大雨時の出勤スタイルと雨に慣れたシンガポールの住宅事情

   

先週、2日ほど私の出勤時に大雨が降りました。東南アジアなので大雨なんて珍しくないのですが、家を出る段になって突風を伴う台風並みの雨が降っていると、本当にへこみます。

パートの日の朝は夫リサと一緒に早い時間に家を出ます。二人とも雨を理由に出勤時間をずらす相談は可能ですが、そうすると田舎住みの人間はラッシュアワーにぶつかり、息ができないくらいすし詰めの混雑に巻き込まれるか、電車が来てもドアに人がみっちりいて、乗車すらできなくなります。

二人で考えた挙句、リサは若干出勤をずらすことにしました。雨が収まるのが電車混雑のピーク時だったら、さらに遅れて行くとのことでした。(もともとフレックスで、時間の融通はかなり利くらしい。)一方私はピーク時より遅れて行くと相当出勤が遅くなってしまうため、一人、豪雨の中出勤する決意を固めました。

装備ですが、まず、足は素足+ビーチサンダルが鉄則です。暑いので、日本のような長靴を履いてる人は見たことがないかも。靴と靴下は袋に入れてカバンへ。そして服は上下ナイロン素材の乾きやすいものに。ジーンズや綿パンツなど乾きにくい物は濡れたら最悪です。リサはランニング用のナイロンのハーフパンツをはき、会社でズボンにはきかえています。

カバンも、私は普段布製のトートを使っていますが、雨の日はナイロン製のものに。替える時間がない時はスーパーの袋をかぶせるという暴挙に出ます(笑)。リサは防水のリュックを日本から持ってきているので、そちらを愛用。

さらに! 私は風がひどい時は合羽もかぶって行きます。だって傘は壊れそうだし役に立たないから。

そんな重装備で家を出たわけですが、マンションの居住棟から敷地の入口にたどり着くまでに体の3分の1がずぶ濡れになります。水はけが悪く、足が何度も水たまりに浸かりました。さらに、屋根があろうがなかろうが横殴りの風が吹くたびに全身シャワー状態です。合羽のおかげで頭から膝頭くらいまでは守れましたが、スカートの裾はびっしょびしょ。

そしてマンションの敷地を出た後も、HDB(公団)があるところまでの少しの距離は屋根が皆無なので、全身が風雨にさらされました。

この状況で一番頭にくるのが車の横暴さです。シンガポールは普段から運転マナーがイマイチで、歩行者が常に車に怯えながら生活しているのですが、雨がひどいと歩行者が少ないとあって、車の運転がいつにも増して乱暴になります。ただでさえ動きが鈍っているのに、乱暴な車に注意しながら移動する怖さといったらありません。本当に頭くる!

よぼよぼしながらなんとかHDBの屋根の下にたどり着き、屋根が途切れたところでさらにまた一度風雨に耐えてなんとか駅にたどり着きました。辛かった……。

駅の入り口で合羽についたしずくをバサバサと落とし、電車に乗って驚くのが、私みたいな重装備の人がいないこと。私は濡れた前髪や足元に雨との戦いの跡が残っているのですが、電車に乗ってる誰もがいつもと変わらない様子。平然としていて、濡れた様子が全く感じられないのです。当然、合羽持ってる人なんて皆無です。

カッコ悪い、、恥ずかしい、、と思いつつ、ここはシンガポール。誰も他人のことなんて気にしちゃいないので、私は人のことを見ていても(笑)自分が見られているとは思わないことにしました。

なぜ私だけこんなに濡れているのか、電車にゆられながら考えてみました。そこでたどり着いた結論が、「HDBってやっぱり周辺が整備されてるよね」ということ。

シンガポールでHDBも含め住宅探しをされた方々はある程度持っている共通認識だと思うのですが、HDBは国民の8割が住む場所であり、政府が作る住宅ともあって、立地がよかったり、周辺にバスなど移動手段がしっかり整備されている印象です。さらに、最寄りの駅やバス停まで雨避けや屋根がちゃんとあるのがHDBなのです。

振り返ってみると、私が雨に濡れた割合はマンションの敷地内が8~9割な気がいたします。HDBから出てきた人たちはそれほど雨にさらされることもなく、屋根の下を通って電車やバスに乗ることができるのです。

じゃあ、コンドミニアム(主に外国人がすむマンション)の住民は雨ざらしかい、と思われますが、恐らく最近の新しいコンドはうちみたいに敷地内が水たまり祭りじゃないでしょうし、雨対策ももう少しましなのではないでしょうか……。

さらにさらに、コンドに住む人は車の所有率が高いです。うちのおんぼろコンドでも、みんなびゅんびゅん車で出勤していきます。(以前も何度か書いていますが、シンガポールの車は1,000万円とか驚愕の高値です。)

以前、やはり大雨で居住棟1階から出られないでいたら、同じフロアの奥様(推定シンガポール人)が後ろから「あら、あなた、こんなひどい雨の中は無理よ!」なんて声をかけてきたので、一緒に雨が収まるのを待つのかと思いきや、さーっと目の前にご主人が運転する車が横付けされ、奥様、息子、メイドさんまで乗せて悠々と出発していきました。私は格差を見せつけられたみたいでカーッと頭にきて、その後猛然と雨の中を走っていきました(笑)。

そんなわけで、HDB住まいにしろコンド住まいにしろ、住んでいる人たちはこの東南アジアの雨に馴染んで生活をしています。私も1年経つんですけどね。車もないし、本帰国までに合羽を卒業できるのかは疑問です。

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