シンガポール

「シンガポール生活」を振り返って

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早いもので、シンガポールから本帰国してもうすぐ半年が経とうとしています。本帰国ネタを仕上げるのに半年もかかったということですが(笑)、本記事は「シンガポール生活」をメインにした投稿の最終回になります。いたずらに長文ですが、お付き合いいただけたら嬉しいです。

最近、シンガポールのビザ発給はますます審査が厳しくなり、帰国する人が増えていると聞きます。夫リサの名誉のために(?)書いておくと、リサは本帰国前に就労ビザを更新しており、私たちの帰国はビザのリジェクトによるものではありません。

本帰国の経緯について詳細は書きませんが、希望すればシンガポール滞在の継続は可能でした。しかし、私は日本に帰ってこられて幸せを感じる日々です。

そんな私が改めて自身のシンガポール生活を振り返り、思ったことをまとめました。


日々遠くなっていく「シンガポール」

すっかり日本の生活に戻りましたが、いまだにネットでシンガポールの情報をトラッキングしています。ときどきClass 95(ラジオ)も聞いています。地元のサークルや英語クラスのWhats appグループからも抜けていないため、発言こそしないものの、なんとなくつながりが残っています。

ただ、それはシンガポールに名残惜しさがあるというより、惰性で続けていることなので、いずれ日本での生活が今より忙しくなれば自然と消えていく習慣のような気がしています。

シンガポールでの生活は確実に日々、遠くなりつつあります。2年ちょいしかいなかったという在住期間の短さもありますが、これがもう少し長かったら想いも長く続くのか、と聞かれれば、人によって違う気がします。

在住期間以上に、シンガポールに深いつながりを残してきたとか、帰国しても関わりが続いているかどうかの方が重要だと思います。

その点でも、今後の私の人生とシンガポールの関わりは薄く、徐々に距離ができていくだろうことは今から容易に想像ができ、一抹の寂しさも感じています。


辛かった「シンガポール生活」

私にとって、シンガポール生活は辛いものでした。正確に言うと、来たばかりの頃が一番辛く、最初の一ヶ月は体調不良を起こして精神的にも半ばノイローゼのようになってました。

その後、パートで仕事を始めてから現地の生活に馴染みはじめ、やがて知人も増え、生活を楽しむ方法が分かってきました。それからは「本当に辛い」という状況からは脱したと思います。

しかし、いくら楽しいことが増えていっても、やはり好きになれませんでした。「辛い」という気持ちから、今度はここでの生活を続けるのが「うんざり」になってきました。

日本よりシンガポールの方が優れている点はいくつも見つけたし、見つける努力もしました。でも、日本での生活が、常に合計点で勝ってしまう。

一体、何が嫌だったのか。

私は20代の頃に短いながらカナダで生活したことがあるので、日本以外の生活がまったくできないとは思っていません。(カナダは帰りたくないくらい好きでした。)やはり、シンガポールの何かが苦手なのです。

生活費の高さ

一つは、生活費の高さ。食費や日用品に関しては、現地の人と同じものを選べば日本とそれほど変わりません。しかし、高い物の代表である不動産、医療、教育に関しては、外国人にとってどうにもならない高額出費なのです。

不動産に関しては、同じ金額を出せば東京ではもっといい部屋に住めるのに、と考えてもしかたないことを何度も思ってしまいました。

そして、幸い私たちは滞在中に医療、教育の大きな出費はありませんでしたが、医療は病気や怪我をした場合、教育は子どもがいれば避けられないものでした。これらを回避できるのは、主に若くて健康な単身、もしくは子どもがいない人たちなのです。

わが家は若さから卒業した中年夫婦。そして現地採用の身で会社のサポートも乏しかったので、これらの生活費の高さから、当地で生活し続けることの経済的な危うさ、息苦しさを私は常に感じていました。

目標が見つからない生活

また、私は夫の帯同だった身なので致し方ないのですが、私自身のシンガポールでの目標が見つけられなかったのも辛かったです。

振り返れば、夫を支えるというのが使命だったのかもしれないし、それなりの役目は果たしてきたつもりですが、それはとてもぼんやりした実感のないものでした。

私個人の問題と言えばそれまでですが、シンガポールを選んだのは私ではありません。この場所での生活を与えられ、改めて自分に合った目標を立てるというのがうまくできず、方向性が見えないままふらふらとした毎日を送っていたように思います。

習慣の違い

三つ目は、習慣の違い。

過去に何度か愚痴めいたことを記事にしているので、あまり詳しくは書きませんが、アジアの国々は物理的に近くても、そこに住む人たちが近い考えや習慣を持っているわけではないんだと日々実感することが多かったです。

馴染んでしまえば苦しくもなかったのでしょうが、いずれ日本に帰る身であったし、日本人としての意識や習慣を失いたくなかったので、常にストレスを抱えていました。単に柔軟性がないだけなのかもしれませんが。

高温多湿な気候

最後は、気候。

親しくない人に対してシンガポール生活をネガティブに表現するとき、一番角が立たない気がするので使う表現がこれでした。だって、東南アジアなんですから、高温多湿なのは仕方ないですよね。

もともと暑さが苦手なので、シンガポールの気候は辛かったです。シンガポールの自然豊富な公園は魅力的でしたが、日中は暑くて歩き回れませんでした。今、気候がいい日本で、昼間ずっと屋外にいられることに幸せを感じます。

そして一年中夏服だけでいいのは(お洒落じゃない私にとって)楽でしたが、季節の感覚が無いと月日の感覚も狂うようで、それも苦手でした。

辛ければ「辛い」と言ってしまえ

……すべて書き出せたかわかりませんが、シンガポール生活が嫌だったのは大体こんな理由だったと思います。

先輩ぶるつもりはありませんが、シンガポールに来たばかりだったり、これからいらっしゃる帯同者の方に伝えたいことがあります。もしシンガポールの生活が辛ければ、「辛い」と言いましょう。そしてその辛さを緩和するために何ができるのかを家族や周囲に相談し、そして自分で考えてみましょう。

私は2年2ヶ月の間に、5回もの一時帰国をしました。当地での生活に後ろ向きだった気持ちを整えるのに、とても有意義でした。

シンガポールは生活がしやすい、むしろ楽しい、最高、なんて言う人が周りにいると、自分がダメなんじゃないかと思うかもしれません。しかし合う、合わないなんて人それぞれです。暑いものは暑いんです(笑)。

私は帰国後夫に「君は海外で生活できないね」という烙印を押され、結構ショックを受けました。しかし今は開き直っています。そうっすね、もう海外生活は遠慮したいです。すみません、みたいな。

まぁ、現時点で近い将来、また海外に出る予定はないので、そういう話が出たときに夫婦でしっかり話し合いたいです。


「シンガポール生活」が私に残してくれたもの

長々とシンガポール生活のネガティブな話を書いてしまいましたが、それでもこの「シンガポール生活」が私に残してくれたものがあります。

コミュニティセンターの英語クラスの最後の授業で時間をもらい、「シンガポールで学んだこと」についてのスピーチをさせてもらったので、その原稿をベースに肉付けしたものを書きたいと思います。

3つのキーワードがあります。「英語」「ダイバーシティ」「伝えること」です。我ながらベタな感じですが(笑)、スピーチ原稿はこういうものかなと思います。

英語

シンガポール生活では、日本で以上に英語力の大切さを痛感しました。日本で英語を学んでいる人はたくさんいるし、その必要性を感じている人も多いと思いますが、シンガポールに来たら「危機感」に近い感じでその重要性を感じることができました。

それは単に日常生活で必要、というもの以上です。というか、日常で使う英語なんてごく限られているので、主に仕事における話です。(と、仕事でバリバリ英語を使っていたわけじゃない私が言うのも説得力に欠けるのですが。)

なぜそんな話をするのかというと、シンガポールに海外の企業が進出するのも、シンガポール人が海外に出て行けるのも、「英語が公用語である」という要素が大きいと感じたからです。

シンガポールが日本人にとっても生活しやすい国である理由の一つとして、英語は欠かせません。これが英語以外の言語だったら、あらゆる生活の手続きで行き詰まることが多かったろうし、ビジネスの世界ではなおさらでしょう。

技術の発達とともに、今後も英語がビジネスでどれくらい必要になるかわかりませんが、あと20、30年くらいは英語力のアドバンテージはあるように感じます。

私個人に関しては年齢も年齢なので今更感は拭えませんが、今、20代でシンガポールにおり、その空気を感じている人がいたら、やはり英語についてはまだまだ取り組む価値があるスキルの一つだと思わされました。

ダイバーシティ

日本もビジネスシーンで大企業を中心に、10年以上前からこのキーワードがはやっている気がしますが、なんとなくスローガンで終わってしまっている現場もあるのではないでしょうか。

しかし、シンガポールのダイバーシティはリアルにダイバーシティです。オフィスに「なんちゃって」な環境があるのではなく、日々の生活からしてダイバーシティにどっぷり浸かれます。

なんだかんだ約7割の中華系がマジョリティではありますが、残りは異なる人種・民族であり、その割合は日本の外国人のそれ以上です。主たる中華、マレー、インドは同じアジア系とはいえ異なる文化・宗教・習慣を持っていますし、欧米・南米系はもちろん、日本人だって異なる民族です。

それらの人たちが、この狭い国で一緒に働き、生活している。

お互いの違いを尊重しなければ、決してうまくいかないことです。シンガポールには政治的にその仕組みがあり、そしてその考えが国民に浸透しており、さらにそこにやってきた外国人も馴染む努力をしているように感じられました。

今後、日本の外国人労働者の割合がどう変化していくかは分かりませんが、これだけボーダーレスな世の中で、ダイバーシティの感覚自体は今後ますます重要になっていくと思います。それを体感できたのは貴重な経験だったのではと思います。

伝えること

原文ではAssertivenessとしました。英語でも日本語でもどう表記していいのか悩ましいのですが、「言葉にしないと伝わらない」という意図です。

シンガポールで生活していて、空気を読むとか、察するとかいうコミュニケーションは本当に日本独特なのでは思いました。

言わなきゃ伝わらない、明文化しなければ有効ではない。また、一度言うだけでは不十分だったり、形があってもさらなる交渉が必要であったり。そのプロセスで「理不尽」と感じることも、これまた日本人水準だったりするので、そこをさらに言葉や文章にしていくことが求められているように思いました。

前述の今後ますます浸透していくだろうダイバーシティな社会を考えると、日本人の感覚だけで生きるのはしんどくなってくる気がしています。つまらないことで嫌な思いもしましたが、一つの経験だったという捉え方もできました。

なによりも「日本を知った」のが一番大きい

以上3つが、「シンガポール生活」が私に残してくれたものです。

しかしながら、これらのこと以上に、一番の大きな学びは「日本を知った」ことではないでしょうか。

シンガポールで感じたことは、いつも日本と比較していました。それらが日々重なると、だんだんと日本が客観的に見られるようになってくるのです。

日本ってこういう国なんだ、日本人ってこういう考え方するな、など。

これはシンガポールに限らず、海外生活を経験した人の多くが口を揃えて言うことです。海外生活なんて誰でも簡単にできるものではないし、そういった意味で、これらの学びは貴重で大きなものだったと思います。

いいことも悪いことも、いずれ日本に帰る日本人が日本を客観的に捉えられることで、日本をいい方向に変えていけるのでは、と思いました。


最後に、在シンガポール邦人の皆さんへ

シンガポール在住中に、ブログの書き方が大きく変わりました。つぶやきのような日記から、それなりの構成をもった文章を書くようになりました。それはブログをレンタルのブログからWordpressに変更したことが大きいのですが、「シンガポール生活」という分かりやすく、かつ書きやすいネタがあったことも大きいです。

