第14回文化庁メディア芸術祭に行ってきました

   


毎年恒例の文化庁メディア芸術祭を見るために、六本木の国立新美術館に行ってきました。

下調べせずにぶらっと行ったら、今年から映像作品の上映が会場内で行われないということが判明。決まった日時に別の場所でやるというじゃありませんか。しかも今日は上映なし。毎年、小さなブースで意識飛ばしながら延々と短編作品見るのが好きだったのに…。会場も恵比寿の方が好きだったし、なんだか年々私には悲しい感じになっていきます…。(展示や搬入のことを考えると国立新美術館の方が設備良さそうですけどね。)

毎度、イスタレーション系の展示が混むので、開場と同時に入場してまずはその系統の作品に突進していきました。

最初に見たのはアート部門で優秀賞を受賞した「The EyeWriter」。ALS(筋萎縮性側索硬化症)のアーティストが、また絵を描けるようにと始まったプロジェクトだそうです。目の動きだけでパソコンの操作ができる装置でした。



小さなカメラがついたパソコンの前に座り、瞳孔を映して設定をします。すると目の動きでパソコンの操作ができるようになります。この手の装置は前からあったと思うのですが、聞いたところ、「The EyeWriter」は非常に安価で簡単な装置でそれを実現し、さらにプログラムをオープンソースとして公開している点が評価されたようです。障害のある方々の福祉機器としてだけでなく、私たちの日常生活にも応用が効きそうな技術でした。これは面白そう…。

ちなみに目を写してるとき、瞳孔がきれいに映ってほめられました。瞳孔がほめられたのは人生で初めてかもしれない。

「Blob Motility」は、ゲル状の物体がのそーっと動くアート。とても気持ち悪い。スタッフの方がいるそばで「気持ち悪い!」と言ったら、「それが聞きたかったんですよ!」と言われました。さすがアーティスト(笑)。コンピューターで制御されている有機的な物体…。ひさびさに新しいものをみた衝撃を感じることができました。

アニメーション部門ですが、なんと「カラフル」が受賞!自分が感動した作品だっただけにうれしいなぁ。つい先日までやってたアンコール上映観に行けばよかった~。

エンターテインメント部門では、「eスポーツグラウンド」を楽しみました。天井にカメラがあって、床に投影されたバーチャルなボールを、自分の影を使ってはじきます。対戦して全敗(笑)。これ、普通にゲームセンターとボーリング場とかにあったら燃えるよ~。コストの問題とかクリアできるならそれなりに人気出そうだから設置してほしいな。ゲーム内容も柔軟に変えられそうだし。

地味に面白かったのは「IS Parade」。これ、去年話題になったらしいのですが、知らなかったな。自分のTwitterのアカウントを入れると、自分をフォローしてくれてる人たちが後ろに連なってパレードしてくれるのです(笑)。それだけ、といえばそれだけなのですが、なんか楽しい。アカウント持ってる人はぜひお試しください。他人のアカウントで試すこともできますよ。(IS Parade:http://isparade.jp/

最後に、JST(科学技術振興機構)の「先端技術ショーケース」を見ていきました。お客さんに文字や絵をカードに書いてもらい、それをスキャンしてタグ付けし、さらにシステム上でそのタグをつないで表現するというものでした。

あー。なんかイマイチでした。手法に新しさも感じないし、結果的にスクリーンに投影されるものも「で・・・」という感じでして。(ちなみに私が描いた絵は縦書きだったのですが、それが横のまま投影されたのも不満だった(笑)。)

私はJSTの活動をよく理解してないのですが、未来館みたいに企業や個人にはできないことを独立行政法人がやるのはわかるのですが、このメディアアートの分野は企業や個人がかなり活躍しているので、それを超えるアドバンテージが無いなら独法がやらなくてもよいのでは、と思ってしまいます。まぁ、税金使ってますからね。

そんな感じで、今日は1時間ほどででてきちゃいました。例年は短編作品をめまいがするほど見てから出てくるので、3時間くらいはかるいのですが。。スケジュールを見たら、短編作品の上映日には都合がつかないので、今年は残念ながら見送りです。

うーん。残念!

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