(まとめ)「シンガポールから本帰国」

(まとめ)「シンガポールから本帰国」

本帰国にまつわるこれまでの記事のまとめを作成しました。

(まとめ)シンガポールのお勧めおでかけスポット&食事
こちらは私が、シンガポール生活で実際に行った場所だったり、食べたりしたものでお勧めをまとめた記事です。本帰国前の思い出作りに役立てばうれしいです。

わが家の本帰国&帰国後ToDoリスト
一ヶ月ほどの本帰国までの期間にやったことを、週別にまとめています。やるべきことはご家庭によって異なると思いますが、ToDoリスト作成の参考に使っていただければと思います。(私も他のご家庭の本帰国でやったことをあちこちから集め、自分用に編集しました。)



……続いて、以下は「シンガポールから本帰国」と銘打った記事のリンク一覧です。可能な限り時系列にしましたが、内容的に前後してしまった部分もあります。また、お役立ち記事というより、私的な内容の記事も混じっています。ご容赦ください。

海外引越の肝は「不用品処分」。あげる、売る、寄付する、そして捨てる。
引っ越し前の不用品の処分方法についてまとめました。

最後のお土産とシンガポールの思い出品の購入
本帰国前に買った物をまとめました。過去のお土産関連の記事リンクもあります。

自力で安く済ませようとしたコンドのプチ修繕とカーテンクリーニング
コンドミニアム退去前の修繕やカーテンクリーニングについて、やったことをまとめました。

本帰国に際してのお金にまつわる手続き
シンガポールの銀行口座、クレジットカード、シンガポールドルの貯金をどうしたかについての記事です。

友だちとの最後の別れと、行きつけのコーヒーショップでの最後の食事
本帰国に際して、シンガポールの知人たちのお別れについて。これは私の思い出語りで、お役立ち記事ではないですが。。

いよいよ退去。わが家の不動産引き渡し(ハンドオーバー)
わが家の不動産引き渡し(ハンドオーバー)の模様です。オーナーによって百人百様の引き渡しですが、ネタとしてどうぞ。

帰国便はKL経由、LCC+ANAビジネスクラスで
半ば強引にビジネスクラスで帰国させてもらった話です。自腹帰国にはKL経由もありかと思います。

船便の搬出から搬入&国内引っ越し
引っ越し作業について、シンガポールの搬出から日本での搬入までの模様を書きました。



日本での部屋探しとわが家の不動産に対する考え
海外からの本帰国後も、東京で賃貸生活を続けるつもりのわが家。その背景や考えについてまとめました。

本帰国後、初めての確定申告でやったこと(外国税額控除の繰り越し)
本帰国後初めての確定申告で、外国税額控除の繰り越しの手続きをしました。

……以上、これにて「シンガポールから本帰国」シリーズを終了としたいと思います。

シンガポールから本帰国:本帰国後、初めての確定申告でやったこと(外国税額控除の繰り越し)

シンガポールから本帰国:本帰国後、初めての確定申告でやったこと(外国税額控除の繰り越し)

もうすでに2ヶ月前のことになりますが、シンガポールから帰国後、初めての確定申告をしました。私は昨年、日本での収入がないので、夫リサの確定申告を私が代理で行いました。

1月から準備を始めていたし、実際に用意した書類は単純な内容だったものの、質問に対応してくれた税務署職員が人によって言うことが違ったせいで、妙に手間がかかった確定申告でした。

やや特殊だったのが「外国税額控除」についての手続きで、本記事はその内容について記事にしたいと思います。私が関わった範囲の話ですので、この控除の解説ではなく、体験談としてお話しできればと思います。正確な内容については税務署などにご相談ください。

なお、駐在の方は会社が処理をするでしょうし、現地採用の場合もその対象にならない、もしくは申告をしていない可能性があり、この控除の対象者自体それほど多くないのではと思います。

ただ、シンガポール以外の国からの帰国者や、海外株式の売却益がある方にも関係あるようなので、幅は広そうなトピックです。


日本とシンガポールで二重課税と「外国税額控除」

最初にざっくり経緯を書くと、わが家は日本とシンガポールで二重課税が発生しました。しかし日本にはその是正のための「外国税額控除」があり、諸条件のもと、確定申告で控除が受けられることになっています。

