母乳が出ない……母子分離、NICU通い母の母乳苦労話(2)

母乳が出ない……母子分離、NICU通い母の母乳苦労話(2)

母子分離、NICU通い母の母乳苦労話(1)」の続きです。

母乳の運搬

NICUへは母乳を冷凍して届けます。届けた母乳は病院の冷凍庫で保管してもらっているのですが、一日一回、一日分を解凍して用意する(調乳する)とのことでした。

さて、この冷凍母乳は以下のようにして用意しています。

まず、自宅の冷蔵庫に100均で買った保冷剤とステンレスのトレーを平置きし、搾乳したらすぐにそのトレーに載せてできるだけ早く凍るようにしています。

そして凍った母乳バッグは、冷凍庫内で小さな保冷剤が複数入ったビニール袋に、保冷剤の間に挟むように移していきます。

病院に行く際はこのビニール袋ごと保冷バッグに入れて、運搬します。

冷凍母乳の運搬方法
冷凍母乳の運搬方法

……運搬を始めた当初は、凍った母乳バッグのみをビニール袋に入れ、大きい保冷剤と一緒に保冷バッグに入れて運んでいました。しかし、早々に溶けかかってしまったのです。

溶けかけを指摘してくれた看護師さんから、保冷材は小さなものを複数用意し、その間に母乳バッグを挟むようにして持っていてくださいというアドバイスをもらい、上記のようなスタイルに変更しました。

保冷剤に母乳バッグを挟むように入れる
保冷剤に母乳バッグを挟むように入れる

以降、溶けかけたことはありません。量が少ない方は特に注意です。

ちなみに、母乳が溶けかかっていることを指摘されたときは泣きそうでした。非常に苦労して搾乳したおっぱいが、ダメ出しされたわけですから……。その母乳が使ってもらえたかはわかりませんでした。(一度溶けた母乳を再冷凍して使うことはできません。)


搾乳の記録(母乳量の推移)

私の母乳の分泌量ですが、退院後から「搾乳ダイアリー」に赤ちゃんの成長の様子と共に記録していました。

分泌量の記録は病院で指示されたり、アドバイスされたりして始めたものではないのですが、増減を客観的に把握するのに役立つので、お勧めです。

搾乳ダイアリー
搾乳ダイアリー

入院中の搾乳量は記録していないのですが、1回あたり数ccだったと思います。そして、退院後は大体以下のように推移しました。

産後

  • 14日:1~10cc
  • 28日:10~30cc
  • 42日:30~40cc
  • 現在:30~60cc

早産のお母さんの母乳には、早産の赤ちゃんに合った成分の母乳が出ると聞きますが、私の場合、不思議と分泌量もヨーちゃんの成長に合わせた増え方をしました。

娘の成長に合わせた母乳分泌量
娘の成長に合わせた母乳分泌量

いつ追い抜かれて、また「もらい母」にならないかひやひやしながら搾乳の日々を送っていましたが、このまま直母が始まれば、また分泌が増えて相応の量が出てくれるのではないかと期待しています。

そして、すでに体重は1,000gを超えており、粉ミルクでも問題ないため、出なかったら出なかったで気負わずに混合でいきたいと思っています。

母乳の分泌量を増やすには

母乳の分泌が少なくて困っているお母さんは、多いのではと思います。私も悩んで調べたり、NICUの看護師さんに相談したりしました。

いろんな情報やアドバイスがあり、恐らくどれも正解だとは思うのですが、正解とその人に合った解決方法なのかは別のように感じました。

例えば水分補給。たくさん水分を取るのが大事としきりに言われ、積極的に水を飲んでいましたが、あまり因果関係は感じなかったです。術後のトイレがまだ辛い時期に、頻繁にトイレに行くのが辛くなり、強く意識して取るのはやめました。

それが特に悪影響ということはなかったです。もともと水分は多めにとる体質だったので、恐らく普通に生活していて十分な水分を取っているのだと思います。

また、もち米や生クリームが詰まる、というのも実感はありません。とはいってもどちらも避けられる食べ物なので、あえて食べてはいません。

そんな私にとって一番効果的だったのは、母乳マッサージでした。

おっぱいの出が悪いことをいろんな人に相談していた時、母乳外来を勧められたので、病院の母乳外来も視野に入れつつ、地元の助産院も調べてみたのです。

すると、すぐ近所に一軒あり、さらに自治体で一部費用の補助があることがわかったので、一度行ってみることにしました。

先生は、産科とNICUに勤務経験があるベテランの看護師・助産師さんです。

さっそくおっぱいを見ていただくと、乳房がとても固いとの指摘を受けました。また、乳首の掃除が今一つとのことでした(恥ずかしい)。施術はまず固い乳房をほぐしていただき、乳首を掃除。そしておっぱいが出るようにマッサージしていました。

