本帰国前に行っておこう:在住者にお勧め「シンガポール・シティ・ギャラリー」。地理が分かると断然面白い
シンガポール在住中に行っておいてよかったと思ったり、本帰国前に駆け込みで行った場所についてご紹介したいと思います。
第三弾は、URA(都市再開発庁)にある「シンガポール・シティ・ギャラリー(Singapore City Gallery)」です。
シンガポーリアンお勧め「シンガポール・シティ・ギャラリー」とは
HDBのモデルルームが面白かったことを、夫リサが会社で話したそうです。
→「本帰国前に行っておこう:シンガポールの公団(HDB)のモデルルームは興味深い」
すると、シンガポール人の同僚が「それならここも面白いと思うよ」と教えてくれたのが今回ご紹介する「シンガポール・シティ・ギャラリー(Singapore City Gallery)」でした。URA(都市再開発庁)の中にある、またもや政府系機関の施設です。
![URA「Urban Redevelopment Authority(都市再開発庁)」](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_094134.jpg)
URA「Urban Redevelopment Authority(都市再開発庁)」
URAは「Urban Redevelopment Authority(都市再開発庁)」の略で、シンガポール全体の開発を担っている機関です。周知のように、シンガポールは23区ほどの小さな国ですから、この限られた土地をいかに有効に使っていくかということに知恵を絞って実行していく機関です。「シンガポール・シティ・ギャラリー」はまさにそのURAの活動を分かりやすく公開している展示施設でした。
![ギャラリーの外にもさまざまな都市計画の資料が展示公開されている](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_094511.jpg)
ギャラリーの外にもさまざまな都市計画の資料が展示公開されている
ビルの場所は、チャイナタウン駅とタンジョンパガー駅の間くらいです。有名ホーカーのマックスウェルのすぐ隣。チャイナタウン駅周辺はいつも観光客で混雑してるので、私たちはタンジョンパガー駅から行きました。
都市計画とは何か、シンガポールの戦略は
ざっくり言うと、ここは「都市計画とは何か」についてと、実際にシンガポールが実施してきたこと、そして今後の戦略についてわかりやすく説明している施設です。
![URA内の「シンガポール・シティ・ギャラリー」入口](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_095143.jpg)
URA内の「シンガポール・シティ・ギャラリー」入口
HDBギャラリーに比べると、説明的でありながらも面白く感じる工夫がされていて、都市計画に関心がない人にも興味がわく内容でした。
![開発コンセプト](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_100331.jpg)
開発コンセプト
例えば、なるほどと思ったのがシミュレーションゲーム。大画面にシンガポールの国土のイラストが映し出され、プレイヤーはそこに住宅、商業施設、工場、空港などのインフラを配置していきます。途中で都市計画のポイント解説を挟みつつ、最後に出来上がった国のスコアが出るゲームです。シムシティみたいなゲームで、「限られた国土」というシンガポール独自の課題と、それに取り組むことの重要性が、子どもにもわかりやすく仕上がっていました。
![シンガポール国土にインフラを配置していくゲーム](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_101552.jpg)
シンガポール国土にインフラを配置していくゲーム
また、大きな映像でシンガポールの国土を映し出し、エリアごとの目的を見るのも面白かったです。例えば、西部のジュロンやトゥアスが工業地帯であることはご存知の方も多いと思います。小さな国だからこそ、どのエリアもそれなりに知っていて、在住者にとっては興味を引く絵でした。
![各エリアの開発コンセプト](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_102233.jpg)
各エリアの開発コンセプト
戦略的な話では、地下の活用を検討している図が面白かったです。シンガポールだったら本気で、しかもすぐに実行に移しそうなだけに、未来絵図もリアルに見えるんですよね。数々の戦略が、実現性がありそうだというのも面白さの理由の一つかもしれません。
![地下の開発のプラン](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_101816.jpg)
地下の開発のプラン
そして、圧巻なのが最後の巨大なシンガポールのジオラマです。世界最大級のジオラマだそうです。中心部だけなのですが、かなり細かく作られています。シンガポールの街並みを、まさに「bird's eye view」、「鳥瞰」することができます。
![巨大なシンガポール中心部のジオラマ](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_103439.jpg)
巨大なシンガポール中心部のジオラマ
これがまた、ただ地図を見るのとは違った面白さがあり、思わず張り付いて隅から隅まで見てしまいます。ミニチュアの建物としても面白いし、知っている場所はもちろん、そこから知らないエリアへどうつながっているかなども一望できるので、様々な場所に関心がわきます。そして知ったような気になって(笑)この街への親しみがわきました。
![マリーナエリアは制作中?](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_103538.jpg)
マリーナエリアは制作中?
リピートしたくなる奥深さ
あまり細かく見て回ったわけではないのですが、それでもURAの活動の重要性がわかったし、シンガポールの都市計画に興味がわいたというのはやはり、展示が優れていたのだと思います。また、そういったことに関心がなくても、最後のジオラマだけでも一見の価値があります。
シンガポールにもっと詳しくなったり、少し自分で勉強したりしら、もう一度来てもいいかもと思える場所でした。
余談:マックスウェルでチキンライス
さて、以下は余談。
すぐ横に有名ホーカーセンターのマックスウェルがあるので、お昼はここで食べました。マックスウェルと言えば、5年前に「チキンライス戦争」が話題になったストール(お店)があります。「天天(ティエンティエン)海南鶏飯」と「阿仔(アータイ)海南鸡饭」です。
![阿仔店頭に掲げられた「チキンライス戦争」の切り抜き](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_110814.jpg)
阿仔店頭に掲げられた「チキンライス戦争」の切り抜き
人気店「天天海南鶏飯」のベテラン料理人が、運営方針の食い違いで独立して作ったのが「阿仔海南鸡饭」で、古巣の天天のすぐ近くに似たような店構えで商売しています。
![天天と阿仔はこんなに近くに店を並べている](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_110708.jpg)
天天と阿仔はこんなに近くに店を並べている
せっかくなので食べ比べてみようかと思ったのですが、天天の行列があまりにも長いので、あきらめて二人とも阿仔のチキンライスをいただきました。こちらは待っている人は3,4人ほどでした。
これが、すごく美味しかったです。チキンライスは文東記、ウィーナムキーのような有名店でも食べたことがありますが、一口目から「これ、うまい!」と思えたのはこの阿仔のチキンライスだけかもしれません。柔らかくしっとりしたチキン、味が十分にしみ込んだライス。食べ終わるまで思わず二人で無言になりました。
![思わず後日再訪したくらい美味しかった阿仔のチキンライス](https://22plus.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/IMG_20171007_111509.jpg)
思わず後日再訪したくらい美味しかった阿仔のチキンライス
あまりにも美味しかったので、それを上回る行列の天天のお味も気になります。しかし、相対評価ではなく、絶対評価で阿仔は十分美味しかったと思います。