東京都写真美術館に行ってきました

   

東京都写真美術館に行ってきました。毎年行ってる「世界報道写真展」が毎度混むので、初日の朝一に行ってきた次第です。たぶん、早く行って正解。

●世界報道写真展2011

今年はダイナミックさとか、強く心に打ちつけられるような作品には出会えませんでした。でも良くなかった、というわけではなく、全体的にじんわり心に響く作品群だったのではと思います。残酷な写真を観た後のせいもあって、一番好きなのは最後の方にあったアイルランドのおばあちゃん二人のポートレイト。いつまでもその写真の前で後手を組んで眺めていたくなるような、ほっとする写真でした。あと、ボリビアの女版ルチャ・リブレがとても興味をかき立てられる被写体でした。



ちなみに、今回は特別ブースで東日本大震災の写真スライドショーが上映されています。これもまた、印象に残る作品は無かったものの、全体を通して心に残るものがありました。やはりどうしても、海外の写真より、これらの写真が私たち日本人にとってよりリアルなのだと実感しました。

●こどもの情景 戦争とこどもたち

写美恒例のコレクション展。所蔵作品中心のコレクション展は、毎期違うテーマでも何度も足を運んでると何度か見た作品に出会うものです。今回も、木村伊兵衛とかロバートキャパとかは前に見た作品かも。

こどもの写真なので楽しいかと思いきや、テーマが戦争なので、悲しくなる写真もありました。いつの時代も、どこの国でも子供は子供なんだ、と感じられる展覧会です。最後の方に展示されてた、難民の子供たちに見守られる生まれたばかりの子供の写真が一番泣けたなぁ。赤ちゃんを見守る子供たちの笑顔が優しかったからかも。

●ジョセフ・クーデルカ「プラハ 1968」

1968年8月に起きたワルシャワ条約機構軍によるプラハ侵攻「チェコ事件」の写真展です。会場に入った瞬間に、一瞬緊張するような空気感までも作り上げた写真展でした。展示室のレイアウトがダイナミックなだけでなく、壁に貼られたポスターや、各写真の説明を省いて当時流されたラジオの音声の内容だけを掲示するなど、展示の仕方が斬新でした。

写真一枚一枚に意味があるというより、この写真群の中にいる、ということだけでその迫力が伝わってきて、その時の音や空気までも感じられるような写真展です。見るというより体験に近かったような。

この写真は、家族に被害が及ばないよう、写真家の名前が匿名のまま西側で発表され、そして賞を受賞したそうです。ジョセフ・クーデルカの名前が出たのは1984年だったそうです。そういった、これらの写真が辿った経歴もまた、この作品のもつメッセージとなっているように感じます。

…全体を通して重い雰囲気だったので、見た後少し疲れました。でも、写真のジャンル的には人やその歴史や風景を映し出した報道写真やスナップは好きです。私たちはこういう写真を通して、世界や世界の人々を少しずつでも知ることができるんだなと改めて感じました。

※ランチはエスパシオ。今日はほっけ定食(600円)

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