本「定年ですよ 退職前に読んでおきたいマネー教本」

   

定年ですよ」を買って読みました。

これは日経ヴェリタスに連載されてたマネー小説で、職場で新聞が置いてあるフロアで仕事してた頃は毎週月曜日の朝に読むのを楽しみにしてました。いつのまにか連載が終わってしまって驚愕し、ヴェリタスに書籍化の問い合わせをしたくらい好きでした(笑)。そしたら先々週くらい、ヴェリタスのポッドキャストで発売のお知らせがあって、その日のお昼休みには本屋で買いました。



この小説は、定年を迎えようとしている主人公・福沢大吉が、定年に際して自分や家族の将来のマネーについてあれこれ学んでいくお話です。マネーに詳しいご近所の娘さんの百子さんや、息子の秋吉の部下・金田守などがマネーの指南役として登場し、福沢家一家のマネープランを支えていきます。

私は新聞で一部しか読んでおらず、主に大吉の子供の世代(30代)の部分しか読んでいなかったのですが、この本全体ではタイトル通り、定年を迎える(迎えた)大吉世代の話が中心です。年金に関して詳しく出てくるのですが、正直ここは私たちの世代とは異なる可能性が高いので、あまりしっかり読みませんでした。また、介護に関する部分も、私たちが定年を迎えるころの状況は今と違う可能性が高く、斜め読み。

一方で、後半は大吉の子供の世代の話がちらちら出てきて興味深いです。相続や贈与に関わる税金の話から、車、マイホーム、教育費、投資などなど、幅広くマネーに関わるトピックが登場します。出てくる数字がどれも桁違いでびっくりしますが、こういう数字をリアルに把握する(実感する)のがマネープランでは重要なんだろうなぁと思いました。

福沢大吉(および息子の秋吉)が大企業勤めのサラリーマンという点で、やや上流家庭かと思いますが、基本的に平均的な一家を題材にしてるので、参考になるトピックが多いと思います。

1話5ページ程度のオムニバス形式で、それぞれに解説がついている構成もいいです。キャラクターたちもなかなかコミカルで、楽しみながらファイナンシャル・プランニングを学べる本ではないかと思います。

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