<旅メモ・香川編(3)>9/14:直島&高松

   

【9月14日(金)】

今日はフェリーに乗って「直島」に行きます。瀬戸内海に浮かぶこの島は、「アート」の島なのです。旅行パンフレットで香川に草間彌生の作品があることに驚いて、ぜひ行こうと思ってました。

朝、フェリーの時間を調べてなかったので、まず港に直行しました。乗車券を買って時間を調べたところ、あと1時間ほどある模様。朝食を食べに行きましょうー。

しかし、適当な店が見つけられなくて朝から駅前のミスドに入ってしまった。なんか情けない。でも高松駅のミスド、作ってる場所がガラスで見えるようになってて、ちょっと面白かったです。暑さを予測して隣のスーパーで大きいタオルも購入。

そして「直島」行きのフェリー出港です。乗船時間は50分程度。高速船もあるようなのですが平日は運航してません。窓の外の美しい瀬戸内海を眺めてぼやっとしてたらあっという間に着きました。直島の宮浦港・海の駅「なおしま」に到着です。この「なおしま」の駅は金沢21世紀美術館などを手がけた建築ユニットSANAA(サナー)による建物だそうです。思ってたより小さくて驚きましたが、無駄の無いすっきりしたお洒落なデザインの駅です。

初の予定では、直島は自転車でぶんぶんまわるハズでした。というのも、このアートの島は美術館の外にも屋外にアートが点在しているのです。ところが、自転車を借りる場所がわからず、雲行きが怪しく、さらに町内バスがちょうど来ていたので、なんだかあまり考えずにバスに乗ってしまいました。計画性皆無です。

このバスは直島町営なのですが、マイクロバスですな。非常にアットホームな感じの乗り物です。運賃も100円で、降りるときにプラスチックの箱に入れるだけ。味があります。

●地中美術館

まずはバスの終点の「地中美術館」まで行くことにしました。事前に調べた情報では、ここは入館料が高い(2,000円)上に、展示も少ないというイメージ。そんな貧乏くさい発想で実はあまり来ることに前向きじゃなかったのですが、バスに連れられて来てしまった、という感じでした。

しかし、それは大間違いでして…素晴らしい美術館でした…!

バスが着くと、まずはチケットセンターという建物に通されます。ここでは入館に際しての注意事項など説明を受けます。チケットを買って大きな荷物をロッカーに放り込んだ後、歩いて軽い坂道を登り、本館に向かいます。

この坂道の脇には、小さな庭園が造られています。「地中の庭」という名前がついていて、クロード・モネが愛した植物を配した庭園だそうです。かわいいけれど、結構こじんまりしていて歩きづらい…かもです。すみません。モネ好き、庭好きの人は感じるところが違うかな。

そして「地中美術館」に到着。安藤忠雄らしい、きれいなラインのコンクリートの入り口が、ひっそりと静かに開いています。館内はわかりづらいつくりになっているので、適当に歩いてみました。

まず、建物自体が安藤忠雄の作品。安藤作品は正直あまり目新しくないのですが、それでもやっぱりはっとするような美しい場所があります。ウォルター・デ・マリアの作品を見るためにおりた階段の外には鋭角の三角状のコンクリートの壁に囲まれた小さな箱庭があったのですが、庭と、壁と、空が、色も形状も、立体的なはずなのに平面的な絵のような美しさがありました。上から見たり、下から見たり、この小さなエリアをなんども振り返りました。

続いてウォルター・デ・マリア「タイム/タイムレス/ノー・タイム」の部屋へ。薄暗い部屋に、ぽかりと小さな入り口が開いています。室内の人数を制限しているらしく、係員の人に中が見えない位置で少し待たされました。二人ほど人が出たところで中に入れたのですが、入った瞬間から広がる空間全体の芸術に、一気に圧倒されます。吐きかけた息を呑み込むくらいでした。広い部屋には奥に向かってのぼりの階段があり、白い壁には金箔の三角、四角、五角の柱が並べられています。質素な神殿のようです。そして中央には巨大な花崗岩の球体。説明が難しいのですが、これらが完璧なバランスで並んでいるのです。入り口でしばらく動けなくなりました。さらに天井は四角い空が広がっており、陽の位置によってこの空間全体が表情を変えるそうです。

見学者は思い思いの場所でこの空間のアートを楽しんでおり、多くの人は階段を登りきった場所で上から全体を眺めています。私も同じ場所に行きましたが、私の好みでは入り口を入って右端の空間を下から見上げられる場所の方が良かったです。壁に近寄りすぎて係員に注意されましたけど…。(触ってないのに。)

何に心を打たれているのか、それを言葉にできないのですが、そこにある、有り得ないと思っていた「完璧なバランス」というものにに驚いて圧倒されたのかなと思います。

続いてクロード・モネのコーナーへ。ここだけ靴を脱いでスリッパで入ります。四角い壁の四面に並ぶ「睡蓮」4作品。深いのか、淡いのか、わからない色やシルエットが美しいです。この深遠な世界に引きずり込まれそうでした。ちなみに、そもそもこの美術館はこのモネの「睡蓮」をきっかけに構想がなされて作られたらしいです。

残るはジェームズ・タレルの作品。「アフラム、ペール・ブルー」を「ハテ?」と軽く観た後、人が並んでるところへ。これは「オープン・フィールド」という作品の入場を待つ列でした。ここも入場を1回8人ほどに制限しているのです。

順番が来て靴を脱ぐと、ほんのり赤かオレンジかという薄暗い部屋に通されます。何も無い空間の真ん中には数段の階段と、階段の上の正面には青くほの暗く光る大きな四角。係員の指示で二列に並び、その階段を青い光に向かって登ります。

そこから先は…書けないなぁ。とても書けないです!私の貧相な言葉で表現すると薄っぺらくなるのが怖い。列の一番後ろにいた私には、あまりにも衝撃的な体験だったのです。びっくりしてあわわと泣いてしまいました(笑)。別に何かを体に受けたわけではなく、そこにあるものを「観た」にすぎないのですが、体全体で体感する人工の光と空間のアートでした。

ショックのあまりがーんがーんと頭の中で鐘を打ち鳴らしながら「オープン・スカイ」の部屋へ。ここは開いた天井が作品なのですが、あまりにも天気が良くて、しかもお昼で太陽が真上だったものだから、とても上は見られないし、まぶしくて暑くてあっという間に飛び出してきてしまいました。あぁ。ここは夜に鑑賞したかったです。

これで一通りの作品は見終わりました。建物をもう一度うろうろして、「タイム/タイムレス/ノー・タイム」と「オープン・フィールド」を二度見ました。

こだわりを突き詰めた、すべてがアートとして完成した素晴らしい場所でした。この美術館は、現代アートが好きな人で、香川(もしくは岡山)に来るならぜひ行くべき場所です。

<旅メモ・香川編(4)>9/14:直島&高松につづく。

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