バスや電車の割り込み問題
シンガポールの通勤ラッシュは、東京のそれと変わらなくらい混んでます。ほとんどの人はきちんと列を作って順番を待つのですが、びっくりするような割り込みを平然とする人たちもいます。10人、20人の人が縦に連なっているのに、降車優先の場所からすっと中に入っていくのです。私は混む電車に乗っているので、通勤時はほぼ毎回見かけます。バスも、列を無視して乗り込んでくる人を何度もみました。悔しくて小走りして割り込みの人を追い抜いたこともあります(笑)。
日本じゃ考えられないような光景に最初は腹が立ったのですが、これもこの国の習慣と思って自分は順番を守っていました。しかしよく見ていると、他の地元の人も怒っているようです。信じられない、と家族で怒ってる人や、見知らぬ人と「あいつは割り込みだ」と話をしてる人を見かけました。きちんと並んでいる人が大半なので、頭に来ないわけないでしょう。かといって表立って注意する人は見かけたことがありませんし、私もその勇気はありません。
そんな風に釈然としないでいたところ、昨日フリーペーパーでこの割り込み(queue-jump)のことが取り上げられてました。どうやら駅で割り込みした人を若者が殴って3,000ドル(25万円くらい)の罰金を受けた事件があったようです。割り込みもいろいろなので、相当頭にくるような割り込み方だったのか、殴った若者が短気なのか、気分が悪かったのかわかりませんけど…殴るのは傷害事件ですね…。
とにかく、多くのシンガポール人は列を作って順番を待ってますし、割り込みを良くは思っていないようです。また、ネット上では、割り込みをするのはシンガポール人ではなく外国人だと言う人もいました。割り込まないと電車に乗れない国から来たら、列を守らないことは非常識でもないかもしれません。ただ、彼らが外国人かなんて見た目では判別はつかないし、外国人だから割り込んでいいわけでもないでしょう。
フリーペーパーの記事では、それでも昔よりずっと良くなったとのコメントがありました。少しずつでも変わっていくのを期待するか、割り込みを取り締まる仕組みを作るかのどちらかでしょうが、私がここにいる間は割り込みを眺めることになるのかなぁなんて思っています。