映画「文楽 冥途の飛脚」

   


先日、恵比寿の写真美術館で行列を作っててびっくりした「文楽 冥途の飛脚」を見てきました。上映が明日までだったので、午後休いただいてまで行ってきちゃいました。本当は明日なら監督のアフタートーク付だったのですが、仕事の都合で今日になったのは少し残念。

映画「文楽 冥途の飛脚」は原題が「THE LOVERS' EXILE」で、マーティ・グロスというカナダの監督が文楽を京都の太秦で撮影した作品です。32年前に撮影されたにも関わらず、日本での劇場公開がされず、今回デジタルリマスターが行われた上ようやく東京都写真美術館での上映が実現したそうです。



作品の音声は当然日本語なのですが、さらに日本語の字幕付き。なぜ?と思ったのですが、始まってすぐに字幕が無いとわからないということがわかりました。さらに言うと、字幕があってもわからない(笑)。まぁ、歌舞伎と一緒で、セリフが少し難しいのです。事前にストーリーの大枠を読んでおいてよかったです。

文楽を生で見たことはないし、映像でもきちんと見たのは恐らく初めてなのですが、素直に「美しいなぁ」と思いました。チラシのNY Timesのコピーに「豊穣な劇場体験だ」とありましたが、「豊穣」という言葉がしっくりきます。太夫、三味線、人形遣い、すべてが素晴らしくて、贅沢なのです。太夫の力強いセリフ回しに心を揺さぶられ、遊女の梅川の手の動きなどにはうっとりしてしまいました。

セリフがよくわからなくて冒頭は意識が飛んだりしたのですが、「封印切の段」のお金の投げつけあいあたりから心を強く掴まれ、クライマックスの「新口村の段」でははらりと一筋の涙が流れました。

私はクラシックな文化がそれほど好きではなくて、時には退屈だと感じるのですが、この作品にはそれを超える、伝える力を感じました。それは外国人の監督が受けた感動を、そのまま映像で見せてもらっているからかもしれません。

本当に文楽が好きな人がこの作品をどう思うかはわかりませんが、私は日本の文化をこういう映像作品として残してもらえて、ありがたいと素直に思うのでした。

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