シンガポール生活を綴ってきたことで、シンガポールからのアクセスもいただいてきたことが嬉しかったです。アクセスログを見ながら、在星ユーザーにも読んでいただいている実感を通して、勝手に同胞意識を抱いておりました。

短い間でしたが、ご覧いただいた皆さんにはお礼申し上げたいです。ありがとうございました。もう、リアルタイムでシンガポール生活を綴ることはできませんが、気が向いた時にでも当ブログをのぞいていただけたら嬉しいです。

……さて、私は日本に帰国したことで、3万人の在シンガポール邦人から1億2千万の日本人の一人に戻りました。今後も、蔵出しネタなどシンガポールの思い出話は書きたいと思っていますが、それがメインになることはないでしょう。

当ブログはそもそもシンガポール・ブログではないので、今後も私的な日記として続けていきます。しかし、ありふれた日常を、そこそこの文字数にするのは難しいだろうという不安があります。

しばらくは糸が切れた凧のように、ふらふらとしたブログになりそうですが、今後も「細く長く」続けていきたいと思っています。

(まとめ)「シンガポールから本帰国」

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本帰国にまつわるこれまでの記事のまとめを作成しました。

(まとめ)シンガポールのお勧めおでかけスポット&食事
こちらは私が、シンガポール生活で実際に行った場所だったり、食べたりしたものでお勧めをまとめた記事です。本帰国前の思い出作りに役立てばうれしいです。

わが家の本帰国&帰国後ToDoリスト
一ヶ月ほどの本帰国までの期間にやったことを、週別にまとめています。やるべきことはご家庭によって異なると思いますが、ToDoリスト作成の参考に使っていただければと思います。(私も他のご家庭の本帰国でやったことをあちこちから集め、自分用に編集しました。)



……続いて、以下は「シンガポールから本帰国」と銘打った記事のリンク一覧です。可能な限り時系列にしましたが、内容的に前後してしまった部分もあります。また、お役立ち記事というより、私的な内容の記事も混じっています。ご容赦ください。

海外引越の肝は「不用品処分」。あげる、売る、寄付する、そして捨てる。
引っ越し前の不用品の処分方法についてまとめました。

最後のお土産とシンガポールの思い出品の購入
本帰国前に買った物をまとめました。過去のお土産関連の記事リンクもあります。

自力で安く済ませようとしたコンドのプチ修繕とカーテンクリーニング
コンドミニアム退去前の修繕やカーテンクリーニングについて、やったことをまとめました。

本帰国に際してのお金にまつわる手続き
シンガポールの銀行口座、クレジットカード、シンガポールドルの貯金をどうしたかについての記事です。

友だちとの最後の別れと、行きつけのコーヒーショップでの最後の食事
本帰国に際して、シンガポールの知人たちのお別れについて。これは私の思い出語りで、お役立ち記事ではないですが。。

いよいよ退去。わが家の不動産引き渡し(ハンドオーバー)
わが家の不動産引き渡し(ハンドオーバー)の模様です。オーナーによって百人百様の引き渡しですが、ネタとしてどうぞ。

帰国便はKL経由、LCC+ANAビジネスクラスで
半ば強引にビジネスクラスで帰国させてもらった話です。自腹帰国にはKL経由もありかと思います。

船便の搬出から搬入&国内引っ越し
引っ越し作業について、シンガポールの搬出から日本での搬入までの模様を書きました。



日本での部屋探しとわが家の不動産に対する考え
海外からの本帰国後も、東京で賃貸生活を続けるつもりのわが家。その背景や考えについてまとめました。

本帰国後、初めての確定申告でやったこと(外国税額控除の繰り越し)
本帰国後初めての確定申告で、外国税額控除の繰り越しの手続きをしました。

……以上、これにて「シンガポールから本帰国」シリーズを終了としたいと思います。

シンガポールから本帰国:本帰国後、初めての確定申告でやったこと(外国税額控除の繰り越し)

外国税額控除を繰り越していく手続き

もうすでに2ヶ月前のことになりますが、シンガポールから帰国後、初めての確定申告をしました。私は昨年、日本での収入がないので、夫リサの確定申告を私が代理で行いました。

1月から準備を始めていたし、実際に用意した書類は単純な内容だったものの、質問に対応してくれた税務署職員が人によって言うことが違ったせいで、妙に手間がかかった確定申告でした。

やや特殊だったのが「外国税額控除」についての手続きで、本記事はその内容について記事にしたいと思います。私が関わった範囲の話ですので、この控除の解説ではなく、体験談としてお話しできればと思います。正確な内容については税務署などにご相談ください。

なお、駐在の方は会社が処理をするでしょうし、現地採用の場合もその対象にならない、もしくは申告をしていない可能性があり、この控除の対象者自体それほど多くないのではと思います。

ただ、シンガポール以外の国からの帰国者や、海外株式の売却益がある方にも関係あるようなので、幅は広そうなトピックです。


日本とシンガポールで二重課税と「外国税額控除」

最初にざっくり経緯を書くと、わが家は日本とシンガポールで二重課税が発生しました。しかし日本にはその是正のための「外国税額控除」があり、諸条件のもと、確定申告で控除が受けられることになっています。

詳しい経緯は過去に記事にしています。

シンガポールに来た年、わが家は在住期間がまだ短いにも関わらず、シンガポールの税金がえらく高いという事態が発生しました。

→「もやもやするシンガポールで初めての確定申告と納税」
https://22plus.jp/blog/2016/06/22/215527.html

それは日本とシンガポールで二重に課税されていたためで、日本に帰国後、確定申告で「外国税額控除」が申請できるらしいということを税務署で教えてもらいました。

→「わが家のシンガポールの税金が高い! 外国税控除についての結末」
https://22plus.jp/blog/2017/01/14/233809.html

そして昨年帰国し、この2月に帰国後初めての確定申告をするにあたり、「外国税額控除」の話が再び出てきたのです。

ちなみに、外国税額控除の金額を出す作業自体が結構な手間と思われますが、わが家は会社経由で税理士法人に頼んだため、そこの細かな計算はやっておりません。

「外国税額控除」の繰り越し

今まで気に留めたことがありませんでしたが、外国税額控除は確定申告書の最後の方にちょろっと出てきます。e-TAXを使えば、所定の欄に(すでに算定済みの)数値を入れるだけで最終税額は自動計算されるでしょう。

しかし、わが家には昨年の日本の収入が少ないという問題がありました。基礎控除と配偶者控除だけですでに源泉徴収分が全額還付されるような状況で、それ以外の控除のしようがないのです。e-TAXでもエラーになりました。

ここで必要になるのが「繰り越し」の手続きです。一時帰国の際、相談した税務署員の方から「3年繰り越しできるかも」というあいまいな回答をいただきましたが、それについて改めて税務署に相談してきました。

その結果、繰り越しは、確定申告とともに所定の手続きを行うことで「3回」可能とのことでした。逆を言えば、繰り越しの手続きをしないとこの控除は無くなってしまうのです。

この「外国税額控除」が発生した翌年、私たちは日本から住民票を抜いた状態で1年丸々シンガポールにいたため、日本で確定申告を行っていません。しかし、実はこの年も確定申告と、この「繰り越し」の手続きを行わないと、繰り越しが無くなってしまうというのです。

あちゃー、と思いましたが、確定申告は後からもできるとのことで、日本にいなかった年の確定申告を追加で行うことになりました。

時系列に並べると、2015年(H27)に二重課税が発生し、2016年(H28)と2017年(H29)の確定申告を2018年(H30)に一緒に行いました。

2015年(H27) 日本とシンガポールで二重課税発生
2016年(H28) 日本の収入なし → 追加で確定申告
2017年(H29) 日本の収入あり → 今回の確定申告

まず、2016年と2017年の通常の確定申告書類を用意します。

2016年は収入ゼロなので、配偶者控除と基礎控除(これらは意味がない同然)以外はゼロが並ぶ、スカスカの申告書です。日本に住所がありませんが、住所欄はシンガポールのものでよいとのことでした。マイナンバーもこの時点で存在していませんが、帰国後発行された現在の番号を記入しています。

日本の収入が無い年の空っぽの確定申告書

日本の収入が無い年の空っぽの確定申告書

2017年は源泉徴収票どおりの所得や源泉徴収額、保険などの金額を記載。外国税額控除は今回は使わないため、これまたありふれたシンプルな内容の確定申告になりました。

上記に加え、外国税額控除繰り越しのために「外国税額控除明細書」という書類を一緒に提出します。用紙は税務署にあるようですが、私は国税庁のホームページからダウンロード、印刷しました。

参考(H29用書式):31.外国税額控除に関する明細書(居住者用)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/02/01.htm

この書類の「5.外国所得税額の繰越控除余裕額又は繰越控除限度超過額の計算の明細」にある「前3年以内の控除余裕額又は控除限度超過額の明細」という欄が、3年以内の繰り越し額を記載していく箇所です。

繰越額、本年使用額の欄がありますが、控除は使用せず全額繰り越すので、発生した控除額を1年ずらしながら記載します。

外国税額控除を繰り越していく手続き

外国税額控除を繰り越していく手続き(※数字はダミーです)

この書類を2016年と2017年分用意し、確定申告書と一緒に提出すれば2018年分までギリギリ繰り越しができることになります。


無事繰り越しはできたものの…

そんなわけで、シンガポールとの二重課税は、今年分から多少の控除を受けられることで無事是正されそうです。本帰国者の方で、この控除について身に覚えのある方はぜひ忘れずに手続きしてください。

なお、外国税額控除は飽くまでも海外での納税が発生した際に、そこから差し引けるものなので、控除を利用する年に海外での収入がなければ利用はできません。その点がややこしい上に使えない感じではあるので、ご注意ください。

来年の確定申告がどのような手続きになるのか、現時点でまだ調べるつもりはありません。しかし年明け早々税務署に通うことになるのではと思います。まー、今度は私じゃなくて夫に自分でやってもらいますけどね……。

シンガポールから本帰国:船便の搬出から搬入&国内引っ越し

ダイニングテーブルに並べた食器類

本帰国シリーズ、まだ終わりません。自分でもネタが尽きず、終わらなくて焦っていますし、息切れしそう(笑)。本記事含めてあと3、4本くらいの予定です。興味のあるトピックだけも読んでいただけたら嬉しいです。

さて、本記事では、引っ越し荷物の船便の搬出と搬入について書きたいと思います。前記事の日本出国と時系列が前後しますが、日本での搬入と引っ越しまでを書いているので、このタイミングで執筆いたしました。


引っ越し屋さんの手配から船便搬出まで

引っ越しの船便搬出までについては、「シンガポールから本帰国:わが家の本帰国&帰国後ToDoリスト」の記事と内容が一部重複しますが、もう少し詳しく書きたいと思います。

引っ越し業者の手配

引っ越し業者は3社から見積もりを取りました。知り合いの人からどこの業者の見積もりを取ったか教えてもらい、全6社くらい候補にあったのですが、6社も見積もりを取るのが手間だったので3社に絞りました。

日系2社、外資1社です。我が家は赴任時に外資を使ったので、外資に特に抵抗感があったわけではないのですが、日本に帰るにあたっては日系の方が都合がいいのかなというイメージがありました。比較したわけではないので感覚的なものですが……。そして一番安かった日系の会社に決めました。

見積もり時点で詳細な引っ越しのオリエンテーションをしてもらいました。部屋に来ていただいて荷物の量を確認いただいた後、引っ越しの手順の冊子をもらい、詳しい説明を受けました。具体的には、送ることができる荷物の内容や、梱包方法、保険の手続きや、申し込みなどについてです。

日本に送れないものについては、誤記や情報の変更があると困るので、ここには記載しません。日本の通関でややこしいことにならないよう、疑問点は引っ越し屋さんに確認しながら荷物をお選びください。

