映画「アマルフィ 女神の報酬」&「アンダルシア 女神の報復」

   


映画「アマルフィ 女神の報酬」をDVDで観て、昨日から公開された「アンダルシア 女神の報復」を映画館で観てきました。

私はあまり観ないタイプのばりばりの商業映画なのですが、「アンダルシア」がスペインがメインの舞台になっており、バルセロナが出るということで、前作をチェックしてから映画館で最新作を観ました。「アマルフィ」がつまらなかったら「アンダルシア」は見ないかも、と思ったのですが、なかなか面白くて、映画館に出かける前にもう一度DVDを少し観たせいで遅れそうになったくらいです(笑)。

主人公黒田(織田裕二)は外交官。しかし邦人テロ対策室のメンバーという裏の顔を持ち、海外の邦人保護に奔走する。

「アマルフィ」では、イタリアのG8会合のテロ対策に備えてイタリア入りした黒田が、矢上(天海祐希)の娘の誘拐事件に巻き込まれる。しかし、その誘拐事件がやがてさらに大きな事件へとつながるというお話。

一方「アンダルシア」は、アンドラでの邦人殺人事件をきっかけに、スペインの銀行や、日本の要人関係者の闇取引などの事件につながっていくというお話でした。

以下、ネタばれ含む感想です。



繰り返しになりますが、「アマルフィ」は面白かったし、画面作りなんかも良かったです。相当なお金をかけたと思われる作品ですが、エンターテインメント映画として完成しているし、いいんじゃないのーという感じです。

お話は誘拐事件解明を中心に進んでいくのですが、そこからさらに大きな事件へつなげていく展開が飽きさせない感じで良かったのだと思います。多少無茶も感じましたが、謎解き要素も面白かったです。主題歌の「Time To Say Goodbye」も効果的に使われていて、クライマックスのコンサートシーンは感動的でした。(スクリーンで観たかったくらい。)

一つだけ残念だったのが、主犯が事件を起こすきっかけになった過去の事件の描写が不十分だった点です。ここが弱いとこれだけの事件を起こす説得性に欠けるのに。後からシーンを足してもいいんじゃないの、と思ってしまうくらいでした。

ちなみに母親が好きだろうと思って見せたら案の定「面白かった!」と興奮してました。

一方、最新作の「アンダルシア」ですが、「アマルフィ」に比べると全体的に地味で暗い印象でした。ドンパチはこっちの方が派手なのですが、扱ってる事件が誘拐事件みたいに画面で語られるものでなく、マネーロンダリング疑惑とか、言葉や書面で展開するシーンが多かったので、どこかわかりづらくて面白くない印象が残った気がします。残念ながら、面白いかと聞かれたら、まぁまぁ、、という感じでした。

期待していたスペインの描写についてですが、あえてその土地を表現するようなシーン入れようとしているのは伝わってきましたが、バルセロナらしさ、アンダルシアらしさが出ていたかと言うと、少し物足りない感じでした。(行ったことないのになんですが。)もっと、べたでもサグラダファミリアをばばばーんって出してほしかったです。アンダルシアは風車とか?

役者さんですが、織田裕二、佐藤浩市、天海祐希、黒木メイサなどが良かったです。織田裕二はもう、一定のイメージが出来上がった気がするなぁ。何にしても、ドラマで人気が出た役者さんが、スクリーンでも映えるのはしっかり演技力磨いてる証拠かと思います。

一方でイマイチだったのが戸田恵梨香と福山雅治。二人とも両方の作品に出ているのですが、戸田恵梨香は「アンダルシア」にはもう出てこないだろうと思ったのに、出てきてがっくりしました。それなりに重要な役なので、もっとしっかりした存在感ある役者さんにやってほしいなぁ…。

そんなわけで、「アマルフィ」は期待以上、「アンダルシア」はちょっと期待外れ、という感じでした。でもどちらも基準以上の面白さはあるので、DVDなどでエンタテイメントとして見るにはお勧めです。また続きが出たらみると思うしね。

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