母乳マッサージ
母乳マッサージ

初診時は酷い状態だったらしく、「今日一回では無理」と言われたくらいでした。しかし、施術後に触ってみたら、おっぱいがびっくりするくらい柔らかくなっていました。まさに「ふわふわ」になっていたのです。

このマッサージ後、明らかに分泌量がじりじりと増えてきました。

状態が悪かったので、最初の3回は週一回お願いしていたのですが、行くたびにおっぱいのレベルが上がっていくのを感じました。また、いただいたアドバイスにより、搾乳の方法自体もうまくいくようになってきました。

その後も、搾乳方法が悪くてしこりができてしまった時や、夜中起きられずに乳房が固くなってしまった時など、トラブルの際もとても頼りにしています。

先生の人柄も素敵で、ただおしゃべりしているだけでも元気になります。毎回最初に「おちびちゃん、元気?」と聞かれ、ヨーちゃんの成長を報告すると、一緒に喜んでくださるのが嬉しいです。

直母のトラブルや、おっぱいをやめる際の相談もできるので、ここにはヨーちゃん退院後もヨーちゃんと一緒に通う予定です。

また、よく言われることで、ストレスをためないというのは大事だと思います。私は産後3週間、実母の食事のサポートを受けたのがとても助かりました。周囲の人には、このような状況のお母さんを助けてあげてほしいです。


母と子をつなぐ母乳という存在

私はもともと母乳に強いこだわりはありませんでした。出なければ粉ミルクでいいと思っていました。もし、通常のお産でヨーちゃんを産み、母乳が出なかったら、早々に諦めて粉ミルクに変えていたと思います。

しかし、子どもを早産で産んだことで、母乳という存在の重みを感じています。お腹の中で育てられなかった分、母乳で赤ちゃんとつながっていられる感じがするからです。

搾乳するくらいしか母親らしいことができない、という思いもあるかもしれません。でも、娘ヨーちゃんが私の母乳で順調に成長してくれたのが、一番目に見える結果だったと思います。

おっぱいが出ないとき、作業に慣れないのもあって、苦労してようやく数cc絞った母乳を、こぼしたことがありました。涙が出そうなくらい辛かったです。

今でも時々、ヨーちゃんの主治医の先生が
「お母さん、おっぱい苦労されていましたよね。ヨーちゃんはお母さんのおっぱいだけで立派に大きくなりましたよ」
と声をかけてくださるのが、本当に嬉しいです。

頑張ってきてよかったと思うし、引き続き頑張りたいと思っています。もし、早産でこれから似たような状況を迎えるお母さんが読んでいたら、無理のない範囲で、でも諦めずに頑張ってほしいと思っています。

ヨーちゃんとのおっぱいつながりは退院後も続きます。また機会があれば記事にしたいと思います。

母乳が出ない……母子分離、NICU通い母の母乳苦労話(1)

母乳が出ない……母子分離、NICU通い母の母乳苦労話(1)

先日、NICUに産科の執刀医の先生が来ていました。娘ヨーちゃんの保育器にも寄ってくださって、一か月検診以来、久しぶりにお話しできました。

すでに出生体重から二倍以上に成長しているヨーちゃん。先生に取り上げていただいたとき、手のひら二つくらいでしたよね、とお話したら、先生も「このくらいでした」と手を二つすくうように合わせていました。実際に取り上げていただいた手を見て、その大きさを思い出すと、今の成長した姿に嬉しさで胸が熱くなります。

出生時のヨーちゃんは手の平2つくらいのサイズでした
出生時のヨーちゃんは手の平2つくらいのサイズでした

さて、切迫早産で小さく生まれた娘ヨーちゃんは、まだ直接おっぱいを飲むことができません。なので、私は出産後から搾乳を続け、その母乳を冷凍してNICUに届ける日々を送っています。

ヨーちゃんは毎食ほぼ全量しっかり消化してくれるし※、体重増加も順調。とても搾乳し甲斐がある赤ちゃんです。

しかし、1日8回の搾乳はいまだに辛く、2時間×2回の睡眠では完全に寝不足。深夜早朝はもちろん、面会から帰宅した後の搾乳も疲れており、搾乳機をつけたまま寝落ちすることもあります。(ひどいときは搾乳中に机に突っ伏し、よだれまで垂らしていました。。)

