帰宅困難になった。シンガポールで僻地中の僻地レストラン「Gardenasia」 in リン・チュー・カン

   

先週末、以前から行きたかった「Gardenasia」という、シンガポールのかなり僻地にあるレストランに連れて行ってもらいました。立地が立地なだけに、行ったことがある人は限られてるのではないでしょうか(特にディナー)。

Gardenasiaエントランス

Gardenasiaエントランス

リン・チュー・カン(Lim Chu Kang)について

お店があるのはリン・チュー・カン(Lim Chu Kang)です。ここはシンガポールの北西、スンゲイブロウ湿地保護地区があるエリア。スンゲイブロウは以前行ったのですが、実はその時にこのレストランに行きたかったのに、朝早すぎてお店が開いておらず、今回はリベンジ訪問だったのでした。
→過去記事「美しい朝焼けと自然を独占! スンゲイブロウ湿地保護区で早朝ウォーキング

リン・チュー・カンは軍事と農業地帯で、都会的なイメージを持たれているシンガポールの中ではユニークな場所です。シンガポールの土地計画では今後もここは宅地になる予定はないそうです(Wiki: Lim Chu Kang)。軍事エリアは一般人は入れないので関係ありませんが、農業エリアは農場だけでなく、ヤギ牧場やカエルの養殖場などもあります。これらは見学ができるので、お出かけ先として面白いエリアなのではと思います。

そんなリン・チュー・カンのレストランGardenasiaの存在は、この近くで働いている人から教えてもらいました。リン・チュー・カンは農業地帯ですが、その手前のクランジは工業系のごっつい会社が敷き詰められています。このエリアで働いている方が、この辺はきちんとしたレストランが少なく、会社での食事会といえばこの「Gardenasia」になると言っていました。ただ、ほかの選択肢が少ないとはいえ、美味しくて雰囲気がいいお店だと聞いていたのでぜひ一度行ってみたかったのです。

アクセス

最寄りの駅はクランジ。そこからさらに公共のバス、シャトルバス、タクシーのいずれかで10~15分ほどの場所です。(住所:240 Neo Tiew Crescent, Singapore 718898)

ただ、このGardenasia近くまで行く公共のバス925#は日曜・祝日のみしか走ってませんし、最終便もウッドランズ発19:20まで。シャトルバスも夕方までなので、ディナーとなるとタクシーしか選択肢がありませんでした。

そして、この僻地ぶりを表すエピソードとして、行きも帰りもタクシーの運転手さんが知らなかったことが挙げられます。

行きの運転手さんは地図を見せたら位置はわかったようですが、「ディープ・エリア!」と二回も三回も言ってました。なんでそんなところに行くの、という反応でした。帰りはお客さん拾えなかっただろうなぁ……申し訳ない。ちなみにクランジ駅からレストランまで運賃は9ドルでした。

そして帰りのタクシーは呼び出しで来てもらったのですが、乗車時に「一体こんなところに何があるの?」と驚いていました。クランジ駅近辺を走るタクシー運転手の反応がこれなんですから、マイナーと言っていいんじゃないでしょうか。なお、運賃は呼び出し料金含めて11.7ドルでした。

お店の雰囲気と客層

Gardenasiaは、NYEE PHOEグループという会社が運営する敷地内の一部にあります。結婚式ができるイベント会場や花農園に加えて、宿泊できるヴィラまであるようです。レストランはエントランスのすぐそばにあり、小さな噴水に沿うようにお店を構えています。

NYEE PHOEグループの敷地入口

NYEE PHOEグループの敷地入口

オープンエアの作りで、天井にはシーリングファンが回っています。床は暗い色合いのウッドデッキで、建物全体は大きめの小屋のようなデザイン。照明は暖色で明るさを抑えており、さらにあちこちにキャンドルが置いてあって、落ち着いたいい雰囲気でした。

雰囲気のある店内

雰囲気のある店内

残念だったのは、BGMの音量が大きかったこと。爆音とまではいきませんが、お店の雰囲気に合わないくらいのボリュームでちょっとうるさかったです。また、これは仕方ないのですが、隣の催し物スペースで披露宴パーティーをやっていたらしく、そこからも違う音楽が流れてきて落ち着きませんでした。視覚的には静かないい雰囲気を演出できているのに、音に邪魔されている感じが惜しかったです。

