映画「La La Land(ラ・ラ・ランド)」

   

新年快楽(Xin Nian Kuai Le!)!
あけましておめでとうございます。

旧正月の今日(1/28)は映画を見に行ってきました。シンガポールに映画の日はありませんが、映画は日本より安いです。今日は二人で21ドル(1,700円くらい)でした。ほぼ日本の定価の半額。

シンガポールの映画館は日本のシネコンと変わらぬ設備を誇りますが、特徴と言えばクーラーがきついこと。最近は慣れたもので、ダウンやら冬のハーフコートやら持ち込んで備えています。あと、入場口と退場口が別になっていて、鑑賞後にビルの非常用通路みたいなところを通って裏口に追い出されるのがちょっと苦手です。余韻に浸れないです(笑)。

さて、見てきたのはデミアン・チャゼル監督の「La La Land(ラ・ラ・ランド)」です。今年のアカデミー賞(2月26日発表)で最多ノミネートをされている作品で、未公開の日本でも上映を楽しみにしている人が多いのではないでしょうか。

シンガポールでは12月初旬より公開されているのですが、2か月経った今日もかなり席が埋まっていたので、人気なのではと思います。

なぜこの作品を選んだかと言うと、上記のようにアカデミー賞候補作品として注目を集めているのに加え、夫リサが同監督の前作「セッション」のファンだからです。私もリサに勧められて飛行機で見て、すごい迫力の映画だったと思いました。さらにリサはジャズ好きで、本作品もジャズが題材にされていたことに俄然興味がわいたようです。

ストーリーの舞台はタイトルにあるLA、ロサンゼルス。いずれ自分の店を持つことが夢のジャズピアニストのセバスチャンと、カフェで働きながら女優を目指すミアの恋愛物語です。話の流れはこれといって特別な展開はなく、音楽、踊り、映像が特徴的な作品でした。

歌と踊りが随所に挟み込まれているミュージカル映画です。ミュージカル映画って賛否分かれると言いますか、苦手な人って「突然歌いだすのがおかしい」ってよく言うんですが、リサがまさにそんなコメントをしていました。

一方私は、ミュージカルもミュージカル映画も好きです。あれこれ見ているわけではありませんが、10代の頃に「雨に唄えば」なんかは20回も30回も見ています。この「La La Land」は久しぶりに見たミュージカル映画の新作で、その辺の期待値は高かったかもしれません。

その意味では、やや期待外れでした。正直なところ主演の二人の歌と踊りはミュージカルとしては物足りない印象をうけました。特にミア(エマ・ストーン)は歌はうまいと思いますが、声が細くて、頼りない感じ。あぁ、もっと、腹の底からお願い! と思ってしまうのは映画だから譲るべきポイントなのでしょうか。

また、「セッション」の時も感じたのですが、全体的に画面に粗い印象を受けます。「セッション」はそのちょっと粗雑な感じが作品のテイストだと思ったのですが、「La La Land」はもう少しきれいな絵で見たかったです。恋愛ミュージカル映画だから、という私の好みもあるかもしれませんが。

話の展開がとにかく淡白なので、ストーリー、歌、踊り、映像などなど総合的に前半は退屈でした。(ジャズの音楽シーンは良かったです。)

しかし、クライマックスはあれよあれよと心をわしづかみにされました。本当になんでもない、ありがちな展開なのに、素直に切なくてしかたなくなりました。目の奥が痛くなるような涙が出ます。

振り返ってみたら「セッション」もクライマックスまでは気持ちがふさぐような映画で、最後の最後で「すごい映画だった……」と印象付けらました。この監督の作風なのかもしれません。最後で全部回収するような。想像しない展開でがーんてやられる話も面白いですが、こう王道を外れない、淡白なストーリーで気持ちの素直な部分をぐっと掴まれる作品もいいなぁとしみじみ思いました。

というわけで「La La Land(ラ・ラ・ランド)」、お勧めです。見るならぜひ絵と音がきれいな映画館でご覧いただくことをお勧めします!

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