今回は、これまでのNICU通い母としての搾乳の様子や母乳苦労話を、つらつら書いてみたいと思います。

※看護師さんが毎食前に胃の中の母乳残存状態を確認しています。


「もらい母(もらいぼ、もらい乳)」の衝撃

入院3日目、まだ母乳が一滴も出なくて悩んできた時、NICUで衝撃的な話がありました。

赤ちゃんに母乳をあげる必要があるが、お母さんの母乳がまだ出ないので、他のお母さんの母乳をあげていいですか? ……とのこと。

私が母乳を出せていないのは事実だし、赤ちゃんに栄養を与えなくてはならない状況もわかるのですが、「他のお母さんの母乳を与える(もらい母)」という選択を求められたことに衝撃を受けたのです。

1,000g以下で生まれた超低出生体重児は、粉ミルクの消化が難しいそうです。なので、ヨーちゃんの病院では、お母さんの母乳がない場合は院内でもらい母をするということでした。

断ったら他にどのような選択肢があるのかは聞きませんでしたが、やむを得ないという状況と感じ、お願いすることになりました。

海外だけでなく国内にも母乳バンクがあることは知っていたので、世間で母乳を融通することがあることは認識していました。しかし、まさか自分の娘が人様のおっぱいをいただくことになるとは想像もしていませんでした。

とても複雑な気持ちで、母乳をくださったお母さんには本当に心から感謝しているのですが、一方で自分のおっぱいをあげられなかったことについての辛さが、半端ありませんでした。

もらい母の切なさ
もらい母の切なさ

この辛さが功を奏したのか、よっぽど悔しかったのか(笑)、母乳が出始めたのはこの話があった翌日でした。しかし、ヨーちゃんが飲むだけの量をすぐに出すことはできず、数日はもらい母をしておりました。

母乳を胃管に注入するシリンジ(注射器のようなもの)に、名前や容量を書いたシールが貼られているのですが、いただいた母乳の時は「もらい母」と書かれています。それを横目で見るたびに、母乳分泌を頑張ろうと強く思いました。

なお、提供者のお母さんはどなたかわからないままだったので、直接お礼を言う機会はありませんでしたし、そういうものなのかもしれません。

また、体重が1,000gを超えたとき、おっぱいが足りない場合は新生児用の粉ミルクを飲んでもいいとのお話が先生からありました。(今のところ足りているので、粉ミルクはまだ飲んでいません。)


乳管開通までの4日

切迫早産体験:出産後の入院生活(2)」にて書きましたが、私は初乳が出るまで4日もかかりました。

母乳マッサージをしていただいている地元の助産院の先生の経験では、年齢が関係しているだろうとのことです。若い人は出産翌日には胸がパンパンに張るそうで……。年齢相応の反応だったのかと思うと、それなりに納得です。

また、赤ちゃんに吸ってもらえないというのは、母乳分泌において大きなハンデです。搾乳のみの場合、回数を減らすと分泌が減ってしまう、下手すると母乳が完全に止まってしまうと警告を受け続けています。入院早々、「当面の目標は直母の日まで分泌を維持すること」と言われておりました。

さて、私が出産した病院は、母乳育児を推進するいわゆる「おっぱい病院」です。なので、出産翌日から、母乳については厳しい(手厚い)指導がありました。助産師さんが検温、血圧測定などなどでベッドに来るたびに、おっぱいマッサージとチェックがありました。

私は勉強不足だったため、痛いマッサージも、自分でやるマッサージも、されるがまま、言われるがままにやっていました。助産師さんのマッサージは逃げ出したいくらい痛かったです。なのに、母乳が出るなんて信じられないくらいおっぱいは無反応でした。

3日目の助産師さんは特に熱心で、これまで手でぐりぐりやるのみだったのを、初めて電動搾乳機によるマッサージを試させてくれました。また、体を温めるためにフットバスも用意してくれました。しかし、この日も母乳は出ず……。

