映画「ブエノスアイレスの夜」
私的アルゼンチンシリーズ。映画「ブエノスアイレスの夜」を見ました。本当はウォン・カーウァイの「ブエノスアイレス」を借りに行ったのですが、もうレンタルしてなくて、代わりに検索で出てきたのがこの作品でした。
ほぼ名前だけで借りたようなものなのですが(笑)ジャケットの説明が今一つこの作品をとらえておらず、さらにR18になっていたものだから鑑賞方法を誤ってしまって失敗した作品でした。いい作品だったのに、適当な見方をしてしまったのです。
マドリッドに住むカルメンが5年ぶりにブエノスアイレスに帰郷した際、若い青年グスタボと出会って特殊な関係になるのですが、実は二人の関係には悲しいアルゼンチンの歴史が影を落としていた…みたいなお話。
前半が、まぁ、ちょっとエロティシズムをにおわせる展開なのですが、ぶっちゃけセシリア・ロスに貫禄がありすぎてエロさを感じない(笑)。素晴らしい女優さんだと思うのですが、堂々としすぎて萎えてしまう感じでした。全体的に話も画面も暗いのですが、特に前半は展開がスローな上に退屈な雰囲気が拭い去れなかったので、私は半分くらいで飽きてしまいました。でもって…禁断の早送り…。飛ばし飛ばししながら見てしまいました…。
これが失敗。
この作品の肝は後半です。後半に物語が急展開して設定に奥行きが出てくるのです。それを知らないまま飛ばしながら全部見終えて、ラストが不可解で、ネットでストーリーを知って愕然としたのでした(笑)。
私はわりと重めのラブストーリーが好きです。(一番好きな映画は「ベティ・ブルー・インテグラル」。激重のラブストーリー。)この作品は、ちゃんと見ていればかなり好きな部類の作品だったように思います。
残念…。前半の展開をもっとテンポ良くして、かつ前半から話の重みを付けてほしかったなぁ。興味のある方はぜひ前半我慢してみてほしい作品です。