搬出前の梱包作業

梱包は、わが家がお願いした業者さんは全部おまかせが前提でした。自分でやりたいものがあれば事前に梱包材をいただけるとのことで、申し込みの翌日には段ボール、テープ、緩衝材のクラフト紙を届けてもらったものの、食器など割れ物は絶対自分たちで梱包しないでください、と言われました。

また、渡したテープは仮止めのものであり、搬出時に専用のテープで止めなおすということ、荷物のリストを作るので、箱は閉じないといった指示もありました。

そんなわけで、搬出時までに自分で梱包したものは以下の物でした。中身を日本語と英語で記載したポストイットを、段ボールには貼り付けておきました。

  • 食料品
  • 日用品、化粧品
  • 本、書類、文房具
  • 電子関連機器(ケーブル類のみ)
  • 雑貨

衣類、カバン類はハンガーにかけているもの以外はすべてプラスチックの衣装ケースに入っており、もともとこのケースごと日本から持ってきたので、ケースごと梱包してもらうつもりでした。

また、ギターケースと自転車は、どうしていいのかわからなかったので梱包していません。梱包禁止令が出た食器などの割れ物は、搬出当日にすべてダイニングテーブルの上に並べておきました。

ダイニングテーブルに並べた食器類

ダイニングテーブルに並べた食器類

搬出当日

さて、いよいよ船便搬出当日です。この日までに、ダイニングの食器と衣類(ハンガーにかかっているもの、ケースに入っているもの)以外のすべて荷物は、玄関近くのリビングスペースに寄せておきました。

荷物の運び出しに玄関が近いほうが楽なのはもちろん、梱包作業自体、だいぶスペースをとるものだったので、広いリビングに荷物をまとめておいて正解だったと思います。

作業スタッフの方は5人くらいだったと思います。梱包、搬出する荷物の説明をすると、三手に分かれて一気に梱包が始まりました。

まず、衣類はすべてコモンルームにまとめたので、そこに専任のスタッフが入りました。プラスチックの衣装ケースは2段か3段くらいまとめ、外側に切ってサイズをカスタマイズした段ボールを張り付けていっていました。

衣装ケースの梱包

衣装ケースの梱包

ハンガーにかかっていたものは、そのまま平たい段ボールに並べて梱包していました。これ、実は失敗でして……。私はハンガーボックスを期待していたのですが、ちゃんと確認してなかったのでハンガーボックスが来なかったのです。ハンガーボックスはかさばるし、重たいからこちらの方がいいと言われましたが、日本に届いたとき、見事にすべてがしわくちゃでした。スーツなどをすぐ使う場合は困るので、ハンガーボックスをお勧めします。

あと、乾燥剤は何も言わなくても入れてもらえると思ったのですが、これまた確認が必要でした。封を閉じた後に「乾燥剤って入っていますよね?」と聞いたら、入れてないとのこと。そもそも用意もないと言われ、諦めかけたのですが、別の人がどこからか持ってきて、ある程度入れてもらうことができました。ちなみに防虫剤は自分で入れておきました。

続いて、リビングでは私が梱包した荷物の確認と、その再梱包(専用テープでさらに補強する)がされていました。中身の説明はしたので、特に改めて荷物をひっくり返されることはなかったです。

さらに、食器類の梱包も始まっていました。

これがすごくて……。日本と変わらないような超・過剰包装。湯呑一つが紙でぐるぐるに巻かれ、体積が3倍くらいになっていました。割れたら運んだ意味がなくなるので、逆よりいいのですが、圧倒されました。わが家の食器はたいした数はないのですが、食器だけで段ボール何箱になるんやら、という状況でした。

夫リサの自転車は、駐輪場から持ってきて、エレベーターホールで梱包されていました。エレベーターホールで作業されると他の住人に迷惑がかかりますが、自転車一台程度で済んでよかったです。

荷物リストの作成は、順次だったと思います。リストに記載したら封をして、梱包完了、となっていました。

1時間ちょっとで梱包は終了。玄関外の自転車含め、全19箱だったので、すべてリビングに並べて置ける量でした。段ボールとリストを一緒に確認し、書類のサインや必要書類の受取などをした後、すべての荷物を運び出していただきました。

玄関近くに積まれた梱包済み荷物

玄関近くに積まれた梱包済み荷物

朝9時半から始まった搬出は、諸手続きを含め11時にはすべて完了しました。

なお、シンガポールからの船便の到着は1か月前後と言われています。これは各社船のスケジュールがあるようで、搬出のタイミングで大体の到着日が決まるようです。わが家は最終的に5週間程度で受け取りました。


簡易的な日本の国内引っ越し

シンガポールの荷物の搬出を終え、その3日後には日本に帰ってきました。

日本では、少しの家具(ベッド、ソファ、ワークチェア)と、冬服、その他雑多なものを私の実家に預かってもらっていました。帰国後はこの実家に居候させてもらいつつ、部屋探しをしたわけですが、部屋が決まったと同時にこれら日本に置いていった荷物の運び出し、つまり国内引っ越しが必要でした。

ただ、上記のように、それほどの量の荷物ではなかったため、通常の引っ越し業者への依頼が必要なんだろうか、という状況だったのです。

リサがいろいろ調べて検討してくれた結果、トラックと作業員1名を時間単位でレンタルできるサービスを利用することになりました。

作業員1名がトラックで現れ、利用者と一緒に荷物の搬出と積み込みを行い、目的地まで荷物を運びます。利用者のトラックへの同乗は不可ですが、目的地で作業員と合流し、そして一緒に搬入を手伝ってもらうサービスです。荷物の量と質からして、このサービスが一番安いという判断になりました。

都内の引っ越しだったので、梱包はそれほど気にしませんでした。小物は事前に段ボールに詰めましたが、衣装ケースはそのまま運びました。また、ハンガーボックスや家具用の腹巻(毛布)を貸してくれるので、事前に手配し、当日ささっと梱包しました。

非力ながらも私も一応戦力になったので、作業員+私たち夫婦の大人3人でさくさく作業を進め、結局事前に申し込んだ時間以下の作業で引っ越しが完了しました。

引っ越し先で新しい家具・家電をしこたま買って荷物が増えたため、今後また国内引っ越しでこのサービスを利用することはなさそうですが、今回のケースではとても私たちにマッチいたしました。

シンガポールから届いた船便の搬入

国内引っ越しが終わり、新しい家具・家電の設置も終わり、新居での生活整いつつある頃にシンガポールからの船便が届くことになりました。シンガポールで利用した引っ越し業者が、日本で提携している業者による搬入です。

搬入に関しては一般的な日本の引っ越しの搬入となんら変わるものではないと思います。

ただ、やはりシンガポールの部屋より日本の新居はだいぶ狭いため、少ないと思った荷物が随分多く見えました。ダイニング兼リビングのような狭いスペースに次々と荷物が運び込まれると、生活スペースがどんどん侵されていく不安に襲われました。

段ボールは引き取りまでサービスに含まれていたのですが、後日取りに来てもらうのは手間だったので、その場ですべて一緒に開梱し、そして回収してもらいました。

ここで圧倒されたのが、食器の梱包です。前述の通り、本当に「これでもか」というくらい厚く巻いていただいていたので、膨大な紙ごみが発生しました。分別して回収してもらったので、適切なリサイクル処理がされると思いますが、その量は半端ではなかったです。おかげさまで割れたものは一切ございませんでしたが。。

梱包材をその場ですべて回収してもらうことを優先したため、荷物は出してどんどん積み上げていきました。衣装ケースや、プラケースに入れていた食料品・日用品などはケースを出すだけで済みましたが、やはり段ボールに直接入れていた物(書籍、書類、小物類など)は出した後に片づけが大変でした。

そして、なんとか、それほど業者の方を長く引き留めることなく開梱が終わり、船便の搬入が完了しました。

後に残されたのは積み上がった物の山。この山たちをこつこつ一つずつ、数日かけて片付けていきました。引っ越し後、船便の段ボールがいつまでも家にあるのは不衛生でストレスなので、段ボールが無い状態にできたのは良かったです。


シンガポールからの引っ越しを振り返る

以上、わが家のシンガポールから日本への引っ越しの模様でした。

こうして振り返ってみると、シンガポールからの引っ越しだからといってあまり特別なことは無かったかもしれません。

ただ、一般的なことを言うと、やはり日本の住居は狭いので、シンガポールと同じ感覚で荷物を運びこむと当然のことながらキツイということです。

私たちは「シンガポールは仮住まい」という感覚を持ち続けていたので、物は増やさず、割とスペースに余裕がある生活をしていたと思います。寝室もリビングも、いつも物がなくてスカスカでした。それが帰国したら、日本らしい、ぎゅっと物の密度が高い生活を再び送ることになりました。

物の整理整頓が得意で、与えられたスペースで適切な物の量を調整できる方はいいですが、それが難しいと思う方は、帰国前の断捨離は頑張った方がいいかもしれません。それが船便の搬入までを終えた私の海外引越の感想です。

シンガポールから本帰国:帰国便はKL経由、LCC+ANAビジネスクラスで

ANAビジネスクラス座席

いよいよ日本への出発です。部屋の引き渡し日が決まった出発約3週間前に、帰国便の予約をしました。実はこの帰国便を決めるにあたり、夫婦でおおモメにモメました。

本記事では、帰国便を決めるまでと、実際のフライトについて書きたいと思います。

倹約夫 vs 贅沢鬼嫁の帰国便論争

言わずもがな、片道の航空券は高額です。自腹帰国組には難題の一つです。

まず、直行便(東京行き)のJAL、ANA、SQあたりは論外の値段。早朝便のためちょっと安いデルタも、素直に払えない金額でした。どうしても直行便となった場合はデルタになったと思いますが、この時点で一度直行便は諦めました。(※以下、カッコ内は予約時点で調べた二人分片道の金額です。)

→除外:JL(S$2,105)、NH(S$2,100)、SQ(?)、DL(S$1,608)の直行便

次に、夫婦で一致していたのは、LCCのみで日本まで帰るのはキツイということ。また、中途半端に遠回りになる経由便も避けたいとなりました。

→除外:LCC、フィリピン・ベトナムなどの経由便

ここまでで残った候補は、日本もしくはシンガポールに近い場所を経由する飛行機です。具体的には以下の経由地なら許容範囲と思いました。

  • クアラルンプール(マレーシア航空 or LCC+他便)
  • 台湾(中華航空)
  • 香港(キャセイパシフィック)

この中で、キャセイは全然安くありませんでした(S$1,888)。デルタの直行便より高かったので除外です。そして、中華航空はそこそこだった(S$1,128)のですが……それよりも何よりも、

マレーシア航空が圧倒的に安い(S$684)。見間違いじゃないかと何度か検索しなおすくらい安い。

もう、圧倒的に安くて、これまでの比較が意味をなさないほどでした。

これで「じゃあ、マレーシア航空で」となるのが当然の流れでしょう。しかし……ここで私の抑えきれないワガママがどーんと発動したのです。

ビジネスクラスに乗ってみたい。

この時調べたマレーシア航空・ビジネスクラスのお値段はS$1,880。シンガポールからのエコノミー直行便とほぼ同額です。そしてビジネスクラスの値段としては破格中の破格だと思いました。実際、ネット上でも安いと評判でした(※もちろん、購入時期によって推移します)。

しかし夫リサは「はぁー!?」な状態です。S$684で済むものをS$1,880払うかと。

そもそも、リサはビジネスクラスにそれほどの価値を感じていない人です。自腹で乗るなんてありえない選択なのでしょう。そして、お話にならないと思って取り合うつもりもなかったのでしょうが、今回は私がかなりしつこくしました。赴任と帰任がビジネスクラス利用の駐在ご家庭には笑われてしまいそうですが、庶民中の庶民の私は「一度はビジネスに乗ってみたい!」と真剣でした。