運命の4日目。この日は朝、胸の重みと痛みを感じながら目を覚ましました。明らかに今までになかった感覚。「もしやこれがおっぱいの張り?」と思いました。

乳管が開通した日の朝
乳管が開通した日の朝

そして昼間の担当助産師さんが根気よく私のマッサージの仕方を確認し、ようやく「じんわ~り」とおっぱいが出始めたのでした。乳管が開通したのです。

この時出たおっぱいは、ほんの数滴。助産師さんが綿棒を持ってきてくれて、「これを赤ちゃんにふくませてきてください!」と綿棒に染み込ませてくれました。

私も嬉しくて、慌ててこの綿棒一本片手にNICUに飛び込んでいったのですが、渡されたNICUの看護師さんは困惑していました……。剥きだして衛生状態が不明だったからでしょうか。もしくは生後間もなかったので綿棒塗布が難しかったのか。いずれにしても、その綿棒がどうなったかは不明です……。

遅いスタートでしたが、ようやく私の搾乳の日々が始まりました。なお、この日の時点でヨーちゃんが飲んでいた母乳は0.5cc×4回の2ccでした。今思い返すと本当に少ないのですが、この2ccすらも出なかったのが現実でした。


電動搾乳機による搾乳

乳管が開通した日、助産師さんに絞っていただいて少しずつおっぱいが出るようになりました。

おっぱいは本来、哺乳瓶や母乳バッグに入れてNICUに届けるのですが、私は搾乳量が極端に少ないため、どちらも容量が大きすぎました。そこで助産師さんが、スピッツという蓋つきの試験管のようなプラスチック容器を用意してくれました。こちらの容量は10ccです。

母乳の容器、スピッツと母乳バッグ
母乳の容器、スピッツと母乳バッグ

自分ではまだうまく搾乳できなかったので、助産師さんがスピッツにおっぱいを絞ってくださり、3回の搾乳で各数ccの母乳を3本用意することができました。開通翌日のお昼から、ようやく私の母乳の注入が始まったのです。(数日は途中で足りなくなり、もらい母していましたが……。)

手絞りだけでなく、電動搾乳機による搾乳も始まりました。本体は前日にマッサージ用にすでに借りていたので、哺乳瓶洗浄用のスポンジ、消毒キットを追加でお借りしました。

ちなみに搾乳機は、メデラ社のシンフォニーです。電動搾乳機ってメデラ一強のイメージなので、他はよく知りませんが。

メデラのシンフォニー
メデラのシンフォニー

母乳の分泌量がとにかく少ないので、手絞りで提出分を確保しつつ、搾乳機でも刺激するというスタイルでした。時間はかかるし、回数も多いので入院生活後半の大半は搾乳をしていた気がします。

退院後は、メデラのスイングを購入しました。携帯用の小さいシングルポンプの電動搾乳機です。哺乳瓶の消毒にはミルトンのセットを購入。スポンジ、洗浄用洗剤、消毒液用錠剤、容器が一式セットになっていて、あれこれ調べている時間がない私には便利でした。ただ、洗浄用洗剤は後日ヤシの実洗剤に変えています。

スイングは片方ずつしか搾乳できないので、5分ずつを3セット(30分)やっていました。しかし、両方同時のダブルポンプの方が分泌が良くなるのに加え、搾乳時間が半分で済むため、途中でシンフォニーのレンタルに切り替えました。

以来、自宅でもNICUの授乳室でも、シンフォニーのダブルポンプで搾乳しています。

なお、搾乳量が10ccを超えるようになるまで2週間かかったので、退院後はスピッツを病院で購入していました。(1本60円でNICUにて購入。退院時に精算することになっています。)

分泌が増えてから母乳バッグに切り替え。50~150mlのバッグを購入しましたが、入院中にヨーちゃんの飲む量が50mlを超えることはなさそうなので、大容量のものは使わないまま退院しそうな気がしています。

母乳が出ない……母子分離、NICU通い母の母乳苦労話(2)」に続きます。

NICU通いの一日とNICUでのケア体験内容

NICU通いの一日とNICUでのケア体験内容

ここ最近、娘ヨーちゃんの成長が加速しています。ぼんやり保育器を眺めていただけの日々が去り、ケアに参加できる時間、触れ合う時間がどんどん増えています。

そして、保育器を卒業し、NICUからGCU(Growing Care Unit)へ移動する日もそう遠くなさそうです。

NICUは押出式で、新しく赤ちゃんが入院すると、元気な子からGCUに移動します。ヨーちゃんは小さめで、かつ後から来た子たちが大きく元気な子ばかりだったためずっと移動の可能性の順位が低めでした。

それが週数も体重も、そして能力的な部分もだいぶ成長してきたので、いつご指名を受けてもおかしくないと感じています。GCUに行けば、退院に向けての準備が始まります。いよいよ赤ちゃんとの生活が始まることに、緊張でドキドキしている母です。