また、ウッドデッキの床は従業員が店内を動き回ると、その振動が座っている人にも伝わってきます。やむをえないとは思いつつ、やはりせわしない印象を受けました。

キャンドルの明かりに癒されます

キャンドルの明かりに癒されます

あと、自然いっぱいの場所で夜、明かりをつけているので……虫が寄ってきます。気が付くと小さな羽虫がテーブルに止まっていたり、コップの水の中でおぼれていたり。まぁ、これは致し方ないですね。

客層は、家族連ればかりでした。地元の人たち……と言いたいところですが、人里離れたエリアなので、私たち以外はほぼ全員自家用車でどこからか食事のために遠征してきたと思われます。一体どれくらい遠くから来ているのかは不明ですが……。小さな子ども連れの家族もいましたが、子どもが大騒ぎすることもなく、その点ではわりと静かな雰囲気を楽しめてよかったです。

料理はオクトーバーフェストなソーセージをチョイス

メニューはごくごく一般的な洋食です。サラダ、肉や魚、ピザやパスタなど。ホッケンミーやフォーファンなどのローカル料理も少しだけありました。料理はどれもハズレはなさそうでしたが、この日はたまたま「ミニ・オクトーバーフェスト」と称した特別メニューがあり、お肉の盛り合わせがおいしそうだったので、肉を一皿とサラダを頼みました。

肉皿とサラダ

肉皿とサラダ

お肉はソーセージ2本、チキン・ウィング2串、マッシュポテト2スクープで24ドルでした。すぐ横のテントのグリルで焼いており、いい匂いが漂っていました。サラダはリーフとツナのサラダで、15ドル。どーんと大きいお皿できましたが、3人以上で食べたらとちょっと物足りないくらいの量でした。

お肉のお皿はそこそこ満足でした。おいしいソーセージを久しぶりに食べた気がします。チキン・ウィングは炭火で香ばしく仕上がっていました。マッシュポテトも、夫リサはあまーいと言ってましたが、滑らかで武骨なお肉との相性はよかったと思います。サラダは……ごくごく普通でした。特筆することはないです。

BBQテント(ちょっと浮いてる)

BBQテント(ちょっと浮いてる)

食後は私だけカフェラテをいただきました。しっかりしたミルクフォームが乗っていたのはよかったですが、少しコーヒーの苦みが強かったです。

これらでお会計は46ドル。サービス料10%とGST7%が加算され、54.15ドルでした。もう一皿何か食べてもよかったかな、と思うような物足りなさが残ったので、わが家の外食費用としては高めですが、シンガポールのレストランでは平均的な値段ではないでしょうか。4~8ドルくらいのソフトドリンクの価格は、むしろ良心的に見えました。

そして、帰りは恐れていた帰宅困難に陥る……

そんなわけで、お店の雰囲気も料理も、そこそこ楽しみました。

ただ、帰宅時に問題が発生しました。帰る手段です。流しのタクシーが通りがかる可能性がほぼないような場所なので、呼び出しが必須です。ウーバー、グラブ、コンフォートデルグロ、3つのアプリを使って車を探しましたが、まったく反応しませんでした……。

この「帰宅困難」、来る時から懸念していたことではありますが、少々楽観的過ぎたようです。どうしても見つからないので、お店のスタッフに相談してみましたが、お店の人も同じアプリを試してくれるだけなので、結果は同じでした。

頭を抱えつつも、それでも30分ほど待ち続けたら、無事コンフォートデルグロが反応してくれました。反応してからも15分くらい待たされたのですが、タクシーが捕まらなければ帰れないような場所なので、本当に助かりました。コンフォートデグロの株が上がりました。。

小さな噴水を囲む

小さな噴水を囲む

車がないとディナーの訪問は難しいという、ちょっとハードルが高いお店ですが、帰宅困難になったことも含めて少しユニークな思い出になったレストランでした。

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