シンガポールに日本の「食べられる食器」はどうでしょう?
シンガポールのフードコートやホーカー(屋台)で、食べ物の持ち帰りは一般的です。注文すると、ここで食べるか(Having here)持ち帰るか(Take away)を必ず聞かれます。シンガポールは外食も多いですが、持ち帰りにしてオフィスや自宅で食べる中食の習慣も根付いているようです。
そんなわけで、使い捨ての容器が広く普及しているのですが、環境問題に力を入れ始めた政府にとって、特に発泡スチロールの容器は規制したい考えがあるようです。
No ban on styrofoam packaging, but hawkers discouraged from using it
http://www.straitstimes.com/singapore/no-ban-on-styrofoam-packaging-but-hawkers-discouraged-from-using-it
よく見る使い捨て容器には、プラスチック製、発泡スチロール製、ビニール袋、油と水を通さないコート紙などがあります。上記の記事によれば発泡スチロールは特に環境に良くないので規制したいようですが、値段が安いため、禁止によるホーカー業者からの反発を懸念しているようです。
この問題についてどう思うか、コミュニティーセンターの英語クラスでエッセーを書きました。
フードコートやホーカーは安いことがアドバンテージなので、容器のせいで値段が上がると魅力が減ってしまい、なかなか難しい問題のように思います。
ただ、環境問題は、問題が大きくなる前の方に対処したほうが結果的に社会的なコストが抑えられるだろうというのが個人的な考え方です。なのでサービスを受ける側がそのコスト負担をするのは致し方ないかと思います。
また、使い捨て容器は使わずデポジット制にして、容器の返却時にお金を返すシステムなんかもどうだろうと思いました。日本での牛乳やビール瓶と同じですね。近所のホーカーだったら、返す人も少なくない気がします。
そしてあと一つ、私が書いたのが、「食べられる食器」の提案です。以前テレビで見た愛知の丸繁製菓さんが作っている「イートレイ」という商品で、アイスのコーンを硬くし、水に強くしたようなものです。炒めものなんかはもちろん、カレーのような水分が多い料理や、かき氷なんかも大丈夫だそうです。
エッセーに「eatable tray」なんて書いたら先生がすごく面白がってくれたので、私は今回の帰国で取り寄せて、英語クラスのクラスメートへのお土産にしました。先生をはじめ、皆さんすごく興味を持ってくれました。「アイスカチャン(かき氷)載せてみようかしら!」なんて言ってました。
私も家でポテトサラダを入れてみましたが、時間を置いてもふにゃふにゃになって穴が開くようなことはなさそうでした。
ちょっと汁が多めのすき煮も問題なし。
味は海老味、むらさきいも味、玉ねぎ味の3種類。海老味はまさに海老煎餅で、そのまま食べても美味しかったです。
ふたがないし、壊れやすいのですぐにホーカーの持ち帰り食器にするのは無理ですが、屋外イベントにだったらすぐに使えそうです。食べられる容器という発想が面白いし、新しい物好きなシンガポールで面白がってもらえるのではと思います。
というわけで、シンガポールに日本の「食べられる食器」はどうでしょうかね?
……ちなみに私は丸繁製菓さんの回し者でもなんでもありませんが、海外で日本の商品を面白がってもらえると素直に嬉しいです。