そんな状況ですが、私がこれまでNICU通いの一日をどのように過ごしてきたか、そのスケジュールとケアの内容について書きたいと思います。


NICU通いの一日のスケジュール

NICUへの面会頻度ですが、産後しばらくは自分の体調をみつつ週5日程度でした(平日3日+土日)。それが、産後一か月検診で母体の回復についてお墨付きが出たところで、毎日通っています。

病院は自転車と電車で片道40分ほど。近くもなく遠くもないですが、慣れれば苦もない距離ではと思っています。また、上に子供がいないため、ヨーちゃんの面会に専念しやすい環境です。

行かない日はないため、毎日ほぼ以下のようなスケジュールで行動しています。

~NICU通いの一日~
02:00 搾乳(1)
05:00 起床→搾乳(2)→家事(夕食の調理)→朝食
08:00 搾乳(3)→家事(洗濯、掃除)
09:00 病院へ移動
11:00 搾乳(4)、NICU面会
13:00 帰宅→買い物
14:00 搾乳(5)→昼食
15:00 昼寝→家事(洗濯物の取り込みや片付け)
17:00 搾乳(6)→家事(夕食の準備)→夕食
20:00 搾乳(7)→入浴→家事(夕食の下ごしらえ)
22:00 自由時間
23:00 搾乳(8)→入眠

搾乳は一日8回(3時間毎)です。これは一般的な回数ですし、ヨーちゃんもNICUでこの回数授乳してもらっています。多少時間が前後することもありますが、母乳分泌が止まってしまわないよう回数は守っています。

搾乳は辛いよ
搾乳は辛いよ

面会時間は10~13時の3時間程度です(昼食なし)。カンガルーケアのような時間がかかるケアに参加した場合は15~16時ごろまでいますし、辛い眼底検査がある日は、検査中そばにいたいので、朝8時までに病院に行っています。

NICU滞在時間が長い場合は、家事や睡眠時間で調整しています。(睡眠時間は削りづらいので、基本的には家事の手を抜くことで対応。)

以上のように、一日のスケジュールは主に3時間毎の搾乳に縛られています。人に会うことや好きな場所に行くこともできず、毎日自宅と病院往復のみです。赤ちゃんとの生活も同じか、それ以上に大変かもしれませんが……。

なお、NICUはできることが限られているので、滞在時間は3~5時間程度。しかし、もろもろのケアをお母さんが主体で行うGCUに移動後は、日中ほとんど病院にいることになると聞いています。


NICUでのケア体験

ヨーちゃんが入院している病院では、参加できるケアの内容をまとめたファイルが用意されています。赤ちゃんの状態に合わせて、その時できるケアを看護師さんが順次案内してくれました。

体験済みのものについては簡単な感想も書きたいと思います。

ホールディング

ヨーちゃんに最初にしてあげられたことです。頭やお尻などを、手のひらで包み込んであげます。手のひら二つほどの大きさしかなかったヨーちゃん。両手のひらで包むと、すっぽり全身が入ってしまうのが、かわいいような、切ないような気持ちになりました。

母乳の手押し注入

飲む母乳が少ない時期は、胃に入ったチューブを通してシリンジ(注射器のようなもの)で注入していたのですが、そのシリンジの手押しをやらせてもらえました。ただ、ある程度の量になると機械で自動注入になるため、私自身手押しは2回程度しかやっていないと思います。ややあっけない作業ですが、おっぱいをあげている、という感覚が大事なのかもしれません。

母乳の綿棒塗布

口から母乳を飲むことができないので、授乳はチューブで直接胃に入れています。ですが、赤ちゃんに母乳を味わってもらったり、口内に母乳についた菌をつけたりすることに意味があるそうで、母乳を染み込ませた綿棒をお口に入れるケアをさせてもらいました。

最初は恐る恐るでしたが、綿棒をちゅっちゅと吸ってくれると、とても嬉しいです。体が大きくなると大きさが物足りないらしく、吸ってくれないので口の中にぬりぬりしていました。

おむつ交換

主にウンチの際のおむつ交換をさせてもらっています。まだ自分で力んで出すことができないので、お浣腸してもらっています。お浣腸するとほぼ確実にウンチが出るので、そのタイミングでおむつ交換します。

体が小さいうちは足をつかんであげたりするのが怖かったのですが、肉付きがよくなってからは簡単にできるようになりました。お世話してあげている感があって、好きなケアです。