リサが全く取り合わないというか、むしろ(珍しく)怒り始めたので、今度は「差額は私が払う」と言ってみました。実はこのセリフ、リサには響かないというのは認識済み。たとえ私の小遣いであろうが、わが家からの無駄な支出である、という状況は変わらないのです。

そして案の定無視されたので、今度は別の作戦に出ました。国際線によく乗る人ならご存知かと思いますが、KL発券の安さを利用しました。

シンガポール→東京の直行便はANAでS$2,100なのですが、クアラルンプール→東京は同じANAでもS$1,015と、約半額ですみます。そして、シンガポール→クアラルンプールはLCCを利用すれば、それほど高くありません。さらに狙うはリサのANAマイルです。2人分アップグレード可能なマイルを持っており、今後使うあてもなかったのでした。

ただ、乗り継ぎの都合でKL泊が避けられない事態になり、結局の試算は下記のようになりました。

SIN→KUL(S$180)※+KUL→NRT(S$1,015)+KLホテル(S$170.09)=S$1,365.09
※30kg/1人の超過荷物料金含む

ここでまた、S$684で済むものをS$1,365.09払うか……という議論になるのですが、私があまりにもしつこいので、リサがとうとう折れました。贅沢を言う鬼嫁の粘り勝ちです。

たぶん、最後くらいいいかと思ってくれたのでしょう。私もわがままを聞いてもらったな、という自覚は強くありますし、とても感謝しています。実際にビジネスの乗ってみて満足し、「こういうものか」と納得できたのも結果的に良かったと思っています。


LCCでクアラルンプール(KL)に移動し、KL泊まで

さて、ここからは実際の移動についての話です。

シンガポールからKLまではジェットスターに乗りました。1時間くらいのフライトなので、キャリアにこだわりはなく、時間で選びました。

シンガポールからKLへ

シンガポールからKLへ

仕事でKLに通っていたリサが、「飛行機が雲の上まで行ったと思った途端、下降が始まる。」と描写するような短いフライトです。シンガポールを離陸した時、シンガポール生活が終わるというセンチメンタルな気分に浸っていたのですが、本当にその気分が冷めないうちに着陸いたしました(笑)。まぁ、着いた先はマレーシアですが。

KLの空港(クアラルンプール国際空港)はKLIAとKLIA2の2つに分かれています。私たちはLCCで来たので、KLIA2に着きました。ターミナルビルは新しく、お店も充実していました。

夕食を取った後、ホテルがあって翌朝の便が出るKLIAに移動しなくてはなりません。ちょっと参ったのが、私たちは乗り継ぎで一度荷物を受け取らないといけなかったので、本帰国の大荷物を抱えながらの移動になったことです。機動力が著しく低いので、食事はKLIA2にて手軽にフードコートですませました。

KLIA2のフードコートで夕食

KLIA2のフードコートで夕食

また、KLIA2にて少しだけお土産購入。リサと荷物をフードコートに置いたまま、一人でマレーシアのプチプラ靴VINCCIを見に行きました。人の多さと動きの激しさ、そして陳列の乱雑さに圧倒されましたが、やすーいサンダルとフラットシューズを自分用に買いました。

KLIA2のVINCCI店舗

KLIA2のVINCCI店舗

マレーシアのプチプラ靴屋VINCCI

マレーシアのプチプラ靴屋VINCCI

また、マレーシアのチョコレート「Beryl’s」(ベリーズ)でお土産を買いました。値段の割に安っぽい包装でしたが、帰国後食べたらなかなか美味しかったです。(特に人気のティラミス味。)

食事と買い物が終わった後はKLIAに移動です。電車とシャトルバスがありますが、なぜかリサが電車を嫌がったので、シャトルバスで移動しました。とにかく大荷物だったので、乗り降りだけで大騒ぎでした。本当に大変でした……。

ターミナルビルの移動でかなり体力を消耗したものの、無事KLIAに到着。この日はこのKLIAにあるサマサマホテルに宿泊でした。空港内にバギーがあり、それに乗ればホテルに着くというのでバギー乗り場を捜索。ちょっと迷ったのですが、建物2階(確か)の端っこで見つけました。

サマサマホテルに行くバギー乗り場

サマサマホテルに行くバギー乗り場

私、空港のバギーって初めて乗ったのですが、快適で、しかも面白くて、このバギーに乗れただけでサマサマホテルに泊まってよかったと思ったくらいでした(笑。庶民)。建物内を乗り物に乗って走るという感覚が不思議だったし、走行中の音がキューンという電子音みたいな音で、夫リサと「近未来感……」と興奮いたしました。

サマサマホテルに向かうバギー

サマサマホテルに向かうバギー

サマサマホテルですが、恐らくKLIAにある唯一のホテルです。乗り継ぎのために泊まるには高いので迷ったのですが、空港からKL中心部までは遠い上に観光したい場所もなかったので、実利をとってここにしました。

ホテルのレビューに「トランジットのために泊まるにはもったいない」というコメントがちらほらありましたが、まったく同じ感想です。キレイだし、ファシリティも整っているものの、ここでゆっくりするわけじゃないし、もったいない感がすごかったです。もう若干ランクを落としたホテルが空港にあればいいのにと思いました。

KL国際空港のサマサマホテル

KL国際空港のサマサマホテル

KL国際空港のサマサマホテル

KL国際空港のサマサマホテル



庶民妻、とうとうANAビジネスクラス初体験

朝食はラウンジでいただくつもりだったので、早く起きてホテルを出発です。再びバギーでキューンと空港ビルに戻りました。

まず、チェックインは初めてのビジネスクラスのレーン。そしてイミグレーションにまでビジネス優先があるんですが、朝早かったのでどちらも空いており、プレミア感は薄かったです。混んでたら助かるなぁ、という程度でした。

ビジネスクラス用チェックインカウンター

ビジネスクラス用チェックインカウンター

そして、いよいよ初ラウンジ!
入った瞬間の感想は……混んでてごちゃごちゃしてる……。

空港のラウンジがどのようなシステムか詳しく知りませんが、とにかく雑多な人がいることはすぐにわかりました。何かの特典でラウンジだけ使っている人もいるし、航空会社もいくつかの会社と兼用なので、同じようなお金を払った利用客ばかりではないということです。

KL空港のラウンジ

KL空港のラウンジ

かくいう私も夫のマイルでこの場にありついた身なので、これまたプレミア感とか、妄想していたブルジョア感みたいなのは薄かったです。(というか、どんだけ妄想してたのか(笑))。まぁ、空港によって違うのかもしれませんが。

とはいえ、朝食はこちらでいただきました。思っていたほど食べ物の種類が少なかったのですが、朝食だからいいかなというレベルでした。これまた空港やラウンジによっては充実度が違うんでしょうね。夫リサが時々出張先のラウンジで食べたものを自慢していましたが、KLは恐らく平均点くらいです。

KL空港のラウンジ

KL空港のラウンジ

KL空港のラウンジ

KL空港のラウンジ

それに、混んでいて席を探すのは大変だったし、食べ残しの食器が片付けられておらず、あちこちに放置されていた風景もイマイチでした。

思ったほどゆっくりできないままラウンジを後にし、いよいよ搭乗です。

これまた、ビジネスだから優先搭乗だと思っていたのですが、なぜかビジネスとエコノミーが一緒に呼ばれていつもの混雑でした。えー、ANAってビジネスの優先搭乗無いんだ。いや、間違いなら嫌味なんですが。。まぁ、頭上の荷物置き場を取られる心配がないので急ぎませんが……。

そして席にたどり着きました。座席の写真を撮ってしまうあふれる庶民感。

ANAビジネスクラス座席

ANAビジネスクラス座席

機体が古いためか、最近広告なんかで時々見るような個室風のイケてる座席ではありません。しかし、ゆったり感はエコノミーの比ではない! これが飛行機の座席なのか、と思うくらい、足が伸びる、寝たときに体が動かせる、ということに感動しました。

ANAビジネスクラス座席

ANAビジネスクラス座席

この座席の大きさには始終感心しきり。まぁ、これがビジネスの最大の醍醐味と言われればそりゃそーなんですが、本当に楽ちんでした。飛行機のストレスってやはり座席の狭さなんだと改めて思いました。

グアバジュース

グアバジュース

食事はこんな感じ。

ビジネスクラス食事

ビジネスクラス食事

ビジネスクラス食事

ビジネスクラス食事

見た目はきれいですが、味はそれほどでもなかったです。

ただ、いつでも頼める軽食(おつまみ)はどれを食べても美味しかったです。チーズやナッツ、つくねなど。お酒飲む方はアルコールと一緒にちびちび楽しむんでしょうね。リサはカレーを頼んでいましたが、先ほどの通常の食事より美味しかったようです。

ビジネスクラスのおつまみ

ビジネスクラスのおつまみ

ビジネスクラスの軽食カレー

ビジネスクラスの軽食カレー

食べて、映画見て、時々寝て……と、飛行時間を楽しんでいるうちに、あっという間に日本に着きました。たかだか7時間足らずのフライトでも、今までは「いつ着くのか」とイラついていましたが、ビジネスだったらあと5時間くらいは乗っていられたと思います。

座席が違う快適さは想像以上でした。10時間を超えるフライトこそ、ビジネスに乗りたいものです。とんでもなく高いけどね……。


ビジネスクラス初搭乗の感想

誠にありがたい体験をさせてもらった、最後の最後にワガママを聞いてくれた夫に心から感謝したい、というのが最初に出てくる言葉です。ありがとう、リサ。

そしてその体験で得た感想として、ビジネスは座席が広い以外のメリットはあまり魅力的ではない、ということでした。私の妄想が行き過ぎていた可能性がありますが、以下のサービスは無くてもよかったです。

  • 緩めの荷物重量制限
  • チェックインの優先レーン
  • イミグレの優先レーン
  • ラウンジ利用
  • 優先搭乗(ってか無かった)
  • エコノミーよりよさげな食事とおつまみ
  • CAの過剰なコミュニケーション(むしろ感じが悪かった)

コストの大半が広い座席にあることは理解していますが、運賃がいくばくか安くなるなら、私は上記のサービスは全部要らないです。

本当のビジネス利用の場合は、上記にかなりのメリットがあることは想像できます。しかし、レジャー目的だったら過剰というか、なくても我慢できるサービスばかりです。私は夢から覚めたわけで(笑)、その体験ができたことは貴重だったと思います。

別の記事にも書きましたが、日本帰国後に生活の変化があり、今後5年、10年くらいは海外に行くことはなさそうです。

もっと言えば、できれば飛行機自体乗りたくないくらいです。そんな飛行機生活休止前の最後のフライトで、ビジネスの妄想から解き放たれたのはとてもいいことでした。たぶん、乗れなかったらまたどこかで「乗せろ」と騒ぐようなワガママな女ですから。

シンガポールには20年後に生命保険の小切手を取りに行く必要があるので、なんならその時にまたせがんでみようかなぁ、なんて思っています(笑)。

シンガポールから本帰国:いよいよ退去。わが家の不動産引き渡し(ハンドオーバー)

最終的な修繕費用のメモ

シンガポール在住歴が長い方だと、島内引っ越しで何度か退去手続きを経験されている方も多いと思います。しかしわが家は2年ちょいの滞在だったので、一度も引っ越しすることはありませんでした。

なので、本帰国にあたっての退去が、シンガポール生活最初で最後の引き渡し(ハンドオーバー)となりました。

退去にあたりシンガポールの賃貸契約について知ったこと2つ

賃貸契約を2か月延長した

わが家のコンド(コンドミニアム)の賃貸契約は2年でした。なので、本帰国を検討し始めた時、帰国のターゲットはコンドの契約期限が切れる日でした。それが、もろもろの事情により、どうしてもその日までに帰国するのは難しいという状況になったのです。