詳しい経緯は過去に記事にしています。

シンガポールに来た年、わが家は在住期間がまだ短いにも関わらず、シンガポールの税金がえらく高いという事態が発生しました。

→「もやもやするシンガポールで初めての確定申告と納税」
https://22plus.jp/blog/2016/06/22/215527.html

それは日本とシンガポールで二重に課税されていたためで、日本に帰国後、確定申告で「外国税額控除」が申請できるらしいということを税務署で教えてもらいました。

→「わが家のシンガポールの税金が高い! 外国税控除についての結末」
https://22plus.jp/blog/2017/01/14/233809.html

そして昨年帰国し、この2月に帰国後初めての確定申告をするにあたり、「外国税額控除」の話が再び出てきたのです。

ちなみに、外国税額控除の金額を出す作業自体が結構な手間と思われますが、わが家は会社経由で税理士法人に頼んだため、そこの細かな計算はやっておりません。

「外国税額控除」の繰り越し

今まで気に留めたことがありませんでしたが、外国税額控除は確定申告書の最後の方にちょろっと出てきます。e-TAXを使えば、所定の欄に(すでに算定済みの)数値を入れるだけで最終税額は自動計算されるでしょう。

しかし、わが家には昨年の日本の収入が少ないという問題がありました。基礎控除と配偶者控除だけですでに源泉徴収分が全額還付されるような状況で、それ以外の控除のしようがないのです。e-TAXでもエラーになりました。

ここで必要になるのが「繰り越し」の手続きです。一時帰国の際、相談した税務署員の方から「3年繰り越しできるかも」というあいまいな回答をいただきましたが、それについて改めて税務署に相談してきました。

その結果、繰り越しは、確定申告とともに所定の手続きを行うことで「3回」可能とのことでした。逆を言えば、繰り越しの手続きをしないとこの控除は無くなってしまうのです。

この「外国税額控除」が発生した翌年、私たちは日本から住民票を抜いた状態で1年丸々シンガポールにいたため、日本で確定申告を行っていません。しかし、実はこの年も確定申告と、この「繰り越し」の手続きを行わないと、繰り越しが無くなってしまうというのです。

あちゃー、と思いましたが、確定申告は後からもできるとのことで、日本にいなかった年の確定申告を追加で行うことになりました。

時系列に並べると、2015年(H27)に二重課税が発生し、2016年(H28)と2017年(H29)の確定申告を2018年(H30)に一緒に行いました。

2015年(H27) 日本とシンガポールで二重課税発生
2016年(H28) 日本の収入なし → 追加で確定申告
2017年(H29) 日本の収入あり → 今回の確定申告

まず、2016年と2017年の通常の確定申告書類を用意します。

2016年は収入ゼロなので、配偶者控除と基礎控除(これらは意味がない同然)以外はゼロが並ぶ、スカスカの申告書です。日本に住所がありませんが、住所欄はシンガポールのものでよいとのことでした。マイナンバーもこの時点で存在していませんが、帰国後発行された現在の番号を記入しています。

日本の収入が無い年の空っぽの確定申告書
日本の収入が無い年の空っぽの確定申告書

2017年は源泉徴収票どおりの所得や源泉徴収額、保険などの金額を記載。外国税額控除は今回は使わないため、これまたありふれたシンプルな内容の確定申告になりました。

上記に加え、外国税額控除繰り越しのために「外国税額控除明細書」という書類を一緒に提出します。用紙は税務署にあるようですが、私は国税庁のホームページからダウンロード、印刷しました。

参考(H29用書式):31.外国税額控除に関する明細書(居住者用)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/02/01.htm

この書類の「5.外国所得税額の繰越控除余裕額又は繰越控除限度超過額の計算の明細」にある「前3年以内の控除余裕額又は控除限度超過額の明細」という欄が、3年以内の繰り越し額を記載していく箇所です。

繰越額、本年使用額の欄がありますが、控除は使用せず全額繰り越すので、発生した控除額を1年ずらしながら記載します。

外国税額控除を繰り越していく手続き
外国税額控除を繰り越していく手続き(※数字はダミーです)

この書類を2016年と2017年分用意し、確定申告書と一緒に提出すれば2018年分までギリギリ繰り越しができることになります。


無事繰り越しはできたものの…

そんなわけで、シンガポールとの二重課税は、今年分から多少の控除を受けられることで無事是正されそうです。本帰国者の方で、この控除について身に覚えのある方はぜひ忘れずに手続きしてください。

なお、外国税額控除は飽くまでも海外での納税が発生した際に、そこから差し引けるものなので、控除を利用する年に海外での収入がなければ利用はできません。その点がややこしい上に使えない感じではあるので、ご注意ください。

