初めての日本人会と、シンガポールで変わる日本人の肌色……

   

シンガポール日本人会

シンガポール日本人会

先日、用事があって初めてシンガポールの日本人会に行きました。

正直なところ、日本人会が何なのかよくわかっていないのですが、主に日本人で構成される会員制の相互扶助的組織という理解をしています。間違っていたらスミマセン。

シンガポールに来る前は、日本人だったら誰でも加入するものだと思っていました。また、日本語の本が借りられる図書館があるとのことで、頻繁に行くかもなんて想像していました。

が、その入会条件を調べて唖然としました。入会金が1,000ドル(+デポジット200ドル)。加えて毎月25+30=55ドルの会費がかかります。ただいま1SGD=75円くらいですが、私たちの来星時は90円前後だったので、入会だけで20万円くらいかかるわけです。

おお……わが家には厳しい。すぐに忘れ去りました。実際シンガポールに来て生活を始めたら、入らないデメリットは私たちには無いことがわかったので、今後も加入することはなさそうです。

じゃあどういう人が入っているかといえば、日系企業が法人として加入している場合はその従業員が法人会員になれるそうです。また、お子さんを日本人学校に入れたい場合は、保護者が日本人会の会員であることが条件のため、会員にならざるを得ないようです。(他にも個人的な理由で加入している方、正会員以外で入っている他国籍の会員もいるようです。)

わが家の場合、夫リサは外資系勤務だし、子どももいないので、いずれのケースにも該当しません。会社によっては従業員に加入を強制しているようです。それなのに会費を全額負担してくれないケースがあるらしく、その方の奥様が怒っていました(笑)。

日本人会は、立地も今ひとつです。中心部からは外れているし、周りには何もないところでした。駅から徒歩は遠いらしいのでバスで行ったところ、施設に向かう道に横断歩道がなく、歩道橋を渡るしかありません。余ほど近くに住んでいるとか、車を持っているとかじゃないと頻繁に行くことはないような場所でした。

日本人会の通りを挟んで向かいは森

日本人会の通りを挟んで向かいは森

と、いろいろネガティブに書いてしまいましたが、メリットももちろんあるようです。今回初めて日本人会の施設に足を踏み入れてそれを垣間見ることができました。

まず、建物がとてもきれいでした。トイレなんて設備全部日本から丸ごともってきたような綺麗なトイレで、久しぶりにトイレでほっとしました。また、レストランやカラオケなどの娯楽設備も、品質が高くかつリーズナブルなようです。

また、日本人同士のつながりや交流の場としての役割が大きそうですし、もし私が永住者だったら加入するだろうと思います。ですので、場所と会費がどうにかなれば魅力的な組織なのではと想像しています。

と、なにか、よく知りもしない日本人会について長く書きすぎました。誤解があったら恐縮です……。

そんな日本人会、会員制施設ですので入館時に会員証の提示が必要です。非会員は入口のセキュリティで入館登録書の記入が求められます。

日本人会の入り口

日本人会の入り口

シンガポールのIDカードには国籍の記載があって日本人という証明はできるし、やましいことは何もないので、堂々とセキュリティでこの登録書を書くことにしました。

ここは日本人会……という甘えがあり、セキュリティのおじさんに弾丸のように日本語で話かけたところ、おじさん口をあけてポカンとしてました。すみません、セキュリティのおじさんはシンガポーリアンでした(笑)。

自分は日本人で、こういう用事があって来ました……みたいな話をしたところ、入館登録書を書けばOKとのこと。そして突如聞かれました。

おじさん「チャイニーズじゃないの?」
わたし「え?ジャパニーズですよ」
おじさん「色が白いからチャイニーズだと思った!」

ですって。
色白自慢させてもらうと、私は結構色白です。濃厚な雪国DNAを引き継いでいて、親戚も色白が多いです。

そうか、色白だとチャイニーズかぁ、と思いつつ、ID番号を見るためIDカードを出して、念のためおじさんに「JAPANESE」の記載を見せたところ、まだ何か納得がいかないようで、今度は

おじさん「じゃあ、ハズバンドがチャイニーズ?

って聞かれました。いやぁ、私の肌が白くたって、夫の国籍には関係ないかと。「いや、ハズバンドもジャパニーズです」、なんて返してこの会話は終了しました。

肌の色については、以前夫の同僚にも似たことを言われました。「あなたは日本人にしては色が白すぎる」と。その時の会話のコンテクストでは私が日本人なのは明らかだったので、だからチャイニーズとは言われませんでしたが、今回の件で思いました。

シンガポールにいると、日本人の肌の色は変わるのだと……。

日本に色白の日本人なんて山ほどいますが、この赤道近くのシンガポールで生活していると、色白だった人もこちらの色に染まっていくのかもしれません。多くの日本人を見ているはずの日本人会のセキュリティのおじさんが言うんですから、日本人は色白と言うイメージがあまり持たれていないように感じました。

私も、色はそれほど変わっていないものの、実はシミがこちらに来てからかなり濃くなってしまいました。日焼け止めと日傘と、時にはサングラスまでして日焼け対策をしていますが、今後さらに力が入りそうです。

そんな発見があった日本人会訪問でした……。

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