多くの方がご存知のように、シンガポールの賃貸契約は基本、中途解約ができません。もし契約更新をしたら、契約期間途中で帰国となっても、残りの期間の家賃を払うことになると聞きました。例えば1年更新をして、2か月後に帰国が決まったとしても、残りの10か月の家賃を払わないとならないという。……ただでさえ高い家賃をそんな形で払うなんてありえない選択肢です。

唯一の例外事項がディプロマテック・クローズ(Diplomatic clause)。会社都合の転勤であれば、諸条件と所定の手続きの下、途中解約は可能です。(契約内容次第ですが、大抵のTAにはこれが含まれているそうですし、わが家もありました。)

しかし、わが家は該当しません。こんなところでも現地採用は不利だな、と痛切に思わされました……。

シンガポールの民泊は違法と聞きますし、どこかで部屋借りをするにも、合法的な最低契約期間は3か月です。詰んだか? と思えた状況でしたが、私が先に帰国し、夫リサがどこか安いホテルで残りを耐えるという選択肢を残しつつ、ダメもとで「契約期間を2か月だけ延長できないか?」というのを不動産エージェントに聞いてみました。

するとあっさり、「OK」との連絡が。不動産契約の任意期間の延長ができるなんて知らなかったので、これは助かりました。

延長の手続きに結構なお金を取られた(たしか600~700ドルくらい)し、結果的に1か月しか延長は必要なかったので、残り1か月分の家賃を無駄にすることにはなったのですが、帰国まで住む場所がある……という安心感は買えました。

退去前に内見がやって来た

シンガポールの「あるある」です。退去前に内見がありました。まだ住んでるのに他の人が部屋を見に来るやつです。契約を2か月延長した直後、その2か月前にやってきました。

わが家の場合、見に来た人が白人のおじさんで、なんだかすごい恐縮してたのが気分的に救いでした。それでも妙に大人数でぞろぞろ見て回られたので、あまり気持ちがいいものではありませんでした。(まだ使ってる冷蔵庫開けるなー!)

お金払って住んでる期間に、部屋を他人にあちこち見て回られるのは気分が良くないし、逆の立場でもなんだか申し訳ない気持ちになります。大家さんができるだけ空室期間を避けたい気持ちはよーくわかりますし、私自身日本の感覚が抜けないだけですが、相容れない空気を感じました。

ちなみに、私たちは前述の通り契約期限の1か月前に退去したのですが、2か月分の家賃を払っています。もしすぐに借り手が見つかった場合、大家さんは家賃を1か月分2重取りできるそうです。これはエージェントをやってる地元の知人から聞きました。私が憤っていたところ、「世の中ギブ・アンド・テイクよ!」といさめられました。

シンガポールの大家さん、権利強すぎです……。外国人のお金を国民にまわす、シンガポールの政府はやり手だ……。


引き渡し日の調整と事前チェック

さて、ようやく引き渡しの話です。

シンガポールから本帰国:わが家の本帰国&帰国後ToDoリスト 」の記事中で少し触れましたが、できれば退去日にシンガポールを離れたいと思っていました。退去日から出国まで日が空けばどこかに泊まる必要があり、その費用がばかにならなかったからです。

不動産エージェント経由で大家さんに問い合わせたところ、退去日前に一時事前チェックをするならいいということになり、1週間前に事前チェックが決定しました。

事前チェック当日は、大家さんと大家さんサイドのエージェントが来ました。本来ですと借り手(私たち側)のエージェントも来るべきなんですが、この日は来ませんでした。もともと入居時もあまり頼りにならない人だったので、来てくれなくてもがっかり感は薄かったですが……。

進行は大家さんエージェントが丁寧に進めてくれました。契約時にお互い確認した備品リストを手元に、一部屋ずつ、その備品の有無や状態、そして部屋や設備の状態を確認していきました。

また、3か月に1回義務付けられていたエアコンクリーニングの領収書、カーテンクリーニングの領収書もこの日に見せました。(この日は確認しただけで、退去日まで部屋に保存しておいて欲しいとのこと。)

この事前チェック、恐らく退去日当日のチェックとほぼ同等の内容だったと思います。退去日は事前チェックした内容を最終合意するだけで済ませたので、当然と言えば当然なのですが。

シンガポールから本帰国:自力で安く済ませようとしたコンドのプチ修繕とカーテンクリーニング」の記事で書いたように、可能な限り修繕はこの日までに終わらせています。なので、この日に指摘された要修繕個所は費用負担を求められる可能性がありました。

そして最終的に指摘されたのが……

マスターベッドルームの床材の浮き
バスルームのドア下から漏れた蒸気で、部屋の床材が浮いていた。借り手側の不注意によるものなので、張替費用を全額負担して欲しい

マスターベッドルームのバスルームのシンク化粧板剥がれ
バスルームの洗面所に貼られた化粧板が蒸気で剥がれかかっている

シャワーヘッドの水漏れ
シャワーヘッドの根元のゴムが劣化して水が少し漏れている

キッチンのシンク下
キッチンのシンク下にカビが生え、化粧板が剥がれている

……正直なところ、ほぼ全部、納得のいかない指摘でした。日本人のロジックを持ち出す意味がないことは百も承知でこちらの言い分を書き出してみます。

マスターベッドルームの床材の浮き
部屋の構造上の問題。ドアを閉めていても隙間があり、バスルームから部屋に蒸気が流れ込むようになっていた。その部屋が蒸気に弱いフローリングであったのが問題。もう一つのシャワールームはドアの外が石であり、そちらは問題が起きていない。

マスターベッドルームのバスルームのシンク化粧板剥がれ
上記と同様に構造上の問題。蒸気が発生するバスルームに木の化粧板を貼ったら当然劣化する。もう一つのシャワールームは入居時にすでに剥がれており、ガムテープが貼られてるだけだった。(入居時に指摘済み。)

シャワーヘッドの水漏れ
20年近く交換していなかったゴムの経年劣化。というか、入居時から漏れていたが、使用に支障がなかったのでそのままにしていた。入居時の指摘漏れが悔やまれる。

キッチンのシンク下
使用していなかったが、湿気がこもりやすいので時々覗いて状態を確認していたが、特に問題はないと思っていた場所。しかし実はオーナーが置いていった人工石の板が化粧板の上に置いてあり、その人工石の板と化粧板の間にカビが発生していたことがチェック時に判明した。(私はその人工石の板が張り付いているものだと思っていた。)

理不尽と思う指摘に激しい苛立ちを覚えつつ、一体いくら請求されるんだという不安を抱え、退去日を待つことになりました。

ただ、キッチンのシンク下のカビだけは見苦しかったので、約1週間、ほぼ毎日夫と交代で可能な限りのカビ取りを試みました。後は防水ペンキ塗ればきれいじゃん、というくらいにキレイになりましたが、大家さんには響かなかったようです。無駄な労力だったのでしょうか。


引き渡し日当日

いよいよ退去日、引渡し当日です。この日は午前中に引き渡しをして、午後に空港に移動、夕方シンガポールを離れることになっていました。

前日までも可能な限りの掃除をしていましたが、朝も限られた時間で徹底掃除。2日前に船便は搬出済みでしたが、処分してもいい掃除道具はよけてあったのです。夜に使ったバスルームの掃除とか、洗濯機の漂白とか、その他目につくところをきれいにしました。

そして掃除の後には、使いかけの洗剤や掃除用具はもちろん汗だくで汚れた服も捨ててしまい、さっぱり気持ちよく引き渡しを迎えました。

なお、業者によるクリーニングは私たちの退去後にしてもらうことになっていました。私たちの入居時もそうだったのですが、次の借り手が見つかった時、その入居前に掃除してもらった方が気持ちいいだろうというお互いの判断です。

ただ、内見時に汚いと申し訳ないので、退去前に可能な限り丁寧な掃除をしたのは、私たちなりの誠意でした。

さて、退去ですが、借り手側(私たち側)のエージェントも登場しました。退去なので、彼にはなんら金銭的メリットはありません。来なくてもいいものだと思っていたので、来てくれたことは素直に感謝しました。

前述の事前チェックで指摘された内容については、大家サイドから私たちサイドのエージェントにも話がいっていました。

なのでこの日は改めて、問題の箇所だけを話し合うことになりました。改めて書き出すと、問題の箇所は以下の通りです。

  • マスターベッドルームの床材の浮き
  • マスターベッドルームのバスルームのシンク化粧板剥がれ
  • シャワーヘッドの水漏れ
  • キッチンのシンク下

構造上の問題だとか、経年劣化(自然損耗)だとか、こちらも言いたいことがありました。しかし、私は英語ができないし(!)、夫リサはなんだか面倒になったようで、もにゃもにゃとあまりハッキリ主張をしません。

シンガポール最終日というのに、いやーな気持ちを抱えてその様子を見守っていたところ、突如私たちサイドのエージェントが猛烈に話し始めました。どうやら、すべての状況を把握した途端、一気に修繕費用値下げについての交渉を始めてくれたようなのです。

私たち以外は全員中華系でして、しかも大家さんが英語が不得意なことから、私たちをおいてエージェントの中国語での爆裂トークが始まりました。

細かい内容は分かりませんが、後で英語で受けた説明によると、やはりマスターベッドルームの床材の浮きは構造上の問題であり、借り手側に落ち度はなかったと主張してくれたようです。

大家さんと大家さんサイドのエージェントはそれほど我が強い人ではなかったようで、こちらのエージェントの猛烈トークに圧倒されるがまま、結局この件に関する私たちの修繕費用の負担はゼロになりました。

おお、わが家のエージェント、最後の最後で突如大活躍

ただ、その他については折半で負担することになり、最終的な請求額は以下のようになりました。

最終的な修繕費用のメモ

最終的な修繕費用のメモ

  • マスターベッドルームのバスルームのシンク化粧板剥がれ(380ドル中190ドル負担)
  • シャワーヘッドの水漏れ(60ドル)
  • キッチンのシンク下(260ドル中130負担)
  • 部屋のクリーニング代(380ドル)

なお、書きそびれていましたが、部屋のクリーニング代は契約で「退去時に380ドル負担」という約束になっていました。なので納得済みで380ドル支払いました。

以上、合計760ドルがデポジット(入居時に払った預け金)から引かれ、後日返金されることになりました。予想外の私たちサイドのエージェントの活躍に、感謝・感謝です。

事前チェックから退去まで、修繕費用の請求を考えると気分が晴れませんでしたが、最後の最後でそれほど大きな負担を強いられることなく交渉が落ち着き、安心してシンガポールを発つことができました。


シンガポールの賃貸にはこりごりだ

日本は借り手の権利が強すぎると聞きますが、シンガポールは貸し手の権利が強すぎると思います。

それは国が外国人のお金を国民にまわすための政策であると理解していますが、会社に守ってもらえない現地採用の立場からすると、家賃に限らないあらゆるコスト(と気苦労)が本当に高すぎます。

借り手側もいろいろ戦う術と知識を身につけることは大事ですが、正直なところ、もうシンガポールでは二度と部屋を借りたくないです。

愚痴でした(笑)。
皆様の無事で平和な引き渡し(ハンドオーバー)をお祈りしております。

シンガポールから本帰国:友だちとの最後の別れと、行きつけのコーヒーショップでの最後の食事

コーヒーショップでシンガポール生活最後の晩餐

たった2年ちょいのシンガポール生活でしたが、出会いと別れはやはり寂しいものです。

日本人同士であれば「またいつか日本で会えるかも」という淡い期待があり、あまり寂しさは感じません。しかし、その他の国の人たちとは、もう会うこともないかもしれないという覚悟してお別れをしました。

