シンガポールと日本の電車内の違い
在星5か月目に入りました。カルチャーショックも徐々に減りつつある昨今ですが、書き留めておきたいのが電車のマナー&ルールについて。観光や出張で来る人、これから長期滞在する人にもさりげなく大事なことなんじゃないかなと。
●席を譲るのは日常
席を譲るのは日常です。電車では両端の席が優先席で、椅子の色が違ったり、サインがあります。この席に座った人はもちろん、それ以外の人もお年寄りや子連れに席を譲っています。時々優先席でイヤホンつけてしらんぷりしてる若者や、寝てる人もいますが、電車に乗るたびに席を譲る光景を見るくらい普通のことなのです。
私が真ん中あたりの席に座ってた時、優先席に座った若者が目の前のお年寄りを見てみぬふりをしたのですが、その様子を見ていた隣のおばちゃんが「まぁ大変!」とばかりに立ち上がり、そのおじいさんを自分の席まで引っ張って来ていました。そこまでするのが当たり前なんだと座り続けてて恥ずかしかったです。
逆に、お年寄りや子供も席を譲ってもらうのが常識なので、譲ってくれそうな人の前に行ってアピールするのも見ました。いかついおばちゃんが若者をどかすのを見たし、私は子供が突撃してきて「座りたい」と騒ぐのはちょっと苦手です…。おかげさまで混んでる電車ではよほど疲れていない限り、座ることがなくなりました。(座ってると電車が駅に止まるたびに席を譲るべき人がいないか確認することになるので…)
シンガポールがどうこうというより、日本人が席を譲らなすぎな気がしていますが、やはり比べたら素晴らしい習慣かとは思います。
●禁止事項
電車の中に貼ってある禁止事項と罰金額。
・飲食(500ドル)
・喫煙(1,000ドル)
・可燃性の物の持ち込み(5,000ドル)
・ドリアンの持ち込み
日本人にとって意外なのは飲食禁止だと思います。日本でも車内で大々的に飲食する人はいないと思いますが、ちょっとお茶を、ちょっとお菓子を一口…なんてのは私もやってました。それがシンガポールでは一切禁止で、しかも見つかると500ドルの罰金が取られます。
ただ、どこまで厳密なのか疑問です。干しマンゴーのようなお菓子をほおばるおじいちゃん、かばんからこそこそチョコレートを出して食べ続けるOL、どうどうとスポーツドリンクを飲む男子学生を私は見ました。一方で、口に何かを入れた学生が、それを見ていたおじさんに注意されて次の駅で降りていく光景も見ました。水くらいは…飴くらいは…と思わなくもないですが、きれいな車内を保つには大事なことなのかもしれません。
ちなみに先日、夫リサが「誰かが電車にドリアンを持ち込んだ!臭かった!」と怒ってました。ドリアンの持ち込みは禁止では…と思いましたが、禁止してるけど罰金はないのですね。
●騒がしい
社内通話OKです。当然電話が鳴ってもアプリがちろちろしても問題なしです。それどころかスマホでドラマを大音量で流したり、ゲームを音を出して楽しむ光景も普通です。新しい電車には動画広告があるのですが、これも音が出ます。結構な音量で流れることがあって最初のうちはびっくりしました。
そんなわけで、日本だと電車の中では静かにするのがマナーですが、シンガポールでは騒がしいのが普通です。ただ、私は正直これが苦手です。当然自分は社内通話はしないし、音を立てないようにして過ごしています。そして最近、周囲の音に自分が我慢ができないときにはノイズキャンセルのイヤホンをするようになりました。
思いがけずスマホのアプリがチロリと鳴ったときに睨まれないのは助かるのですが、混んでてうるさい電車に乗るとそれだけで疲れてしまいます。
…ちなみにバスも似たような感じです。座面の色が異なる座りやすい席が優先席になっています。禁止事項は違うかもしれません。うるさいはうるさいですが、人以上にバスのクーラーが轟音でうるさいです。長い時間乗るときはこれまたノイズキャンセリングです(笑)。