シンガポールで日本の歌が聞こえてくる

   

シンガポールで日本の歌が聞こえてくる

シンガポールで日本の歌が聞こえてくる

シンガポールは駅でよく演奏している人がいます。中華系のおじさんが多い印象です。体に障害があって寄付を求めている人もいます。

ただ、正直レベルはまちまちでして、アイルランドのバスキングとか見ちゃってる私には時々どこかに連れて行ってほしい人もいます……。(ごめんなさい。)

さて、今日は買い物に行った駅で、オカリナのような笛の音が響いていました。ホームまで響くそのメロディに耳を傾けていたら、あら、知ってる曲。

「里の秋」!

♪しーずかぁなぁしーずかな、さーとのあぁき~
の、「里の秋」です。

びっくりして「里の秋って海外の曲だったっけ?」と慌ててスマホでググったところ、れっきとした日本の童謡でした。しかも全歌詞を見たら太平洋戦争に赴いた父親の無事を想う母子の歌でして、そんな曲を日本が占領したシンガポールで耳にしたと思うと、かなり複雑な気分になりました。

しかし、Wikipediaをよく読んだところ(※)、中国語の歌詞で書かれた「You Jian Chui Yan」という曲をテレサ・テンが歌ったらしく、それがヒットした模様。駅で聞いたのはこの「You Jian Chui Yan」だったのだと思います。

実は、シンガポールで日本の曲を耳にすることがたまにあります。日本のヒット曲がそのままこちらで流行ることもあるそうですが、中国語でカバーされた日本の歌が、そのまま中国の歌としてシンガポールで浸透したりもしているようです。

私が何度も耳にしたのはテレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」。ショッピングモールで買い物中にBGMで流れていたり、近所のHDB(公団)のパーティーで大音量で演奏されたりしているのを聞きました。

歌ったテレサ・テンは台湾出身ですが、作詞・作曲は日本人であり、日本でヒットした曲です。ですが、こちらではどうも中国の歌として認識されているようです。

逆のケースで、李香蘭(山口淑子さん)が歌った「夜来香」は中国の作詞作曲ですが、日本語版があっても日本の歌だと言う認識はないですけどね。複雑な気分です。(比較がおかしかったらすみません。)

あと、以前一緒に食事をした日星夫婦によると、長渕剛の「乾杯」が中国の歌だと思っている人が多いそうです。これまた中国でカバーされてヒットし、それがシンガポールにもやってきたわけですが、そんなに古くもない「乾杯」が中国の歌だと言われたら、日本人は驚くんじゃないでしょうか。

日本でもスコットランド民謡に「蛍の光」なんて歌詞がついて卒業ソングになっていたりするし、クラシックに原曲と関係のない日本語歌詞をつけて歌ったりしていますが、原曲を知らずに新しい認識だけにされてしまうことに「もやっ」とするのは頭が固いんでしょうか。

※里の秋(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8C%E3%81%AE%E7%A7%8B
テレサ・テン - 作詞家の莊奴による中国語の歌詞で、「又見炊烟」(You Jian Chui Yan)のタイトルで歌った。この曲は今でも歌い継がれる曲となり、日本でも著名な王菲や伍芳等のアーティストもこの曲をカバーした。

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