お別れ会での食事

お別れ会での食事

お別れをした人たち

コミュニティセンターの英語クラス

1年半ほど通ったコミュニティセンターの英語クラス。週1回、たった1時間半のクラスでしたが、先生をはじめ、ずっと一緒だったメンバーとはとても仲良くなれました。英語の勉強より、彼らとの何気ない会話を楽しみに通っていたように思います。

台湾の男の子だけ、いずれ台湾に帰ると言っていたし、日本にもたまに旅行していたようなので、もしかすると彼にはまた会えるかもしれません。

でも、その他のメンバーが、今後日本に来ることはなさそうです。(先生は旅行嫌いっぽいし(笑))なので、私がシンガポールを訪れることがなければ、もう会えないでしょう。

いつもニコニコしていて穏やかな性格で、私が大好きだった隣に座るマレーシア・ママは、最後の授業でペンをプレゼントしてくれました。

彼女は子どもを国において夫婦でシンガポールに出稼ぎに来ており、日本への旅行は大変ハードルが高いそうです。もう会えないかも……と、半泣き(心ではマジ泣き)でお別れしました。

南米出身のF夫妻

シンガポールでとても仲良くなった南米某国出身の駐在ご夫婦。実は顔を合わせた回数はそれほど多くないのですが、Whats appやSNSでずっと交流をしています。なにか根っこの方で深く相性の良さを感じていまして、彼らがとても好きなのです。

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本帰国を決めた際、会おうかどうか迷ったのですが、とても寂しくなるような気がしてギリギリまで連絡せず、結局顔を会せることなく別れてしまいました。

ただ、日本への関心を強く持ってくれており、本帰国前に一度くらい旅行で来てくれそうです。先日、この春か秋に日本行きのチケットを探してる旨の連絡があったので、もし日本で会えたらすごく嬉しいです。

地元のサークル

1年もいなかった地元のサークルですが、メンバーの人柄もあって、大変楽しく有意義な時間を過ごさせてもらった場所です。今まで縁がなかったインド系シンガポーリアン、他のアジア出身(インドネシア、フィリピン、ベトナムなど)の人たちと交流できたのも興味深かったです。

本帰国にあたり、一部のメンバーがお別れの食事会を開いてくれました。旦那さんも連れてきて、とのことだったので、珍しく私の知り合いとの食事にリサが同行してくれました。

「シンガポールのベスト・チリクラブよ!」と連れて行ってもらったのは地元のコーヒーショップ。何度か訪れたことがある場所でしたが、ここでチリクラブを食べるのは初めて。チリクラブはもちろん、注文してもらったお料理は何を食べても美味しかったです。

地元コーヒーショップの豪快なチリクラブ

地元コーヒーショップの豪快なチリクラブ

食事会という形でしっかりお別れができたせいか、なにか寂しさより新たな生活に向けて背中を押してもらったような気分になりました。会を主催してくれた、私が大好きでそして尊敬しているおばちゃんと、最後は固い握手を交わして別れました。

シンガポール生活には良いことも、嫌なこともありましたが、このサークルとこのサークルの人たちに出会たことは間違いなくラッキーなことの一つでした。

夫リサの友だち、エルさん

リサが日本で知り合った南米出身のお友だち、エルさん。もともと日本で働いていたのですが、私たちより数年早くシンガポールに移住しました。そしてシンガポールに来たばかりの頃、リサが知り合いがいるというので連絡をとってもらい、一緒に食事をしたことがありました。

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リサはまめな連絡をする人ではないので、それから付き合いはありませんでした。

しかし、今回私たちがシンガポールに離れるにあたり、「今会わなかったらもう会えないかもよ」とリサに言ったところ、連絡を取って最後に会うことになりました。ディンタイフォンでランチです。

ディンタイフォンの鉄板メニュー小籠包

ディンタイフォンの鉄板メニュー小籠包

このエルさん、初めて会った時もとても親しみやすくて素敵な女性だと思っていましたが、この二度目に会った時はすっかり私が惚れてしまいました。性格の良さに加えて頭が良く、自立していて、なんというか……ハンサム・ウーマン?(死語?)

リサも知らなかったようですが、話をしていたらご両親も立派な経歴の人たちで、育ちも含めて私たちと格の違いがあるのですが、親しみやすい人柄で距離を感じさせない魅力的な人なのです。

そんなエルさん、お会いした時点で、本気で母国への帰国を検討していました。すでに仕事は探し始めており、仕事が決まったらシンガポールは離れるとのことでした。

私たち以外にも日本に知り合いが多いエルさん。本帰国の前には日本にも遊びに来るとのことだったので、もう一度会えたら嬉しいです。

エルさんとの食事は私たちが出発する前日だったので、シンガポールで最後にお別れしたお友だちはエルさんになりました。


シンガポール生活最後の食事は行きつけのコーヒーショップで

皆さんは本帰国が決まったら、シンガポールで最後に何を食べるか決めていますか?

(最後の夕食のことです。私たちの本当の最後の食事は出発日の朝食と、空港での昼食だったのですが、これはお腹を満たすためだけの食事だったのでカウントなしで。)

回数は人より少ないものの、私たちもシンガポールで何度かレストランでの食事をしました。美味しいお店、コスパのいいお店、いろいろありましたが、胃も心も満たしてくれるお店には日本ほど出会えなかったという印象を持っています。

なので、これから日本に帰る人間にとって、あえてシンガポールで食事をしたいと思えるレストランが思いつかなかったのでした。

しかし、日本にはないものがあります。それはホーカーセンターやコーヒーショップです。

過去にも何度か記事にしていますが、私は特にコーヒーショップが好きです。中でも近所にお気に入りのコーヒーショップがあり、そこで暑さを避けた朝や夜、リサとまったりと食事をするのがとても好きでした。

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私が好きなシンガポールのコーヒーショップの条件

日没後の涼しくなった時間、わらわらと団地の部屋から家族みんなで出てきて大きなテーブルと大皿料理を囲んだり、近所の仲良しじーさんたちが集まってビールをガバガバ飲んだり、夫婦二人だけでしっぽり夕食を楽しみつつも酔っぱらって陽気だったり。

日本の夏祭りの夜を思い出させるような光景が毎晩繰り広げられていて、このお店はいつ来ても楽しい気持ちになりました。

時々飲んでた薬草炭酸水?

時々飲んでた薬草炭酸水?

リサとは以前から最後の食事場所の話をしていましたが、割と自然に、この近所のコーヒーショップで、ということで気持ちが一致しました。

安っぽい広場の電飾を見上げつつ、シンガポール生活最後のホーカー飯を頬張りました。

コーヒーショップでシンガポール生活最後の晩餐

コーヒーショップでシンガポール生活最後の晩餐

愛着を感じていた場所なので、食事の後にリサと一緒の写真をお店の人に撮ってもらいました。こんな超どローカルな場所には観光客は皆無だし、住民でコーヒーショップで写真を撮る人なんていないでしょうから、お店の人は不思議がっていました(笑)。

シンガポール生活最後の夜の思い出になりました。


さようなら、シンガポール

私がシンガポールに行けばまた会える人たちはいるし、日本人にとってシンガポールに旅行することはそれほどハードルが高いことではないでしょう。

コーヒーショップだって、私があまりにも名残惜しそうにしていたら、またいつか来ようと夫リサは言ってくれました。

実際、隙あらば(笑)私もシンガポールに一人でも旅行で行こうかと気軽に思っていました。

しかし、私も本帰国してからいろいろな変化がありまして、当分……5年とか10年の単位でシンガポールに行くことは無いような気がしています。

そう考えると、自分なりの数々の別れの儀式は、大事なことだったと思っています。

本帰国が決まった皆さん、出発のその日まで、どうぞ悔いの残らないシンガポール生活をお送りください。

シンガポールから本帰国:本帰国に際してのお金にまつわる手続き

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シンガポールから日本に本帰国するにあたり、わが家がお金に関してやったことを書きたいと思います。

なお、お給料はシンガポールと日本で両方もらっている方、全額シンガポールでもらっている方の大きく2タイプいると思いますが、わが家は現地採用家庭のため、シンガポール在住中の夫および私の給与は全額シンガポール・ドルで受け取っております。それを前提に記事を執筆しております。


銀行口座とクレジットカード

わが家のシンガポールでの銀行口座は、夫のDBSと私のOCBC(ジョイント口座)の2つでした。そして、これらの口座は両方とも解約せずに残してきました。

残す方法は簡単……といいますか、ただ登録住所を日本の住所にするだけです。口座開設時はかなりうるさいのに、転出時はこんなにもあっさりしていて驚きです。手続きは念のため両方とも店舗まで赴きましたが、DBSはネットで自分でやってくれと言われました。一方OCBCは店舗で手続きができたので、ネットで完結するのかは不明です。

帰国後、どちらの銀行からも日本のマイナンバーの登録の依頼が封書で届きました。今後シンガポールで収入や収益が上がった時に日本が税金を取るためでしょう。あいにくその予定はありませんが、指示通りの書類を返送しました。

なお、口座は使用していないと凍結される可能性があるようです。まだ本帰国してから半年も経ってないので、おいおい送金などで口座を稼働させる予定です。

一方、クレジットカードは解約になりました。銀行口座を残してきたので、そのまま使えるかもと思っていたのですが、夫リサ曰く帰国後に連絡があって解約させられたそうです。使う予定はないので解約はまったく問題ないのですが、素人にはこのポリシーの違いがよくわからないのでした。


シンガポールドルの貯金は生命保険に

現地採用のわが家でも、シンガポール生活でささやかな貯金ができました。そのシンガポールドルの貯金をどうするかについての考えと、結果的にシンガポールの生命保険に預けたという話は以前に一度書いたことがあります。

→「シンガポールでの貯金、わが家は保険を検討中です。
→「シンガポールで貯蓄目的の生命保険(養老保険)に入りました

この記事から1年弱の本帰国にあたり、ふたたび溜まった小金をどうするかについて夫婦で話し合いました。以下、お金の運用に関する話は私たち夫婦の考え方であり、その内容をお勧めするものではないことご了承ください。

まず、夫婦で一致したというか、考えが変わらなかったのは、日本円にして持ち帰るのはもったいないということ。せっかく稼いだ外貨を、コストをかけて日本円にすることに意義を感じないというのは同意見でした。(もちろん、シンドルにはリスクがあります。でもそれは円も同じです。)

というわけで、シンガポールドルでの運用を考えることになります。私は以前加入した生命保険が私たちのニーズにぴったりだと思っていたので、また同じ保険に入ればいいと思っていました。しかし、夫リサはもっと収益が上がる運用方法がないかを少し前から考えていたようです。

いくつか候補があったようですが、ぽろっと漏らしたのがマレーシア・リンギットで運用するという話。これは反対しました。国際情勢や為替に疎い私ですが、本気でマレーシアに将来性を感じているのか、何度か念押ししました。そもそもシンドルでの運用じゃないし、感情論で言えば愛着もありません。リサがどこまで本気だったのかわかりませんが、その後諦めたようです。

その後も、魅力的な投資先が見つからなかっただけでなく、運用中に収益が上がる(=日本で申告が必要)というのが面倒そうでした。

そうこうしているうちに本帰国も迫り、もろもろを新規に手続きしている時間がなくなっため、リサも「生命保険でいいか」となり、前回と同じ営業の人に連絡をとり、手続きを進めました。前回と類似の商品だったので、手続きは大変スムーズ。限られたスケジュールの中で無事申し込みが済みました。

皆さんはシンガポールドルの貯金、どうしますか?

