素人がちょっと語ってみる
パナソニックの人員削減と業績予想下方修正のニュースが流れております。大企業各社の数字が次々変わるもんだから、だんだん麻痺してきました。数字の変化しか追えなくなり、危機感が数字に比例しないのはヤバイです。しかし円高も続いてるし、このまま3~5月にかけてまだ続くんではなかろうか。(あまりニュースにならないですけど、三菱は頑張ってますな。)
さて、昨今の不景気なニュースや解説を見ていると、漠然と世の中の何かが崩れていっている感じがいたします。一方で、素人の楽観論として、これを機会に悪いしがらみからも開放され、生まれ変わる部分もあるのではないかと。一番わかりやすいのが雇用問題について。ずっと漠然と感じていた問題が、ここにきて頭がいい人たちが物事を整理してわかりやすく意見を言ってくれるので、少しすっきりしています。(もちろん、自分の思いに沿うような意見ばかりではありませんが。)
先日、知り合いの知り合いの方の会社が倒産したという話を聞きました。テレビで大きい会社の倒産のニュースが流れてるくらいですから、中小のレベルでは相当数の倒産が起きてるのかな、と想像できます。
一人暮らしを始めるときに家電を選んでいて感じたのは、大きな差別化ができないのなら競争の軸はどこにあるのよ、ということ。(実際、電子レンジはデザインで選ぶ人が多いと店の人も言っていた。)ものづくりにおける日本のアドバンテージが徐々に侵されていくと、数の論理では日本はかなわん未来がすぐそこに見えている気がして怖いです。倒産だけでなく、不況に伴い企業の合併・再編がこれからもっと起こるだろうと思います。
雇用の話に戻ると、雇われる立場からの個人の視点では、やはり個人としての能力と自信が大事だなと思いました。倒産しても、解雇されても、はたまた畑違いの異動があっても、「やっていける」という力をつけること。たぶん、そんなことは今の若手の人はわかってると思いますが・・・。この会社を離れたら生きていけない、という人はこの不況である程度淘汰されるんだろうな・・・。
最近よくメディアで取り上げられるオランダのワークシェアリングの成功の背景のひとつに、オランダでは余った時間を職業訓練にあてたというエピソードを聞きました。個人の能力を磨くこと。当たり前のようで終身雇用に胡坐をかいてやってこなかった日本人は多いはず。それを若い人たちは反面教師にすべきです。
そして能力/技術的なことだけなく、気持ちや考えの柔軟性も大切だと思います。知り合いの方で、何十年も勤めた会社の経営が厳しくなり、早期退職した方がいました。その後、キャリアも生かしつつ、まったく違う業界/業種に再就職されました。思うに、その方の柔軟性の高さがよかったのかなと。「この仕事しか出来ない/したくない」という人は選択肢もおのずと狭くなりますから。
ここ半年くらいの世の中の急激な変化には色々考えさせられます。こういう時機だからこそ、流れに押されるのではなく、自らの立場を客観的に見て、必要な努力をすべきだと思いました。