会計セミナー(10):事業再編
いよいよ最終回です。テーマは事業再編。ブログへのアップをサボってたら今朝、キリンとサントリーが経営統合の方向、というでっかい事業再編ニュースが入ってきてびっくり。セミナーの前だったらいいネタになったろうに。
セミナーの内容は三部構成で、冒頭は事業再編がさかんになってきた社会的な背景の説明がありました。日本の総資産経常利益率(ROA:売上高利益率×総資産回転率)のグラフがあって、バブル後に大幅に悪化した後、徐々に回復しているグラフでした。しかし近年伸びは鈍化していて、さらにリーマンショック後の悪化はまだグラフに出ていないものの、悪い数字が出るだろうとのこと。
日本は内需が減ってきたところで外需も落ち込み、内憂外患の状況で企業の事業の見直し、再編も進んできているということでした。そういえば電機業界が軒並み赤字決算を出して話題になったころ、電機メーカーは多すぎるから再編が進むと言われてましたなぁ。
次は事業再編についての概要の説明。どんな種類の再編があるのかの説明がありました。あくまでも分け方は例らしいのですが、統合、分離、共同化、グループ内再編などがあるそうです。具体的には合併だとか、子会社化だとか、売却だとか、共同出資会社の設立だとか・・・になるのですが、難しくて細かいところはよくわかりませんでした。
最後は事例。先ほどの再編の種類ごとに、実際にあったケースの説明がありました。経済産業省のリリースや、IRの資料を参考にしながらだったのですが、(当たり前ですけど)どのケースも明確な目的や戦略のもと、再編を行ってるのがわかりました。(特に松下の、電池事業子会社の吸収合併&社内分社化、三洋との資本・業務提携についてはこれからのパナの電池事業の戦略がよく出てるのだろうと思いました。)
キリンとサントリーの話ですが、経営統合すると、国内トップはもちろん世界でも最大級の酒&飲料メーカーになるそうです。内需が縮小する中、積極的に海外市場を広げていくのが狙いらしい。ぜひがんばって欲しいし、他の業界にもいい影響があるといいなぁ。
・・・そんなこんなで全10回の会計セミナーが終わりました。全体的に、テーマは面白かったですが、私には難しかったのが残念。やっぱり現役の経営財務畑のビジネスマンを対象にしてるのかな。同様のテーマで学生とか、私みたいなど素人を対象にしたセミナーがあればまたぜひ受けてみたいです。