そんなこんなで、私たちは2年2か月のシンガポールでの稼ぎは、すべてシンガポールに託してきました。大半は生命保険として、残りの少額の現金預金はシンガポールの銀行口座で眠っております。

日本の貯金を切り崩しながらシンガポールで生活している人というのはあまりいないと思います(いないとは言いませんが、そんな状況なら日本に帰った方が楽なはず……)。つまり、シンガポールで生活していれば日本にもともとあった貯金が減ることはないでしょう。

シンガポールに新卒就職して貯金がない状態で来ているならともかく、そうなると本帰国時にシンガポールの貯金を日本円にせざるを得ない状況はあまりないと思うんですよね。だから「シンドルのままの運用」を考える人が多いというのが私の想像なのですが、実際はどうなのでしょうか。

こういう本帰国に際してのお金の話って、あまり見たり聞いたりしないので、とても気になります。私たちは私たちなりの判断でこのような形になりましたが、本当は他のご家庭のお話を聞いて参考にしたかったです。

シンガポールから本帰国:自力で安く済ませようとしたコンドのプチ修繕とカーテンクリーニング

クリーニングから戻ってきたカーテン

シンガポールの不動産の賃貸契約は、退去時の原状回復とカーテンクリーニングが定められていることが多いです。わが家の賃貸契約もごく一般的な内容でして、150ドル以下の修繕(マイナーリペア)は賃借人の負担、賃借人の管理不足によるその他の破損は場合によって賃借人全額負担、カーテンはクリーニングをする、といった内容でした。

契約だし、借り物なので対応するのはやむを得ないのですが、費用は可能な限り抑えたいというのが人情。実際、修繕に関しては退去時に可能な限り自力で試みているご家庭は多いのではないでしょうか。

大したことはやってないのですが、わが家のケースを書いてみたいと思います。


コンドミニアム(部屋)の自力プチ修繕

まず、修繕が必要と思われる個所をリスト化しました。例えばこんなものがありました。

  • 床材の浮き
  • 水道の蛇口の根元のゆるみ
  • エアコンのリモコンが動かない
  • インターフォンの電池切れ
  • ドアストッパーが取れてる
  • クローゼットやシンク下棚のパッキン部分のはがれ
  • 壁の汚れ

わが家は夫も私もDIYとかまったく不得意でして、修繕なんて最低限のことしかできません。なのでできること、できないことの判断はわりと容易でした。

上記の場合、床材の浮き(フローリングの板が湿気で浮いた)の修復は絶対無理なので、これは引き渡し時に大家さんに報告し、負担するものは負担するしかないと諦めました。経年劣化(自然損耗、wear and tear)じゃないかという判断もありますが、それについてはまた別途記事にしたいと思います。

また、水道の蛇口の根元のゆるみも、当初パテかなにかで埋められないかと思いましたが、どうも構造的にそういう問題じゃないと思い、水道屋さんに直してもらいました。専用のレンチで回してしめてたので、やはりお手上げ案件でした。

一方、これは自分たちでどうにかなるだろう、と思ったのが、エアコンのリモコンの不具合とインターフォンの電池切れ。エアコンのリモコンはもともと10ドルもしないような安いものだったので、とっととHDBの雑貨屋で新しいものを買いました。入居時にあったものも残しておいたら、買い替えたことをむしろ喜んでもらえました。インターフォンの電池切れは、天井近くに設置された機械のケースが開けられず、ギリギリまで困ってました。それがある日突然うまいこと開いて無事交換ができました。

こういうつまらない不具合も、引き渡し時にそのままにしておくと、場合によっては(大家さんによっては)後から不明瞭な請求(デポジットから差し引き)の可能性があるので要注意です。私たちは入居時に水道関連の不具合があって、大家さんの手配と負担で修繕をしたのですが、その業者がえらいぼったくり価格だったので大家さん手配の業者に不信感があったのです。

その他、入居早々にぽろりと取れた磁石式のドアストッパーや、棚類のパッキンが取れかかっていたのは、接着剤などを使って自分で直せました。また、壁はコンクリートに白いペンキを塗っただけの壁だったので、拭いて取れない汚れは消しゴムでこすったらきれいになりました(これは修繕じゃなくて掃除か?)。

ちなみに、修繕中にSugruという面白い接着剤に出会いました。日本でも売っているのでご存知の方もいるかもしれませんが、粘土のように自由に成型できて、固まるとシリコンゴムになるものです。DIYショップのHome-Fixで購入しました。

粘土シリコン接着剤Sugru

粘土シリコン接着剤Sugru

接着面積が小さいとくっつかないので、隙間を埋めて固めるような修繕に向いてます。シリコンなので防水性・耐熱性もあるようです。部屋の修繕ではありませんが、ケーブルの修復にも使えました。

SugruでちぎれそうだったUSBケーブルを修復

SugruでちぎれそうだったUSBケーブルを修復




クリーニング屋にカーテンを持ち込んだカーテンクリーニング

続いて、カーテンクリーニングについて。

冒頭に書いたように、わが家の賃貸契約では退去時にカーテンのクリーニングが義務付けられていました。ただ、うちの場合は「machine wash」という書き方になっており、入居時に大家さんに直接確認したところ、洗濯機で洗ってくれればOKということでした。

そんなわけで、わりと気楽に構えてたのですが、いざ退去が決まって洗濯機にかけようかと思ったところ、どうにも水洗いしたら縮みそうな素材に見えてきました……。カーテンが破損したら咎められそうだと思い、結局ドライクリーニングしておくことにしました。

カーテンクリーニングを外注するのはシンガポールではごく一般的で、検索すれば業者はわんさかみつかります。サービス内容はだいたい同じで、カーテンの取り外しと回収→クリーニング→カーテンの設置を、部屋まで来てやってくれるようです。カーテンが無い間にカーテンを貸してくれる業者もあるようです。

契約なので致し方ない出費です。しかしそれでも少しでも安くすませられないか考えました。

そして出した結論が、自分で外してクリーニング屋に持ち込もうということ。幸い近所にクリーニング屋さんがあったので、自分で持って行くことは可能と判断しました。

前述の回収から設置までしてくれる業者も、クリーニング屋に持ち込む場合も、値段は1kgあたりいくら、といった設定が多いです。さらに、回収してくれる業者は最低利用価格が設定されていることがあります。ざっくりとした比較でしたが、やはりクリーニング屋さんに持ち込む方が安価でした。

自分ではずしてクリーニング屋さんに持ち込んだカーテン

自分ではずしてクリーニング屋さんに持ち込んだカーテン

わが家が利用したクリーニング屋さんの場合、カーテンのドライクリーニングは1kg7ドル。マスタールーム、コモンルーム、リビングの3セットで、合計90.5ドルでカーテンクリーニングを済ませることができました。

と、ここまで書くと自力カーテンクリーニングが良かったみたいな印象を残しますが、正直なところ完全外注してもよかったと思うくらい面倒くさかったです。。

まず、取り外しが大変です。シンガポールの部屋は天井が日本より高いので、カーテンの取り外しには脚立が必須。しかも床が石なので、足を踏み外さないようひやひやしながら取りはずしました。

また、やはりカーテンがない期間が辛かったです。仮カーテンを貸してくれるサービスがあるならとても便利かと思います。部屋の中、丸見えだしまぶしい。。ちなみにわが家は45リットルゴミ袋を切り開いて窓に貼ってしのぎました。すりガラスみたいになってプライバシーは守られたかと思います。

ゴミ袋を貼り付けた窓(笑)

ゴミ袋を貼り付けた窓(笑)

そして戻ってきたカーテンの設置は、フック一つ一つにかけていく必要があるわけで、取り外し以上に手間でした。

さらに、一度にすべてのカーテンを出して運ぶのは困難だったので、2回に分けて行ったのも面倒だったです。

そんなこんなで終わったカーテンクリーニングでしたが、クリーニングの仕上がりは今一つ。もともと古くて端もほつれており、ペンキなどが付いた薄汚れたカーテンではありましたが、ドライクリーニングでキレイになって戻ってきたという感じはありませんでした。

白いレースカーテンは黒ずんだままだし、ペンキや汚れは取れてません。参ったのは洗剤のキツイ匂いが残っていたこと。広げてかけなおすとき、半ば匂いにむせながらの作業になりました。

クリーニングから戻ってきたカーテン

クリーニングから戻ってきたカーテン

日本だったら不満たらたらになりそうな結果でしたが、約束は果たしたしもう退去する身なので、安く済んだことに満足するだけです。大家さんには退去時、クリーニング屋の領収書を渡して証明としました。(ちなみにドライクリーニングに出したことについて特に感謝されたわけではなかったです。)


退去にあたりシンガポールの賃貸生活について思ったこと

コンドの修繕って、部屋の状態と大家さんの当たり外れがあるなぁと改めて思いました。

動物を飼っているとか、やんちゃな子どもがいるとか、乱雑・不潔な生活をするとか、テナント側が問題を起こすケースはもちろんあると思います。しかしシンガポールの場合、やはり部屋の品質自体と、権利が強い大家さんの考え方がガチャ状態(笑)で、ハズレをひくと借り手の経済的・精神的負担が理不尽に大きいような気がいたします。

わが家のケースでは、もともと古いのにあまり手を入れてない部屋だった=もともと状態が悪かったということと、大家さんが常識的な人だったので、結果的には大きなもめ事とか、こちらが嫌な思いをすることはありませんでした。

部屋の状態や大家さんのランク付けやレビューがあるわけじゃないので、気を付けようもなく、運としか言いようがないことではありますが、やはり「借り物である」という意識を持って丁寧に住むことと、テナント側の権利を守るものでもある契約(TA)をしっかり理解し、それを盾にして大家さんと対峙することが大事だと思います。(それが間に入る不動産エージェントの役目でもありますが、これもまたガチャですよね(笑)。)

修繕とカーテンクリーニングについての記事でしたが、不動産の引き渡しについては別途記事にできたらと思っています。

シンガポールから本帰国:最後のお土産とシンガポールの思い出品の購入

ニワトリ柄の食器

本帰国するのにあたり、シンガポール土産を買うのも最後になりました。また、これまでシンガポールの思い出になるような買い物はしてこなかったのですが、引っ越しと新生活の邪魔にならないようなささやかな自分用のお土産も買いました。

本記事では、私がシンガポール生活の最後に買ったお土産と、自分の思い出用に買った物たちを紹介したいと思います。

シンガポール最後のお土産

シンガポール土産はこれまでも何度か記事にしてきましたが、正直私は最後の最後まで「これは間違いない!」みたいなものは見つけられませんでした。

関連記事
→「日本一時帰国:シンガポールからのお土産と日本で買ってきた物
→「日本一時帰国(2016年7月):お土産や買ってきた物など
→「日本一時帰国:日本へのお土産と日本で買ってきたもの
→「日本一時帰国:日本へのお土産、日本からのお土産
※似たようなタイトルばかりですが、全部異なる記事です(笑)

こう言ってはなんですが……やっぱり食べ物も日用品も、日本の方がいい物(日本人の好む物)が多いわけで、特に私の家族からは「わざわざシンガポールから買ってこなくてもいいよ感」みたいのが毎度プンプン漂ってきました。

まぁ、お土産ってのは何であろうと他の土地からわざわざ運んできたことに意味があるとは思うのですが、こう、何度も同じ土地のお土産を渡される家族はそういう反応になるのかもしれません。正直なフィードバックの方が嬉しいですけどね。

と、前置きが長くなりましたが、そうは言っても最後のお土産は買って帰りました。目新しい物はありませんが、今回初めて買って帰って喜ばれたものもあったのでご紹介します。


Sunny Hillsのパイナップルタルト

ご近所や親せきに渡したい、という母のリクエストで5箱買って帰りました。パイナップルタルトといえばL.E. CAFEの商品も美味しいですが、あちらは入れ物がかさばるだけでなく、崩れやすくて飛行機で機内持ち込みになるため、箱も商品自体も強靭な(笑)Sunny Hillsにさせてもらいました。

