私のシンガポールでの英語学習状況:英語を教えてもらえる集まりについて
前回の記事の続きです。コミュニティーセンター(CC)とは別に不定期に英語を教えてもらえる集まりに顔を出していると書きましたが、そちらついて書きたいと思います。(諸事情で詳細はあまり書きません。)
こちらは、英語教師を目指している方がボランティアで英語を教えている集まりです。教員経験はなく、教職を探しながら自らのトレーニングのために開催しているとのことです。私にとっては無料なのがメリットだったのですが、実際参加してみたところその方の指導はとても良く、また、授業レベルも私自身に合っているので頻繁に通うようになりました。授業内容は連続性がないため、行かない回があっても大丈夫ですし、宿題もありません。なので参加者もリピーターと新規が半分ずつくらいで、適度に新鮮な出会いがあるのも魅力的です。
これまでの参加で、いろんな学びがありました。私の日本での英語学習は文法に偏っており、文法だけはできる気がしていたのですが、この集まりでは違うアプローチで文法を学べています。時制や仮定法など、大学受験でみっちり勉強したつもりですが、単なる言葉のルールを叩きこんでいただけで、そのニュアンスや使える自然な英語を学べていなかったのではと思うようになりました。また、リスニング、スピーキングについても回を分けてアプローチしてくれています。教える立場からも語学の4要素、聞く・話す・読む・書く、についてどう指導していくかを模索しているのかなと感じます。
ボランティアなのでいつ終わってしまうかが不安要素ですが、それでも続けてもらえる限り私は参加を続けたいなと思っています。本当にありがたいです。
先生は中華系シンガポール人です。欧米系の発音とは同じではありませんが、子音がクリアでむしろ日本人には非常に聞き取りやすい発音です。CCの先生もそうですが、シンガポール人の誰もがシングリッシュで話すわけではなく、家庭環境や学習経験次第で訛りのない英語を話す人たちは多いようです。
ただ、採用現場で学校などの教職は欧米系の人が優先されるらしく、そのことについての不満をちらりと聞きました。そのような学校の採用方針は理解できなくもないのですが、私はこの先生の言語へのこだわりと理解度、そして指導力の高さを知っているので、もったいないなぁと感じます。
子どものころから英語に触れているシンガポール人は、英語のネイティブスピーカーだと思います。さらに、今シンガポールで働き盛りの世代は学生時代に厳しい競争にさらされてきた人達で、とても勤勉なイメージです。なので実はよく言語を理解していない「なんちゃって」英語教師より、ずっとすぐれた先生がいるのではないでしょうか。私は過去、日本、カナダ、アイルランドでちょこちょこ英語を学ぶ機会を持ちましたが、正直、言語をきちんと学び、指導できるいい先生はそんなにいなかったように思います。
私はシンガポールに語学留学は無いかな、と思っていましたが、質の高い先生がいることは身をもって知りました。ただ、生活費の高さは大きなマイナスなので、別の目的で生活している人達が英語を学ぶにはいい環境かもしれないと思い始めています。