夫がシンガポールの交番で自転車の防犯登録をしてきました。
うちのコンド(マンション)の管理組合より、シンガポール警察の防犯登録を済ませていない自転車は撤去する旨のアナウンスがありました。
シンガポールの自転車事情
日本は自転車用道路の整備がまだまだで、ヨーロッパに比べると自転車後進国と呼ぶ人もいますが、シンガポールも自転車に関しては未整備な部分が多いです。道路の舗装は近隣の国に比べれば十分整備されていますが、それでもガタガタと危なっかしい道は少なくありません。自転車用道路どころか歩行者用通路もごく狭く、車の往来が激しい危ない道なんかも多くあります。
そんな状況ですが、シンガポール政府は車の交通量を減らすために自転車の利用を推奨しています。自転車用道路も順次整備しているようです。さらに今年に入ってからは、シェアバイク(自転車のシェアリング)サービスも普及し始めています。(あちこちに勝手に乗り捨てられていて問題になっていますが……。)
やると決めたら行動が早く実行力があるシンガポールですから、自転車がいまより普及する日はそう遠くないかもしれません。
コンドの自転車置き場と管理について
わが家の自転車ですが、私の物は古くなっていたのでシンガポールに来る前に処分しました。一方夫リサは、日本で自転車通勤をしており、シンガポールでも自転車通勤を考えていたようです。しかし渡星前の出張の際に会社周辺の道路事情が自転車に向かないと判断し、通勤への利用は断念。処分するか悩んでましたが、自転車一台が引っ越し費用に与えるインパクトがそれほどでもなかったので、結局こちらに持ってきて買い物やちょっとしたサイクリングを楽しんでいます。
自転車の保管場所ですが、私たちが住むコンドは駐車場の建物の中の一部が駐輪場になっています。駐輪にはコンドへの申請が必要でして、引越し当初にそれを知らずに自転車を処分されかかったことがあります。処分寸前に救出し、ちゃんと登録して、リサ曰くなにやら電子チップのようなものを自転車につけているそうです。
リサが交番で防犯登録をしてきた
そのような状態で引越し後1年半くらいは平穏だったのですが、突然、冒頭の通り管理組合から自転車のシンガポール警察への登録義務の通達がありました。シェアバイクの放置が増えたから? テロ対策? などいろいろ考えましたが、理由は謎。ただ、自転車もコンドの敷地を出てしまえば所有者不明になるので、警察が管理したがるのもわからないでもありません。
そんなわけで、リサは先日近所の交番に赴いて自転車の防犯登録をしてきました。日曜日の夕方、おもむろに「今から交番に自転車の登録行ってくる~」なんて言うので、思わず「日曜日だけど開いてるの?」なんて聞いてしまいましたが、ちゃんと日曜日もやってたそうです。交番なんだから当たり前でしょうか(笑)。ちなみにシンガポールの交番は、日本の交番を参考にして組織されたらしいです。
以下はリサから聞いた話。交番に行ったところ、奥から何の用事かとお巡りさんが現れたそうです。で、自転車の防犯登録をしたい旨を話したら、結構驚いていたそうで、どうやら自ら交番に赴いて防犯登録する人はあまりいない様子だったそうです。手続きはIDと個人情報、自転車の特徴を伝え、それと引き換えにシールをもらいました。一枚は車体に貼り、もう一枚は控えとして保存します。
このシール、ちょっと弱そうでして、念のため写真を撮っておきました。
また、なんだかエラクごつい鍵をもらってきました(冒頭写真)。こんな鍵、みんなに配っているんでしょうか。もしくは交番に赴いた特典でしょうか。鍵はもともとあるので、これは使わず玄関に放置されています。
なにはともあれ、無事、警察への自転車の防犯登録がすみました。コンドから撤去されることもないでしょうし、外で盗まれたときに役立つかもしれません。何もないのが一番ですが、登録しておいてよかったのではと思っています。