関連記事
Sunny Hillsのパイナップルタルトについて
L.E. CAFEのパイナップルタルトについて

店舗がオーチャードの高島屋に移転してから初めて訪問したのですが、やはり店構えはラッフルズホテルの方が圧倒的に良かったですね……。致し方ないですが。

オーチャード高島屋のSunny Hills店舗

オーチャード高島屋のSunny Hills店舗

ただ、タルトを買うと必ずついてくるオリジナルバックに、いつの間にやらマーライオンがデザインされていたのは嬉しい驚きでした。Sunny Hillsは台湾のブランドですが、袋にマーライオンが印刷されているだけでシンガポール土産っぽくなってありがたいです。

ellips(エリップス)ヘアオイル

日本女子に人気のインドネシアのヘアオイル。以前、一時帰国のお土産にしたところ、母がなかなか気に入ったとのことで、今回多めに入った瓶入りを買って帰りました。また、腐るものじゃないので、帰国後数か月経って会った友達にもあげることができました。

ellips(エリップス)ヘアオイル

ellips(エリップス)ヘアオイル

購入場所はリトルインディアの駅前薬局です。同じく定番土産のアーユルヴェーダ石鹸も、母が気に入っているので、同じお店で買って帰りました。

Crabtree And Evelyn(クラブツリーアンドイヴリン)のクッキー

ロンドンと名がつくが、実はアメリカの化粧品ブランドのクラブツリーアンドイヴリン。本来はクリームやら石鹸やらのお店ですが、ここのクッキーが意外と美味しいです。検索すると以前は日本でも売っていたようですが、現在の販売情報が見つけられないため、恐らく今は日本で買えないようです。(買えるならぜひ食べたい。。)

シンガポールではちょっとお高いクッキーなのですが、希少性はあると思い、お菓子好きの義母へのお土産として買いました。購入時に試食させてもらって美味しいのは確認済み。フィードバックはいただいていませんが、喜んでもらえたと思っています。

キュボロ・クゴリーノ(スタート)

スイス製の知育玩具です。姉からのリクエストで、お土産というより姪っ子たちの誕生日プレゼントとして購入しました。

入手困難なスイス製知育玩具、キュボロ

入手困難なスイス製知育玩具、キュボロ

積み木とパズルを兼ねたようなおもちゃなんですが、将棋の藤井棋士が子供のころから遊んでいたということで有名になり、昨年日本で大ブレイク。日本では品薄で手に入らないと連絡があり、シンガポールのおもちゃ屋さんを調べたところ、クゴリーノのスタートというバージョンが手に入りました。

ちなみに、夫方の姪っ子ちゃんにもおもちゃのお土産を買いました。小麦粉粘土、プレイ・ドーのセットです。伊勢丹で買ったのですが、日本より少し安く買えたようです。

ココナツチップ

昨年3月にシンガポールに遊びに来た知り合いのマダムから、ココナツチップが買えないか? という質問をいただいていました。探したことがなかったのでその場で回答はできず、その後在住中にスーパーで気を付けてみましたが、見当たりません。

それが、あちこちのスーパーを巡った挙句、やっと見つけられたのがジュロン・イーストのBIG BOXでした。BIG BOXのハイパーマートには国別の商品を陳列した棚があり、そのタイ・コーナーにあったのです。

味はオリジナル、ハニー、わさび、シラチャー、トムヤンの4種類。試しに自分で買って食べてみたところ、止まらない美味しさでした。ほんのり甘いオリジナルはもちろん、わさびやシラチャーなどの甘じょっぱい組み合わせも病みつきになる。ココナツチップやばい。。

その後、プーケット旅行に行った際にもココナツチップをお土産に買いました。

ココナツチップ(左:プーケットで購入、右:BIG BOXで購入)

ココナツチップ(左:プーケットで購入、右:BIG BOXで購入)

帰国後はもともと欲しい、と言っていたマダムたちにお土産として渡しました。また、味にうるさい私の姉も絶賛。「今までのお土産で一番おいしい」と言ってました。

シンガポールでは手に入りにくいココナツチップでしたが、もし見かけたらぜひお試しください。

インド綿のクッションカバー

シンガポールではデザイン性が高く、品質もよさそうなインド綿製品が手に入ります。在住中は必要性を感じなかったので見に行きませんでしたが、帰国が決まってお土産か自宅用に買おうとアラブストリートまで足を運びました。

行ったのは「DILIP TEXTILES」という日本人在住者・観光客にも有名なお店で、評判通り品ぞろえも接客もいいお店でした。

「DILIP TEXTILES」の店内

「DILIP TEXTILES」の店内

店内にズラリと並ぶインド綿製品はどれも柄はかわいいし、色(発色)もきれい。品質は使い込んでみないと分からない部分もありますが、インド綿自体の評判がいいので、大きなハズレはないはず。

シーツやテーブルクロスにするような大きな製品も、綿ならたためば小さくなるし、それほど重くありません。象柄もお花柄もかわいい……と悩みましたが、やはり大きいものを買っても用途が定まっていないのが難点で、決めかねたので無難なクッションカバーを2枚買いました。

「DILIP TEXTILES」のクッションカバー

「DILIP TEXTILES」のクッションカバー

帰国後に義母に見せたところ、素敵ね、と言ってもらえたので義母へのお土産になりました。いつかシンガポールを再訪したら、自宅用に何か買いたいです。

パシュミナのストール

アラブストリートのお土産物屋さんにずらりと並ぶ、パシュミナのストール。シンガポールの定番土産の一つですが、家族がストールを使うか疑問だったので、今まで一度も買ったことがありませんでした。

ただ、今回は最後のお土産だったし、これから冬を迎える時期の帰国だったので3本買ってみました。高いものじゃないし、誰も要らないなら自分が使ってもいいかなと思ったので(私は巻物好き)。

それが買って帰ってみたら、意外や意外、私の両親に大ヒットしました。これまでのお土産に対する冷ややかな反応と比べると、クリティカルヒットと言ってもいいかもしれない(笑)。

まず、近年急に巻物好きになった父が使ってくれて、大絶賛。続いて「それなら私も」と使い始めた母がドはまり。冬の間、外出するときはほぼ100%このパシュミナストールを首に巻いてでかけておりました。

両親曰く、「柔らかくて肌触りが良く、軽いのにとても暖かい」とのこと。もう手放せないわ、とほめまくりでした。お土産が大活躍してくれて嬉しかったです。

ちなみに義両親はあまり関心を示してませんでした。巻物って使わない人は使わないですよね。ただ、義母が(パシュミナと一緒に買った)ガーゼっぽい綿の刺しゅう入りストールは気に入ってくれて、そちらをお持ち帰りになりました。

アラブストリートで買ったストールとインド綿クッションカバー

アラブストリートで買ったストールとインド綿クッションカバー



シンガポールの思い出品

次は、自分用(自宅用)に買ったものです。帰国に向けて絶賛・不用品を処分中にした買い物なので、ささやかな物ばかりです。帰国してから「あれを買っておけばよかった~」と思い出すのは食べ物ばかりなので(笑)、やはりシンガポールで欲しいものはそれほどなかったんだと思います。

スタバグッズ(サニーボトルなど)

帰国直前になぜか急に気になりだしたのがスタバグッズです。国や地域限定のグッズというものがファンの間では人気のようで……。私もシンガポール(東南アジア)限定の物をいくつか買ってしまいました。

まずはスタバのモレスキン(シンガポール版)。こんな分厚いダイアリー使わんだろう、と思いつつ、なんとなく思い出に買ってしまいました。これはやや買ったことを後悔しているというか、3月1日現在、ほとんど使っていません(笑)。

あと、昨年5月ごろに日本以外のアジアで販売になったらしいトートバック。今は部屋で物入れになっているので、使ってると言えば使ってます。

最後はサニーボトルです。2016年ごろやはり日本以外のアジアで限定販売されたらしいダブルウォールのサニーボトルを、デザイン違いをペアっぽく買いました。帰国後に日本が冬に突入したため、冷たいものを飲むことがなく、まだ使っていません。夏が近づいても要らないと思ったらメルカリで売ってしまうかも……。

なお、販売終了したものは店頭で手に入らないので、すべてCarousell(カルーセル)で購入しました。個人で売買するメルカリみたいなものですかね。すべてシンガポーリアン(女性)から買わせてもらいましたが、対面での取引は面倒なものの、なかなか楽しかったです。

Cold Storageのエコバック

以前からCold Storageのロゴ(青りんごのマーク)がかわいいな、と思ってました。このロゴがデザインされたグッズがあれば何か記念に欲しいと思っていたのですが、それらしきものが無かったので、帰国直前にエコバックを買いました。レジの近くに売ってます。

Cold Storageのエコバック

Cold Storageのエコバック

帰国後に実際エコバックとして使っていたのですが、あまり強度がないらしく、重たいものばかり運んでいたら取っ手の縫い目がすでに割けそうで困っています(笑)。

シンガポール版モノポリー

ご当地モノポリーのシンガポール版です。盤面に実際のシンガポールの地名が使われています。書店(ポピュラー)で買いました。

シンガポール版モノポリー

シンガポール版モノポリー

モノポリーはある程度の人数が集まらないと遊べないので、その宛がないわが家で死蔵になる可能性が高いです。それを分かっていながらも、どうしても思い出に欲しくなって買ってしまいました。

遊べる日が来たら、やはり知ってる地名で遊ぶというのは楽しいし、シンガポールの思い出に浸れていいなと思うんですよね。わが家のモノポリーはそんな日が来るのを、押入れの天袋で待ちわびています。

シンガポールイラスト入り2穴フォルダ

シンガポールの絵本作家、Lee Kow Fongさんのイラスト入り2穴フォルダです。書店(ポピュラー)で買いました。

Lee Kow Fongさんのイラスト入り2穴フォルダ

Lee Kow Fongさんのイラスト入り2穴フォルダ

この作家さんをもともと知っていたわけではなく、ポピュラー店頭で絵柄がかわいいと思い、買いました。子供、動物、シンガポールの懐かしい風景をモチーフにしたイラストが多いようです。

かなりしっかりしたつくりのフォルダで、厚みもあるので、家電の取扱説明書などをファイリングして使っています。

ニワトリ柄の食器

ホーカーなどで見かけるニワトリ柄の食器を近所のHDBの雑貨屋さんで買いました。カップは1.6ドル、小さいお椀は2.5ドルでした。

ニワトリ柄の食器

ニワトリ柄の食器

シンガポール生活の初期から気になっていて、本帰国の際は買って帰ろうとずっと思っていました。

帰国した今、カップはほぼ毎日使っています。安っぽいし、実際に安物なんですが(笑)、妙に親しみがわいていてとても気に入っています。

中華風の刺しゅうポーチ

最後は、買ったものではなくいただいたものです。地元の知り合いの方に、最後のお別れの食事会の時に、ストールとポーチをいただきました。

地元の知人からいただいたプレゼント

地元の知人からいただいたプレゼント

ストールも(巻物好きなので)嬉しかったですが、このオレンジの刺しゅうポーチが色もデザインも私の好みにビンゴでして、大変お気に入りです。

まだ使う機会がないのですが、彼女との思い出とともにずっと大切にしたいと思っています。

最後のお買い物、ぜひ楽しんでください

家族や友達へのお土産、自分へのお土産、悩むこともあると思いますが、やはり楽しい買い物なのではと思います。

帰国してからの後悔が無いよう、自らのシンガポール生活を振り返りながら、欲しい物や懐かしがるだろう物をあれこれ思い浮かべてみてはと思います。

シンガポール生活最後のお買い物、ぜひ楽しんでください!