体の清拭

お湯に入れるようになるまでは体は拭くだけです。お湯で湿らせたコットンで全身を拭きます。首、耳の裏、鼠径部などに垢がたまりやすいのですが、力加減が難しいです。

カンガルーケア

肌と肌で触れ合う抱っこです。生まれたての赤ちゃんを分娩室で胸に乗せてもらうカンガルーケアをご存知の方も多いと思いますが、NICUで行うケアと出産時に行うものとでは、厳密には意味や意図が違うようです。

NICUでは複数回できます。初回はまだ鼻マスクが取れていなかったり、娘と私の両方が慣れてなかったりしたこともあって、なんだかよくわからないまま終わってしまいました。

しかし、回数を重ねていくうちにだんだんと肌がなじんでいく感があり、今やカンガルーケアは「至福の時」です。保育器を出ると自由に直接抱っこできるので、カンガルーケアは卒業です。今のうちに、と味わっています。

ベースン浴

ボウルのお風呂です。看護師さんにサポートいただきながら参加しました。保育器の前にお湯を張ったボウルを置いて、そこが湯船になります。先に保育器の中で泡のせっけんを使って体をマッサージした後、ボウルの中で垢を落としつつ泡を洗い流し、最後はかけ湯をして保育器に戻りました。

ヨーちゃん、初めてのお風呂は緊張したらしく、こわばったまま黙っていました。それが二度目のお風呂はお湯につけた瞬間にギャン泣き。しかしそれもすぐに止み、その後は入浴を楽しんでいた模様。お風呂好きでよかった!

このベースン浴はそれほど長くやらず、数回程度で沐浴できる洗面台での入浴になるそうです。

ベースン浴
ベースン浴

授乳(ボトル&直母)

保育器の卒業が見えてくる最終段階のケアです。今までチューブを通して胃に直接流し込んでいた母乳を、お口から飲めるようにします。

小さく生まれた赤ちゃんにとって、鼻で呼吸しながらお口から液体を飲み込むという動作は簡単なものではないそうです。

まずはボトル(哺乳瓶)でお口に入れてみて、飲み込めるか、疲れないか、呼吸に影響はないかなどを見るそうです。ヨーちゃんはただいまこれを練習中で、看護師さんに飲ませてもらっています。哺乳瓶を吸う姿は、赤ちゃんらしい姿で嬉しくなりました。

ボトル授乳がうまくいけば、保育器卒業後、いよいよ直母(おっぱい)が始まります。

沐浴

前述のベースン浴からのステップアップです。これはNICUだけのケアではなく、満期で生まれた赤ちゃんと同じケアですね。

そしてヨーちゃんももうすぐこの大きなお風呂デビューです。

タッチケア

ベビーマッサージです。こちらも、NICUだけのケアではありません。すでに保育器を卒業し、コットにいる赤ちゃんとのふれあいを楽しめるようです。


NICUのケアについて思うこととお勧めの本

娘ヨーちゃんの入院計画を聞いたとき、退院がとても遠い日のように感じました。

しかし、保育器の中のヨーちゃんをただ眺めているだけでなく、日々触れ合えるケアを体験させてもらうことで、だんだんとヨーちゃんへの愛着が増してきました。ヨーちゃんは毎日しっかりと成長し、その変化を見るための面会が楽しくなってきたのです。

そして気が付けば、あっという間に退院の目途がたってきました。

NICUでの母子愛着形成
NICUでの母子愛着形成

私は、自分が切迫早産で子どもがNICUに入るなんて想像もしておらず、NICUに関する知識は皆無でした。

それが自分の娘がNICUに長期入院し、そのケアを体験し、身をもって知ったのは、NICUとは内科的な治療を行うだけでなく、母子の愛着形成の場であるということです。

おむつ交換だってお風呂だって慣れないお母さんより看護師さんの方が手早く上手にできます。それをあえてお母さんがやることで、お母さんが「母」になれるのです。

それも治療と言われればそうなのかもしれませんが、この愛着形成は、退院後に母子として生活を始めるのにあたり、体の健康状態と同じくらい大切なことだと思います。

NICUに入ってよかったとは思っていませんが、NICUでこのようなケアを体験できたことはとても良い経験でした。

最後に、NICUでの治療やケアについて詳しく、わかりやすく書かれているお勧めの本を紹介します。

もっと早くに読めばよかったと思いました。これから長期入院が始まる、というご両親にぜひ読んでみていただきたいです。