様に、自転車も一定の年になったら降りてほしいと思いました。私の母がまだ自転車に乗ってるので、あまり大声では言えませんが……。
下記の記事に書きましたが、シンガポールは政府の後押しもあり、シェアバイクを中心に自転車は今年くらいから普及し始めたばかりです。
→「夫がシンガポールの交番で自転車の防犯登録をしてきました。」
なので、まだ違法駐輪の山や自転車の危険運転に悩まされることはそうありませんでした。(乱暴な電動スクーターには何度か危険な目に合わされましたが。)もしかすると、シンガポールはこれから日本(東京)と同様の問題を抱えるのかもしれませんが……。
日本のテレビは面白いがくだらない番組も多い
日本の地上波のテレビ番組が面白くて、ついつい見続けてしまいます。しかし、正直くだらないと感じるものも多く、テレビを見た後に妙に消耗している自分に気づきます。
シンガポールのテレビの特徴は、そもそも小さな国なので自国制作の番組が少ないことです。私はChannel News AsiaとChannel 5というチャンネルをよく見ていましたが、映画はもちろん、ドキュメンタリー、ドラマやバラエティは半分くらい海外のもののように見えました。そしてニュースやそれ以外のプログラムも、一日に何度か繰り返すことがあります。なのでずっと見てしまうことはありませんでした。
一方、日本のテレビは、NHK・民放ともに、一日中バラエティに富んだ番組を提供しています。再放送もあるはありますが、同じ日に同じ番組を流すのことは滅多にないと思います。そして、ついつい見続けてしまうような面白い番組が多いです。それは、シンガポールは英語だから……という言語の問題だけではなく、差はあれど、日本は一つ一つの番組に相当の手間とお金をかけているんだろうと察します。
昨今、日本のテレビ業界の凋落を感じますが、それでもまだ相当数の視聴者がいて影響力を持ち、そして相応の広告費が入るんだろうと感じる事象です。私自身はTVを見続けるのは生産的じゃない感じがしていて、TV視聴が習慣づいてしまうのは何だかまずいと思ってますが……。
日本の駅はまだまだホームドアが整備中
日本はシンガポールに比べれば歴史がある分、公共のインフラ設備が古いのはある程度仕方のないことだと思います。でも、改善してほしいものはどうしても目についてしまいます。
その一例が駅のホームドア。私の知ってる限りでは、シンガポールの駅はどこもホームドアがありました。一度それに慣れてしまうと、ホームドアのないホームに立ち、電車を待つというのはなかなか怖いものです。
他の都市はわかりませんが、東京は人口増加に伴い、混雑する時間帯のホームに人があふれるようになりました。ひどい駅は改札を出るのに行列ができており、その列の終わりがホームだったりします。こんな場所に自分で立つのはもちろん、見ているのも怖いです。
順次設置工事をしているのはわかるのですが、急いでほしいと思うのでした。
酔っ払いが放牧されてる日本
シンガポールで生活していて日本に一時帰国したとき、かなり不快だったこと一つに、電車の中での飲酒がありました。地下鉄車内の座席で、若い男性が一人でカップ酒をあおり、ほろ酔い加減で座っていたのです。その人が何か乱暴や狼藉を働いたわけでないのですが、公共の場でのお酒の匂い、理性が働いているのかわからないような見た目に、不快感と不安感を抱きました。
また、夜になると酔っ払いがあちこちに出現するのも日本らしい風景だと思います。飲み屋街に酔っ払いがいるのは当たり前ですが、その人たちが帰宅のために電車に乗っており、そして自宅がある住宅街にも当然現れます。
ひどいケースでは、朝早い電車の車内で倒れてる酔っ払い各位がおったりします。治安の良さを反映しているのかもしれませんが、いかがなものかと思います。
一方、シンガポールですが、まず、電車やバスの中での飲食は禁止です。時々飲み食いしている人がいますが、係員に見つかったら罰金を取られます。飲酒なんてとんでもないことです。
また、ムスリムはお酒を飲みません。ムスリム以外でも、そもそもお酒を飲まない人の割合が日本より多い印象です。
さらに、日本のサラリーマンのように仕事の後に飲みに行くことはなく、まっすぐ帰宅する人が多いので、電車や住宅街に酔っ払いが放出されることは少なかったです。
私はシンガポールの郊外に住んでいたので、もしかすると中心部はもっと状況が異なるかもしれません。しかし、少なくとも私の生活圏ではほとんど酔っ払いを見ることがなかったのです。
なので、日本で街中に放牧されてる酔っ払いを見ると、妙な緊張感を覚えます。日本で夜はあまり繁華街に出たくないと思うようになってしまいました。
2015年、シンガポールで日本人男性が酔っぱらって駅で喧嘩し、警官を平手打ちしてしまうというかなり恥ずかしい事件がありました。名前と顔を晒され、6,000ドル(48万くらい?)の罰金刑を受けたようです。
Japanese man who slapped three policemen at MRT station fined $6,000
http://www.straitstimes.com/singapore/courts-crime/japanese-man-who-slapped-three-policemen-at-mrt-station-fined-6000
日本だったらどの程度の罪なのかわかりませんが、酔っ払いに寛容なのは、日本くらいなんじゃないでしょうか……。
やはり海外生活は日本を知るチャンスだった
こうして書き出してみると、やはり海外生活って日本を知るいい機会だったんだなと思います。いい点も悪い点も、日本をこうして客観的に見られたのは、違う場所で生活していたからこそです。
日本での生活に慣れてくれば、このような視点は当然鈍ってくるでしょう。それはどうにもならないことなので、今後は他の海外生活をしている人たちの情報から「客観的に見た日本」をアップデートしていけたらと思っています。
余談
最後に冒頭の写真の説明なんですが、こちら銀座松屋で見たディスプレイです。左右のマネキンが着てる赤いワンピースが、すごくシンガポールっぽい感じがして思わず写真を撮りました。ファッションは、景気に左右されると聞きます。日本は景気が上向いているのか、この冬は明るい色が流行っているそうです。