映画「カラフル」

   

映画「カラフル」を観てきました。

久しぶりに映画館で嗚咽しました。

最初は雑なつくりだな~って冷めた目で展開を追ってたのですが、後半くらいからだらだらと涙が止まらず、クライマックスは滂沱の涙。鼻水まで出て大変なことになりました…。

以下、感想ですが、ちょびっとネタばれがあるのでご注意ください。



ある罪を犯した魂<ボク>が、あの世で抽選に選ばれて下界で自殺を図った少年「小林真」に宿り、自分の犯した罪を思い出すというミッションを与えられるお話。

この冒頭の流れ、全体の設定はファンタジーなのですが、内容のほとんどで描かれるのはリアルで繊細な現実世界であり、<ボク>の魂が宿った中学生・小林真を中心にした人間ドラマです。

学校生活、恋愛、友情、そして家族愛。身近なテーマが、それぞれさりげない残酷さを秘めて主人公を取り巻いています。それらのテーマ一つ一つが、時間軸と共にだんだんと深さを増し、さらにその正体をさらけだしていきます。

クライマックスではすべてが明らかになり、答えを得た<ボク>。そしてその時、彼を導いてきたプラプラが放った言葉の一つ一つがシンプルで重たいのです。私は、人は生きていくのに誰かに支えられているだけでなく、自分も誰かを支えてる、といった言葉が非常に心に残りました。

音楽のセレクトもなかなかよかったです。特にアンジェラ・アキの合唱曲なんか、曲の内容がいいだけでなく、実際学生のコンクールの課題曲に使われたという背景もあって臨場感がありました。一部、説明的な展開があったのは否めないですが、全体としてぎくしゃくしながらも、大きな流れが心に入ってくる作品でした。

ところでこの作品がアニメーションである必然性はあまりないように感じました。アニメが悪かったわけではないのですが、なんとなくいい役者がいれば、人間が繊細に演じる姿も見てみたいと思いました。(主人公は中学生だから逸材がいれば…ですが。)監督は「リリイ・シュシュのすべて」の岩井監督とかで見てみたいかも…。

早速原作も買いました。
心に残る作品でした。

Google Adsense

※当ブログはブログランキングに参加しています→にほんブログ村 超未熟児育児

 - 映画