来年の確定申告がどのような手続きになるのか、現時点でまだ調べるつもりはありません。しかし年明け早々税務署に通うことになるのではと思います。まー、今度は私じゃなくて夫に自分でやってもらいますけどね……。

シンガポールから本帰国:日本での部屋探しとわが家の不動産に対する考え

シンガポールから本帰国:日本での部屋探しとわが家の不動産に対する考え

桜の季節が過ぎた日本は、気候がすっかり春らしくなり、寒さでやられた体も回復しつつありほっとしている日々です。

さて、執筆に時間を要し、だいぶ更新が滞ってしまいましたが、シンガポールから本帰国シリーズの続きです。今回は日本での部屋探しと、住居としての不動産についてどう考えているかについて書きたいと思います。

100%日本の話であり、シンガポールはほとんど関係ありません。ただ、海外生活を経て帰国した者として、帰国直後にわが家がどのような考えを持ったかを備忘録的に記事にしたいと思いました。

おことわり

最初に書いておきたいのですが、私たち夫婦は住居について「賃貸派」です。夫婦それぞれ違った人生を歩んできましたが、それぞれの経緯がありながら今の考えに至っています。

以下、「購入」について否定的な内容も含みますが、家を買った人たちを否定することが目的ではないのであしからずご了承ください。

また、不動産事情については主に東京区部の話をしています。東京区部以外では、また考えが異なってくるポイントもあるのではと思います。


なぜ「賃貸派」なのか

リサは大学進学とともに家を出てから、国内のあちこちを移動する人生を送りました(挙げ句の果てがシンガポール……)。その結果、「家を買う=定住する」という状態が考えにくいようです。

他にもお金のことなどの理由はあるようですが、彼は私以上に「家は買わずに賃貸」ということに対して強固な考えを持っています。

一方私は、元来の甘えた性格と家族関係が良好だったことに加え、実家が東京だったこともあり、結婚まで家を出る理由やきっかけがありませんでした。そうこうするうちに、家を出るという発想自体が薄いまま、人一倍長く実家にパラサイトをした人生でした。

恥ずかしながら、自立すべきという危機感も薄いまま年を重ね、そもそも住居としての不動産について深く考えることもなかったのです。

そんな私がなぜ「賃貸派」なのか。

自分でもどうしてそうなったのかわからないのですが、なぜか若い頃から「住居としての不動産の購入」に対するネガティブな情報に接する機会が多かったのです。

それはメディア、人の話などがソースです。

恐らく私が若い頃、周囲で所帯持ちの人たちは購入派がほとんどだったと思います。そして購入派の多くは、似たような「購入のメリット、賃貸のデメリット」の考えを持っていました。それが納得できる内容であっても、同じ話を何度も聞いていると頭に残らなくなってきました。

そういう状況で、時折強烈な「賃貸派」の話を聞くと、そのインパクトは大きいです。

たとえば、ある会計士さんが持ち家を売って賃貸に移り、「売れて本当によかった。二度と家は買わない」と話していたのを聞いたときは、住み替えたいと思っても、家は売れなきゃ維持費がかかる負債なんだと強く印象づけられました。

また、趣味でFPの勉強をしていたとき、税理士さんからマンションの修繕積立金不足の問題や、一軒家の修繕維持のコストの話などを聞くことがありました。不動産を所有することの大変さを垣間見たのです。

独身で結婚のあてもなかった(笑)し、お金もない私は、それぞれのメリット、デメリットを詳細に調べたりシミュレーションすることはありませんでした。しかし、たとえ結婚して実家を出るとしても、購入に対してポジティブなイメージを持てなかったのです。

そしてようやく結婚した相手が強固な「賃貸派」……。「購入」という考えはますます遠のいたのでした。


苦労した日本での部屋探し

海外在住者が日本に本帰国する場合、国内で転勤があるご家庭は引き続き賃貸になるかと思いますが、不動産を持っていない人がどこかの都市に留まる目処がある場合、買うか借りるかという話が出てくると思います。(そもそも駐在・転勤が想定されるご家庭は家を買わないと思いますが……。)

わが家の場合、買う、という話は当然微塵も出ませんでした。なので、帰国後迷い無くすぐに賃貸の部屋探しを始めました。

夫の第一条件は立地です。通勤電車が人一倍苦痛な人なので、会社までの距離とルートが最優先です。あれこれ調べることもなく、一番いいエリアというのはすぐに決まり、2つの街の不動産屋をしらみつぶしにまわりました。

