映画「モンサントの不自然な食べもの」

   

会社の人に勧められて映画「モンサントの不自然な食べもの」を見てきました。2008年のフランス・カナダ・ドイツのドキュメンタリー映画です。今回日本での上映は、自主上映が主なようです。

モンサント社とは遺伝子組み換え作物市場最大手のアメリカの会社で、そのシェアは90%にもおよぶ大企業。しかしこの会社が生み出した製品は生態によからぬ影響を与えており、加えて世界の農業のやり方や農家の経営にも悪影響を及ぼしてる姿を糾弾する内容でした。

当初、遺伝子組み換え食品が人体に悪影響といった内容を想像していたのですが、この作品のメインはモンサント社のビジネスのやり方によりフォーカスされていたように思います。食べ物の安全性にも興味ありますが、ビジネスという切り口も私には興味深かったです。認可の過程で政治的な対応にも誤りがあったのでは、といった指摘も出てきます。

企業という集団が利益を追求するに従って、巧妙に自らの利益を上げる仕組みを作り上げていく姿が淡々としていて怖かったです。彼らの作り上げた収益構造が罪のない現場の農家の人たちを巻き込み、やがて私たちの食卓には得体のしれないものが並ぶ。たった一つの企業のビジネスのために。

工場の排水で肝臓などに病気を抱えてしまったアメリカのある地域の住民、インドの綿花生産者の自殺者の増加や、地元民が大切に守ってきたメキシコの在来種に遺伝子組み換えの種が混じってしまう様子など、実際に影響を受けた人たちの姿も描かれています。その描写が、淡々としていてこれまた余計に強いメッセージとして伝わってきます。

遺伝子組み換え食品や農薬などが、一部農業の効率化の立役者であることも恐らく事実だと思うのですが、その代償が何なのか、そしてビジネスのために「食べもの」という人間の生の根本に関わる領域を汚してよいのか、この作品が提起している問題は相当大きなものだと感じました。

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