部屋探しは楽観的でも悲観的でもなかったのですが、かなり苦労したと思います。最終的には妥協した部分も当然ありました。それは、単純に私たちの希望と家賃のマッチが難しかったのもありますが、そもそも希望の物件自体が非常に少ないように感じました。

部屋探しが落ち着いた頃、「マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519)」という不動産市場の未来について書いた本を読みました。興味深く読んだのですが、私たちの苦労の背景についてかなり腑に落ちる部分がありました。

そもそも東京は賃貸のファミリー物件が少ないのです。それはこれまでの市場が供給者側のロジックでまわっていたため、賃貸向けには投資効率がよいワンルームが多く作られてきたというのです。そのため、多くのファミリーは分譲という選択肢を選んできたとのことでした。

現在の部屋を決めた時、不動産屋さんが「賃貸のファミリー物件は少ないからいいと思いますよ」と言っていたのを思い出しました。

生産緑地法の指定解除などを例に、近い将来には借り手有利の状況がやってくるとこの本には書かれています。不動産を持たない者として、あと数年我慢すればより理想的な住環境が得られるのかと期待を抱きたくなります。

実は、若干の迷いも出た

そんなわけで、私たちはとりあえず「賃貸」で住む場所を得たわけですが、実は、私に若干の迷いが出ました。タイミングは今ではないにしろ、近い将来「買う」ことを想定してもいいんじゃないの? ……という気持ちが5%くらいうまれたのです。

5%という数字が高いか低いかはともかく、今までまったく考えなかった感情がわいたことに自分で驚きました。

その理由はいくつかありますが、1つは家探しで苦労したように、賃貸市場にファミリー物件が少ないことです。2部屋以上の間取りを探すと、分譲の方が選択肢が多くあるのではと思いました。

ただ、これについては前述のように市場が変わっていくことが考えられ、数年の我慢ではと思っています。

また、これは分譲のメリットとしてよく言われることですが、やはり賃貸より分譲の方が設備がいいように思います。いくつか物件を見た中で、明らかに賃貸専用だから安い設備を入れたな、という部屋がありました。共有部分も然りです。

私たちは最終的に分譲マンションを賃貸したので、建物は分譲クオリティではと思います。しかし、部屋の中の設備は(大家さんのさじ加減で)新旧入り交じった妙な状態になっており、自分たちの意のままにならないもどかしさを感じます。

そんな気持ちが突如わいてきたので、リサに何気なく聞いてみました。

「今後、家を買いたいと思う気持ちは多少でもあるの?」と。

そしたら即座にキッパリと「ない」と言われました。自分の職業人生を考えたとき、ブレないというか、ブレようがないのかもしれません。

実は私たちがシンガポールから本帰国する際、東京以外に戻ってくる可能性がありました。具体的には、大阪か名古屋で働くという話があったのです。加えて、数年後にシンガポールに舞い戻るのではと思える話もありました。

また、現在は東京に住んでいますが、リサがよく出張する場所があり、その都市に住むという選択肢が現時点でもあります。車必須の場所なので、免許がない・田舎暮らしができない(だろう)私のせいで東京におりますが、むしろ私がそこに住みたいと希望すれば、東京に住んでいない可能性があるのです。

さらに、外資畑のリサが今後も転職をする可能性はとても高いです。

海外は(できれば)もう勘弁してほしいですが、国内のほかの都市に住む可能性はなくなりません。それも数年単位の話です。こうなると転勤族と同じではないでしょうか。。

リサが思うように、定住できない人生なので、やはり家は買えないのです。


今後もずっと「賃貸」の人生

留学、一人暮らし、結婚、シンガポール生活と、これまで人生で幾度かの引っ越しをしましたが、そのたびに「物の量」と「機動力」について考えることがありました。

私(たち)にとって、最大の「物」になるであろう「不動産」はやはり持つのは難しいのかもしれません。

リサの毅然とした態度に、そもそも賃貸と購入を比べる意味が私たちには無い状況を改めて理解しました。しかし、私も元々「購入」に否定的だったわけですから、流れに身を任せるしかないのでしょう。海外・国内問わず、移動を続けるご家庭は珍しくないし、私も特殊でつらい人生だとも思っていません。(面倒ですけど。)

家に対する理想や妄想がないとは言えませんが、夫婦離れて暮らすことはまったく考えていない今、リタイアの日まではできるかぎり胸の奥にしまっておきたいと思います。